交通事故の加害者となってしまった場合でも、早期解決に向けて弁護士へ対応を依頼することは非常に有効です。しかし、そこでどうしても気がかりになるのが費用の問題でしょう。
刑事事件や民事事件として法的な責任を問われた際や、被害者との示談交渉を進める際など、専門家である弁護士のサポートを得るメリットは計り知れません。一方で、やはり費用の負担は大きなデメリットに感じられます。「高額な費用がかかるなら依頼は諦めよう…」と考えてしまう方も少なくないはずです。


2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。 ▶︎柔軟な料金設定
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この記事の目次
弁護士費用の相場を解説

交通事故の事後対応を弁護士に依頼する際、最も心配されるのは費用面ではないでしょうか。
加害者側が弁護士に対応を依頼した場合の一般的な費用相場やその内訳、さらに刑事事件・民事事件それぞれで必要となる金額の目安について解説します。
交通事故の加害者が支払う弁護士費用の内訳は?
交通事故に関する弁護士費用は、主に「相談料」「着手金」「成功報酬」などで構成されます。
相談料 30分あたり無料もしくは5,000円~10,000円
弁護士へ法律相談をするための費用です。加害者が正式に依頼する前の段階で発生し、相談のみで依頼を見送ることも可能です。事務所によっては「初回無料」や「〇回まで無料」といった制度を設けているため、こうしたサービスを利用すれば、金銭的な不安を抱えることなく初期相談を行えます。
着手金 10万円~
弁護士へ正式に事件処理を依頼した際に発生する費用です。結果の成否に関わらず、依頼した時点で支払うことになります。
金額の算出方法は事務所ごとに異なりますが、最低でも10万円程度が一般的です。ただし、被害が甚大な事故や警察の捜査対象となっているような重大事故の場合は、さらに高額になる傾向があります。一方で、着手金を0円とし、完全成功報酬制を採用している事務所も存在します。
成功報酬 20万円~
事件が解決し、依頼が成功した際に支払う費用です。交通事故においては、解決した示談金額の規模が大きくなるほど、それに比例して高額になるのが通常です。「弁護士の介入によって得られた経済的利益の〇%」という形で計算されます。
一部の事務所では、成功報酬を請求せず着手金のみで対応するところもあります。重大な事故の場合は、成功報酬が無料になるような料金体系を選ぶことで、トータルの出費を抑えられる可能性があります。
日当
弁護士が示談交渉や裁判のために事務所外へ出張した際に発生する費用です。移動にかかる距離や拘束時間(活動日数)に応じて算出されます。着手金の中に含まれているケースもあり、別途請求されるかどうかは事務所の規定によります。
その他の費用(実費)
病院、警察署、事故現場、裁判所などへ赴く際の「交通費」や、書類のやり取りに使う「郵便切手代」、さらには「通信費」や「収入印紙代」など、事件処理に際して実際に発生した経費(実費)が別途請求されることがあります。
刑事事件における費用目安
刑事裁判に発展した場合の弁護士費用の相場を見ていきましょう。
| 相談料 | 5,000円~10,000円 |
|---|---|
| 着手金 | 0円~40万円 |
| 成功報酬 | 0円~100万円 |
| 日当・実費 | 依頼内容による |

民事事件における費用目安
民事事件の着手金や成功報酬は、解決した示談金の金額(経済的利益)をベースに算出されるのが一般的です。独自の基準を設ける事務所も多いですが、かつて日本弁護士連合会(日弁連)が定めていた「旧報酬規程」を参考にしている事務所が今も多く存在します。
| 経済的利益 | 報酬の算定基準 |
|---|---|
| 125万円以下 | 0円~10万円 |
| 300万円以下 | 8% |
| 300万円越え3,000万円以下 | 5% + 9万円 |
| 3,000万円越え3億円以下 | 3% + 69万円 |
| 3億円以上 | 2% + 369万円 |
| 経済的利益 | 報酬の算定基準 |
|---|---|
| 125万円以下 | 0円~20万円 |
| 300万円以下 | 16% |
| 300万円越え3,000万円以下 | 10% + 18万円 |
| 3,000万円越え3億円以下 | 6% + 138万円 |
| 3億円越え | 4% + 738万円 |
| 相談料 | 5,000円~10,000円 |
|---|---|
| 日当・実費 | 依頼内容による |
例えば、被害者と500万円で示談が成立したケースで、旧報酬規程に基づいて計算すると以下のようになります。
相談料1万円 + 着手金(500万×5%+9万=34万) + 成功報酬(500万×10%+18万円=68万円) = 合計:103万円程度が目安です。
交通事故の加害者が負う3つの責任

交通事故を起こした加害者は、法的に「刑事責任」「民事責任」「行政責任」という3つの重い責任を負うことになります。
車を運転している以上、どれほど注意を払っていても事故の当事者になるリスクはゼロではありません。万が一加害者となってしまった場合は、被害者への謝罪や見舞いといった道義的責任だけでなく、これら3つの法的責任に向き合う必要があります。
刑事責任
刑事責任とは、他者を傷つけるなどの犯罪行為に対して刑罰を受ける法的責任のことです。交通事故により相手を死傷させたり、建造物を損壊させたりすると、道路交通法違反や自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷罪や危険運転致死傷罪など)に問われ、懲役や罰金などの刑罰が科される可能性があります。
すべての事故で逮捕されるわけではありませんが、被害者が重傷を負うような大事故や、ひき逃げ、無免許運転、飲酒運転といった悪質性の高いケースでは、逮捕や実刑判決のリスクが跳ね上がります。
以下に、交通事故で適用され得る主な犯罪と刑罰をまとめます。
過失運転致死傷罪(自動車運転処罰法 第5条)
自動車の運転上必要な注意を怠り、人を死傷させた場合に問われる罪です。「過失」とは、わざと(故意に)起こしたものではないミスや不注意を指します。
前方不注意、わき見運転、巻き込み確認の不足など、日常的な運転ミスが原因であっても適用されます。運転手自身は注意していたつもりでも、客観的に「防げたはずの事故」と判断されれば処罰の対象となります。
危険運転致死傷罪(自動車運転処罰法 第2条)
過失運転致死傷罪よりも、さらに悪質で危険性が高い運転によって事故を起こした場合に適用される重い罪です。
飲酒や薬物の影響で正常な運転ができない状態、制御困難なほどの猛スピード、意図的な信号無視の繰り返し、高速道路の逆走、あおり運転や幅寄せといった妨害運転などが該当します。
傷害罪・傷害致死罪(刑法 第204条・第205条)
自動車を「凶器」として用い、故意に相手へ車をぶつけてケガをさせた(または死亡させた)と認められた場合に適用される罪です。過失ではなく「傷つけてやろう」という明確な意図があったと判断されたケースが該当します。
過失建造物損壊罪(道路交通法 第116条)
運転上の不注意により、他人の建造物を損壊させた場合に適用される罪です。例えば「駐車場でアクセルとブレーキを踏み間違え、店舗に突っ込んでしまった」といったケースが当てはまります。
救護義務違反・報告義務違反(ひき逃げ)(道路交通法 第117条)
いわゆるひき逃げのことです。事故を起こした際、道路交通法で定められている「負傷者の救護義務」や「危険防止の措置」を怠り、現場から逃走した場合に適用されます。
飲酒運転(道路交通法 第117条の2など)
アルコールの影響下で車両を運転する行為自体が厳しく処罰されます。呼気から一定量以上のアルコールが検出される「酒気帯び運転」と、アルコールの影響で正常な運転ができない状態の「酒酔い運転」に分類されます。
報告義務違反(当て逃げ等)(道路交通法 第119条第1項第10号)
事故を起こしたにもかかわらず、警察へ通報(報告)せずに現場を去った場合に適用されます。いわゆる「当て逃げ」などもこれに該当し、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられます。
無免許運転(道路交通法 第117条の2の2)
有効な運転免許を持たない状態で運転する行為です。3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。
民事責任
民事責任とは、交通事故によって被害者に与えた損害を金銭的に賠償する責任のことです。
交通事故の損害は、車両などが壊れる「物損(物的損害)」と、人が死傷する「人身損害」に大別されます。民法第709条に基づく不法行為責任として、故意または過失によって他人の権利を侵害した者は、その損害を賠償しなければなりません。

| 物損 | 車両の修理代、買い替え費用、代車使用料など。 |
|---|---|
| 人身(傷害事故) | 治療費、通院交通費、入通院慰謝料、休業損害(仕事を休んだことによる減収分)、後遺障害慰謝料、後遺障害逸失利益(後遺症によって将来得られなくなった収入)など。 |
| 人身(死亡事故) | 死亡慰謝料、死亡逸失利益(生存していれば将来得られたはずの収入)、葬儀費用など。 |
賠償額は被害者側との示談交渉によって決定され、当事者間で合意に至らない場合は民事裁判へ移行します。加害者が任意の自動車保険に加入している場合は、保険会社が示談交渉を代行してくれるため、加害者本人が直接交渉の矢面に立つケースは多くありません。
行政責任
交通事故や交通違反を起こした運転手に対し、公安委員会が行う「運転免許の停止」や「取り消し」といった行政上の処分を受ける責任です。
運転免許制度は、交通違反や事故の重大さに応じて点数が加算される仕組みです。過去3年間の累積点数が一定の基準に達すると処分が下されます。前歴(過去の免停歴など)がない場合でも、累積点数が6点に達すると免許停止、15点以上で免許取り消しとなります。
交通事故の付加点数と行政処分
| 被害者のケガの度合い | 加害者の過失の度合い | 付加点数 | 処分内容(前歴なしの場合) |
|---|---|---|---|
| 治療期間15日未満 | 加害者の不注意(専的な過失) | 3点 | - |
| それ以外 | 2点 | - | |
| 治療期間15日以上~30日未満 | 加害者の不注意(専的な過失) | 6点 | 30日の免許停止 |
| それ以外 | 4点 | - | |
| 治療期間30日以上~3ヶ月未満 | 加害者の不注意(専的な過失) | 9点 | 60日の免許停止 |
| それ以外 | 6点 | 30日の免許停止 | |
| 治療期間3ヶ月以上または後遺症あり | 加害者の不注意(専的な過失) | 13点 | 90日の免許停止 |
| それ以外 | 9点 | 60日の免許停止 |
| 加害者の過失の度合い | 付加点数 | 処分内容(前歴なしの場合) |
|---|---|---|
| 加害者の不注意(専的な過失) | 20点 | 免許取り消し(欠格期間1年) |
| それ以外 | 13点 | 90日の免許停止 |
被害者のケガが重いほど、処分内容も重くなります。治療期間が15日以上と診断された場合、加害者の過失割合によっては基礎点数と合算されて一発で免許停止(一発免停)になる可能性があります。飲酒運転やひき逃げなどの極めて悪質な違反を伴う場合は、加算点数が大幅に跳ね上がり、一発で免許取り消し処分を受けます。
加害者が弁護士に相談するほうがいいケース

事故の状況や加害者が置かれている環境によっては、迷わず弁護士に相談したほうが良いケースが多々あります。
任意保険に加入していれば保険会社が示談交渉を代行してくれるため、「わざわざ弁護士費用を払って依頼する必要はないのでは?」と思うかもしれません。
しかし、前述の通り加害者には刑事・民事・行政という重い責任がのしかかります。任意保険に未加入の場合や、被害者との交渉がこじれてしまった場合などは、法律のプロである弁護士の介入が不可欠です。
加害者が任意自動車保険に加入していない
加害者が自賠責保険にしか加入しておらず、任意保険に未加入の場合は、すぐに弁護士へ相談すべきです。
任意保険に加入していれば示談代行サービスが使えますが、未加入の場合は加害者自身が被害者と直接交渉を行わなければなりません。

被害者との交渉がスムーズに進まない
被害者側との話し合いが平行線をたどっている場合は、弁護士が介入することで早期解決の糸口が見つかりやすくなります。
被害者は事故によって身体的にも精神的にも深い傷を負っています。そのため、加害者に対して感情的になりやすく、冷静な話し合いが成立しないことも珍しくありません。
示談が成立しなければ最終的な賠償金額も確定せず、交渉の長期化は加害者にとっても大きな精神的負担となります。
双方の損害計算額に大きな差がある
加害者側(または保険会社)が提示した金額と、被害者側が請求する賠償額に大きな乖離がある場合も、弁護士への相談を推奨します。
損害賠償の計算方法は非常に複雑です。過去の裁判例に基づく相場(裁判基準)はあるものの、個別の事故状況や過失割合などによって金額は大きく変動するため、正確な賠償額を素人が算出するのは困難です。
被害者側は「少しでも多く賠償金を受け取りたい」と考え、加害者側は「適正な範囲に抑えたい」と考えるため、主張がぶつかり合うのは必然です。

裁判になりそうなとき
示談交渉がどうしてもまとまらず、民事裁判に発展する可能性が高い場合は、速やかに弁護士へ依頼してください。
裁判手続きには専門的な書類作成や高度な法的知識が求められるため、一般の方が単独で対応するのは不可能です。また、刑事事件として起訴される見込みがある場合も、刑事裁判において被告人を擁護する「弁護人」が不可欠となるため、早急な弁護士への依頼が必要です。
加害者が弁護士に相談するメリット

交通事故の加害者が弁護士に事件処理を依頼することで、具体的に以下のようなメリットを得られます。
刑事処分の見込みが把握できる
交通事故で警察の捜査対象となり刑事責任を問われそうな場合、弁護士に相談することで「自分にどのような処分が下る可能性があるのか」という見通しを立てることができます。
交通事故案件に精通した弁護士であれば、過去の類似判例や実務経験に照らし合わせ、その事案における処分の重さ(逮捕の有無、起訴・不起訴の可能性、想定される刑罰など)を正確に予測できます。
今後の見通しが立つだけでも、精神的な不安は大きく軽減されます。また、事故直後(あるいは当て逃げなどでまだ発覚していない段階)であれば、自首することで刑の減軽を図れる可能性など、状況に応じたベストな選択肢を提示してもらえます。

取り調べに対する正しい対応策が分かる
弁護士のアドバイスを受けることで、警察や検察からの「取り調べ(事情聴取)」にどのように対応すべきかが明確になります。
警察の厳しい取り調べを受けるのは、多くの方にとって初めての経験です。独特のプレッシャーや誘導尋問に負け、事実とは異なる自分に不利な証言をしてしまう危険性も十分にあります。一度作成された「供述調書」に署名・押印してしまうと、後から内容を覆すことは非常に困難であり、そのまま裁判で決定的な証拠として扱われてしまいます。
そのため、捜査の初期段階から慎重に対応することが極めて重要です。
逮捕や勾留の回避に繋がる
弁護士の迅速な弁護活動によって、逮捕や長期の勾留(身柄拘束)を回避できる可能性が高まります。
死亡事故や重傷事故など重大な結果を招いた場合、逃亡や証拠隠滅の恐れがあると判断され、警察に身柄を拘束されるリスクがあります。しかし、弁護士が早期に介入し、「逃亡の恐れがないこと」や「定職・家族があり身元がしっかりしていること」を検察官や裁判官に客観的資料とともに主張することで、身柄拘束を防ぐ働きかけを行ってくれます。
すでに勾留が決定してしまった後でも、「準抗告(裁判所の決定に対する不服申し立て)」という手続きを行い、釈放を求めて戦うことが可能です。
被害者との示談交渉を適切に進められる
弁護士が代理人となることで、被害者との示談交渉が円滑に進み、適切な内容で合意できる確率が飛躍的に高まります。刑事事件においては、被害者との示談が成立しているかどうかが、最終的な処分の重さを決定づける極めて重要な要素となります。
被害者と示談が成立し、「加害者の厳罰を望まない」という旨の嘆願書や示談書を捜査機関(検察・裁判所)に提出できれば、不起訴処分(前科がつかない処分)を獲得できたり、起訴されても刑が大幅に軽くなったり(執行猶予の獲得など)する可能性が高くなります。
「前科」がつくのは、刑事裁判で有罪判決が確定した場合のみです。逮捕されただけ(逮捕歴)では前科にはなりません。前科がつくのを防ぐためにも、早期の示談成立は不可欠です。
刑事裁判において「私選弁護人」として徹底的に戦ってくれる
万が一、示談が成立せず刑事裁判(公判)へと移行してしまった場合でも、依頼した弁護士はそのまま「刑事弁護人(私選弁護人)」として法廷に立ち、あなたを全力で擁護してくれます。
刑事裁判では、国が費用を負担して弁護士を選任してくれる「国選弁護人」の制度もあります。しかし、事故の発生直後から事件の背景を深く理解し、示談交渉にも尽力してくれた弁護士に引き続き担当してもらった方が、法廷でもより説得力のある主張を展開でき、結果的に有利な判決を引き出しやすくなります。
国選弁護人は依頼者が自由に選ぶことができないため、自分と相性の良い弁護士を最初から私選で選んでおくことは大きなメリットです。

加害者でも弁護士特約は使えるのか

弁護士へ依頼するメリットは理解できても、やはり高額な弁護士費用を自腹で払うのは厳しいと感じる方は多いでしょう。
そこで確認していただきたいのが、ご自身が加入している自動車保険などに付帯する弁護士費用特約(弁護士特約)の存在です。「加害者は使えないのでは?」と思われがちですが、一定の条件を満たせば加害者側でも利用できるケースがあります。
弁護士費用特約とは
弁護士費用特約とは、交通事故の解決に向けて弁護士へ依頼した際に発生する各種費用(相談料、着手金、成功報酬など)を、保険会社が代わりに負担してくれる保険サービスのことです。一般的には、法律相談料として10万円まで、弁護士費用として300万円まで補償される仕組みになっています。
自動車保険だけでなく、火災保険やクレジットカードの付帯サービスとしてついている場合もあります。また、同居の家族が加入している保険の特約を利用できるケースもあるため、契約内容を詳しく確認することが大切です。
刑事事件の場合
原則として、交通事故の「刑事事件(刑事裁判への対応や刑事弁護活動)」に関する費用に対しては、弁護士特約を利用することはできません。通常の弁護士特約は、あくまで民事上の損害賠償請求に関するサポートを目的としているためです。
ただし、近年では刑事事件の弁護費用も補償対象に含めた「刑事弁護士費用特約」といったオプションを用意している保険会社も存在します。ご自身の保険証券や約款を今一度確認し、不明な点は保険会社の担当窓口へ問い合わせてみましょう。
民事事件の場合
民事事件(損害賠償問題)においては、たとえ交通事故の加害者という立場であっても、弁護士特約を利用できる可能性が十分にあります。
弁護士特約を利用できるかどうかの最大のポイントは、「相手方(被害者)に対しても、何らかの損害賠償請求ができる状況か」という点です。
例えば「加害者の過失7割:被害者の過失3割」といった事故の場合、被害者側にも3割の落ち度(過失)が認められます。この場合、加害者側も自身の被った損害(車両の修理代やケガの治療費など)について、被害者の過失分(3割)を相手に請求する権利を持っています。
実務上は、加害者が支払う賠償金と相殺されるケースが多いですが、法的には「加害者側からも損害賠償請求権を行使している」状態となるため、弁護士特約の利用要件を満たすことになります。
ただし、後ろからの追突事故やセンターライン・オーバーなど、「加害者の過失が100%」とされる事故(もらい事故の逆)では、相手に請求する権利が一切ないため特約は利用できません。また、無免許運転や飲酒運転など、著しく悪質な免責事由に該当する場合も利用不可となります。

依頼は「交通事故の加害者弁護」に強い弁護士へ
弁護士を選ぶ際の重要な注意点として、交通事故案件、特に「加害者側の弁護実績」が豊富な弁護士を選ぶことが挙げられます。
弁護士特約を利用する場合でも、保険会社から特定の弁護士を強制されることはなく、ご自身で信頼できる弁護士を自由に選ぶことができます。
交通事故の示談交渉や過失割合の算定には、医学的知識や特殊な実務ノウハウが求められます。しかし、弁護士の中には「被害者側のサポートに特化しており、加害者側の依頼は原則として受け付けていない」という事務所も存在します。加害者の厳しい立場を理解し、刑事・民事両面から的確なディフェンスを行ってくれる弁護士を見つけることが解決への近道です。
交通事故の加害者でも弁護士費用は節約できる
交通事故の加害者であっても、一定の条件を満たせばご自身の保険の「弁護士費用特約」を利用でき、弁護士費用を実質ゼロ、あるいは大幅に節約できる可能性があります。
事故の加害者は、刑事罰の不安や高額な賠償請求など、非常に重いプレッシャーを抱えることになりますが、早期に弁護士へ依頼することで、示談交渉の円滑化や刑事処分の軽減など、数多くのメリットを享受できます。
「費用がかかるから」と一人で悩みを抱え込む前に、まずはご加入の保険会社に特約の有無を確認してみてください。特約が使えない場合でも、初回相談を無料で受け付けている法律事務所は多数存在します。
取り返しのつかない事態に陥る前に、実績豊富な弁護士を味方につけ、一歩ずつ解決に向けて進んでいきましょう。

2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。
▶︎柔軟な料金設定
・初回相談【無料】
・ご相談内容によっては【着手金無料】
▶︎いつでもご相談いただけます
・【土日・祝日】ご相談OK
・【夜間】ご相談OK
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