デジタルタトゥーは削除できますが、難しいのが現状です。インターネット上の情報は完全に消すのが難しく残り続けるのが刺青に似ていることから、「デジタルタトゥー」と呼ばれています。しかし、削除する方法はあります。


2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。
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この記事の目次
デジタルタトゥーとは何か
デジタルタトゥーはインターネットやSNS上へのコメントやアップした画像が永続的にネット上に残り続ける現象を指すネットスラングの1つです。
ネット上のデータやログは誰かに拡散される可能性があり、一旦記録されると本人の意思で削除するのが難しく完全に消去するのは困難なのが現状です。身体に一度入れてしまったタトゥー(刺青)が簡単に削除できないことから、ネット上に消したいのに消えない投稿が残り続ける状況をデジタルタトゥーと呼んでいます。
デジタルタトゥーは知られたくない情報が残る
デジタルタトゥーは本人が知られたくない情報や画像がネット上に残り続ける状態です。次のようなものが当てはまります。
住所や氏名、個人の写真はもちろん、ネットの閲覧履歴や検索履歴、動画の視聴履歴も含まれます。
名誉毀損罪や侮辱罪などに該当する書き込みやデマ、悪意のある情報、画像、動画などです。
ネット上は匿名で誰が発信したか分からないため、無責任で悪質な投稿が起こりやすいと言えます。ただ、問題のある投稿が拡散されてしまうと、本人の意思に反して広まることがあります。拡散されるほど不特定多数の目に触れ、削除が不可能になり取り返しがつかなくなるおそれがあります。
友達とふざけている動画や写真などを不用意にアップすると、拡散されデジタルタトゥーになり削除できなくなる可能性があります。
バイト中に食材を不適切に扱う、飲食店で不衛生な行動などで雇用主や他の人たちに迷惑をかける行為が拡散され炎上した事例はいくつもあります。結果、バイトをクビになる、学生が学校で処分を受ける、告訴され逮捕されるといった制裁を受け社会生活に重大な影響を与えるリスクがあります。
元交際相手や配偶者の裸など性的な画像・動画を相手の許可なくネット上に公開することです。相手と別れたことや交際を拒否された復讐のために行われる例が多く復讐ポルノと呼ばれることもあります。

位置情報がわかれば誰が今どこにいるのか判明します。自宅の位置情報が流出すれば住所を特定されてしまいます。
最近では多くのスマートフォンで自分の位置情報が分かるようになっていますが、犯罪に悪用される可能性があり危険です。
過去に犯した犯罪や逮捕、刑務所へ収監された事実などは他人に知られれば、就職差別を受けたり、日常生活にも悪影響が出るおそれがあります。
友達など一部にだけ見せるつもりだったとしても、思わぬところで拡散するリスクはあります。拡散されるとどこのサイトやSNSに掲載されているのかの把握は難しく、デジタルタトゥーになってしまった投稿は簡単には削除できなくなります。
デジタルタトゥーの具体的な事例
実際にあったデジタルタトゥーの事例を紹介します。
バイトテロの動画投稿
SNSの普及とともに不用意な投稿がネット上で炎上する事例が増えています。なかでも、「バイトテロ」といわれる悪ふざけは社会への影響が大きく注目を集めました。
バイト中に仲間内で悪ふざけしているバイトテロ動画はX(旧Twitter)への投稿が多く「バカッター」と呼ばれました。また、Instagramで「バカスタグラム」といわれるバイトテロも登場しています。
2019年に回転寿司チェーンくら寿司でゴミ箱に捨てた切り身をまな板に乗せるバイトテロ動画が投稿されました。
高校生や専門学校生のアルバイトらが撮影しInstagramに投稿しています。仲間内で楽しむためだったとのことですが、知り合いに注意されたため投稿から3時間後に削除されています。ただ、すでに多くの人たちに拡散されており炎上を止めることはできませんでした。
店舗へは抗議の電話が1300件も寄せられ事態を重く見たくら寿司は彼らを退職処分にました。さらに偽計業務妨害で訴え書類送検されています。
この事例は現在でもネットの記事として閲覧でき、動画の一部が画像で掲載されています。動画自体は消されていますが、彼らの行為はデジタルタトゥーとして今もまだネットに残り続けています。
リベンジポルノの画像流出
リベンジポルノは知らないうちに自分の画像がネット上に出回りデジタルタトゥーになっているケースが多いです。
2015年に加害者の男性がトラブルになった女性の裸の写真をLINEのグループに投稿した事件は、全国初のリベンジポルノによる逮捕例になっています。写真が投降されたとき、女性はすでにグループを抜けていたため知人に教えられるまでリベンジポルノに気づきませんでした。
痴漢冤罪事件
デジタルタゥーの中でも生活に影響を与える可能性が大きいのが、冤罪による犯罪歴や逮捕歴です。
痴漢冤罪は誰にでも可能性があります。もし、疑いをかけられると職場にいられなくなる、家族や友人との関係が悪くなるなど、人生を変えてしまうこともあります。
痴漢事件で実名報道された後、冤罪が判明しても大きく報道されないですし報道されないことも珍しくありません。逮捕された報道がニュースサイトなどウェブ上に長く残り続けやすいです。
デジタルタトゥーの想定される弊害
デジタルタトゥーには、以下のような弊害が生じる可能性があります。
- 家族や親しい人に迷惑がかかる
- 仕事やアルバイトをクビになる
- 就職や結婚の際に影響が出る。
- 賃貸物件の審査で不利益を受ける。
デジタルタトゥーの弊害は一時的ではなく、時間が経過しても影響しやすいのがやっかいです。ネット上に好ましくない情報が残っていると、生活や仕事に支障が生じる可能性があります。さらに、将来にわたり悪い影響を及ぼす可能性は否めません。

デジタルタトゥーを削除する方法
デジタルタトゥーを消去する方法を紹介します。削除は簡単ではありませんが、手段がないわけではありません。
投稿者に連絡して削除してもらう
デジタルタトゥー化した投稿をした相手のアカウントや連絡先がわかれば、DM(ダイレクトメール)などでコンタクトを取り削除してもらう方法があります。
ただ、相手が素直に応じてくれるとは限りません。X(旧Twitter)などで複数のアカウントで拡散されている場合は、全員に連絡するのは困難と思われます。
サイト管理者に削除を要請する
掲示板などのサイトは管理者や運営企業に削除を申請できます。サイト上に掲載されている運営のメールアドレスや、削除依頼フォームを利用してください。

弁護士に相談する
デジタルタトゥーの削除に失敗する可能性は高いと考えられます。
もし、自分ではうまくいく自信がない、確実に削除したいと考えるときは、弁護士に相談するのがおすすめです。弁護士はデジタルタトゥーの対処法についてアドバイスしてくれ、適切な対応ができるようになります。法的な手続きが必要な場面でも力強い味方になってくれます。
悪質な投稿は、裁判所への仮処分申立てなどで削除する方法もあります。また、リベンジポルノのような他人の投稿が原因によるデジタルタトゥーの被害に遭ったときには、加害者に損害賠償金や慰謝料を求める訴訟の提起が可能です。
ただ、複雑な法的な手続きが発生するため個人での対応は難しく、弁護士に相談し進めるのが一般的です。インターネットのトラブルや誹謗中傷問題などに強い弁護士を選んでください。
デジタルタトゥーを回避する方法
デジタルタトゥーは削除が難しく、普段から被害に遭わない心がけが大切です。
ネット上での発言や投稿は慎重に行う
SNSや掲示板などインターネット上での投稿は慎重に行いましょう。問題のある投稿は直後に削除しても誰かがすでにコピーしたり、スクリーンショットを撮られており拡散されるデジタルタトゥーになる可能性はあります。
また、X(旧Twitter)ツイートなど簡単に発言が拡大するメディアで炎上すると手のつけようがなくなります。

誰かを傷つける行為はしない
誰かの悪口や誹謗中傷するような発言、画像を投稿は控えてください。ネット上では匿名だと気持ちが大きくなってしまい、普段より攻撃的になってしまうことがあるため注意が必要です。
個人情報の開示に注意する
個人情報はネット上で不用意に投稿しないようにしましょう。本名や住所だけでなく、写真や動画に個人を特定できるものが映っていないかチェックしてください。個人情報がデジタルタトゥー化し削除できなくなると、犯罪に巻き込まれる危険性があります。
位置情報サービスを許可しSNSに投稿すると、住所といった情報が第三者に知られる可能性がありオフにすることをおすすめします。また、個人情報の流出を防止するため、信頼できるサイトかの確認は大切です。もし、少しでもセキュリティに不安があるサイトの利用は控えるのが良いでしょう。
性的な写真の撮影に応じない
リベンジポルノのデジタルタトゥー被害を防ぐためには、性的な写真や動画の撮影を求められても断ることです。
ネット上で性的な写真を送ってと言われるケースは少なくありませんが、恋人や配偶者であっても別れたり離婚すると後に悪用される恐れがあります。

知られても良い情報のルールを決めておく
情報をネット上に掲載され誰かに知られても良い情報はどこまでなのか、自分なりのルールを決めておくのがおすすめです。ルールに当てはめOKな情報だけ投稿するようにすれば、不用意な発言や画像で炎上しデジタルタトゥー化する危険性を減らせますし、軽い気持ちでの投稿が思わぬ結果を生んでしまう事態を避けられるでしょう。
ネットから離れる時間をもつ
ネットから少しだけ距離をおきネット以外の世界を広げていくのも有効な方法です。ネットにかかわる時間を減らせば、失言や悪ふざけなどデジタルタトゥーになる投稿をする機会は減ります。
ネット以外に広い視野を持てば、自分の投稿が社会的な常識から逸脱していないか冷静に判断しやすくなります。

まとめ
デジタルタトゥーを削除する方法はありますが、拡散されているほど消すのは難しくなります。
他人に知られたくない情報が残り続けると生活や将来に影響を及ぼす可能性があるため、投稿者やサイト運営に削除依頼するなど迅速に対応するのがおすすめです。
ただ、法律の知識がない個人の力で完全にデジタルタトゥーを消すのは難しいのが現状です。過去の投稿が削除できなく困っているなら弁護士に相談してください。初回の相談や着手金無料の弁護士事務所なら、費用を気にせず気軽に利用できます。

2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。
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