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「通勤途中に交通事故に遭ってしまった・・・」
「仕事の移動で車を使って事故に遭遇してしまった」

通勤途中や仕事中の交通事故であれば労災が適用されますが、自賠責保険を使った場合とどちらが得なのだろうか?労災と自賠責保険でを併用することで、慰謝料や見舞金をたくさんもらうことが可能なのではないか?

交通事故の被害者になった場合、治療費以外にも会社を休んだり、治療のため早退することで、収入が減少したりとにかく思っていたよりも出費がかさんでしまいます。

少しでも多くの慰謝料などを受けるにはどちらを選んだらいいのか?
また、一般的な相場についてまとめた記事になります。

労災が適用される交通事故

従業員を一人でも雇用しているのであれば、事業者は加入する必要があります。正社員だけではなく、契約社員やパートやアルバイト、臨時の労働者などにも労災は適用されます。
(パート、アルバイト、臨時の労働者の場合、勤務時間などの条件があります)

労災が適用されるのは、業務上または通勤途中の交通事故になりますが、労災が適用される条件であるにも関わらず申請しないケースも少なくありません。

労災を申請しない主な理由とは?

・会社内での事故ではないので労災は適用されないと思っていた。
会社内での安全義務違反のために怪我をしたのではないから、通勤途中の交通事故では労災は適用されないのではないかと思っている人もいますが、それは間違いです。

勤務中はもちろんのこと、勤務のために通勤する途中での事故や、出張先への移動時の事故などは全て勤務内の事故として労災が適用されます。

・労災を使うと会社が支払う保険料が上がってしまうから
自動車保険などは、事故を起こした時に保険を使うことで等級が下がり、保険料が値上がりしてしまいますが、労災の場合、従業員に労災を適用したからと言って全ての会社で保険料(保険料率)が上がるわけではありません。

労災保険料が上がったり、下がったりするのは労働保険のメリット制の対象となる会社となります。
(1)常時100人以上の労働者を使用する会社
(2)常時20人以上100人未満の労働者を使用する会社で、災害度係数※が0.4以上であるもの

20人未満の会社ではメリット制の対象となっていないため、労災を使っても労災保険の保険料が上がらないということになります。
また、このメリット制は業務災害を対象としているため、通勤災害を除外しています。どんなに大きな会社でも通勤災害を申請したことで労災保険の保険料が上がるということはありません。

POINT
20人未満の会社では労災を使っても労災保険の保険料が上がらない。
■どんなに大きな会社でも通勤災害を申請したことで労災保険の保険料が上がるということはありません。

・正社員ではないので労災の申請ができないと思った
前述したように、パートやアルバイト、臨時の労働者でも労災は適用されます。
(パート、アルバイト、臨時の労働者の場合、勤務時間などの条件があります)

・程度が軽いので労災の申請をするのが面倒だった
労災の手続きは、被害者本人が行うのではなく、被害者の会社と保険会社の間で話し合いが行われ手続きをすすめます。程度軽いからと言って、労働者の権利である労災の利用を行使しないことで大きな損をすることにもなります。

自賠責保険とは?

自賠責保険は、自動車損害賠償責任保険の略称です。

公道を自動車や原動機付自転車で走行する場合は、加入する必要がある強制保険であり、加入せずに公道を走行した場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金に処されます。

また、自賠責保険(共済)の証明書を所持していなかっただけでも30万円以下の罰金が科せられます。 また無保険での運転は交通違反となり違反点数6点が付され、免許停止処分となります。

労災と自賠責保険の併用は可能?

労災は厚生労働省の管轄であり、自賠責保険は国土交通省の管轄です。
つまり、どちらの支払いも国からの支出となるので、労災と自賠責を併用して同時に請求することはできません。そのため、交通事故の被害者となった場合、労災と自賠責のどちらを優先して使うか選択する必要があります。

労災と自賠責の保障の違い

労災自賠責保険
支払いの上限上限なし(休業補償損額は80%)上限あり

死亡・後遺障害は3000万円

傷害については120万円が上限

過失割合の影響なし被害者の過失が7割以上ならば保険金の減額がある
年金あり(遺族年金、障害年金、傷病年金)なし
慰謝料なしあり
仮渡金制度なしあり

労災と自賠責のどちらを選んだ方が得か?

上記の表のように、いくつかの項目では労災と自賠責の違いがあります。
交通事故の場合、どちらを選んだ方が得になるのか考えてみましょう。

自賠責保険が推奨されている理由は?

一般的には、通勤途中や仕事中の交通事故でも、労災ではなく自賠責保険への申請が推奨されています。

・上限を超えた部分は任意保険で支払う
自賠責保険では、死亡慰謝料・後遺障害の慰謝料が3000万円。傷害の慰謝料が120万円と上限が設定されていますが、車を所有する人の多くが、自賠責保険だけではなく、任意保険に加入しているため、自賠責保険の上限を超えた金額は、加害者の任意保険会社に請求することができます。

・休業補償
労災では、休業補償は全体金額の8割までしか支給されませんが、自賠責保険では休業して減収となった金額の全てが支給されます。

労災を選択した方がいいケースは?

自賠責保険ではなく、労災の適用を優先した方がいいケースにはどのようなものがあるでしょうか?

・相手が無保険ドライバーの場合
全ての車の所有者は自賠責保険に加入する必要があるという義務がありますが、それでも加入していなかったり、期限が切れたまま公道を走行して事故を起こしてしまうケースもあります。

加害者が自賠責に加入していない場合、自賠責保険への請求ができないため、労災への申請を優先することになります。

また、自賠責保険には加入しているけれども、加害者が任意保険に入っていない場合、自賠責の上限を超えた分については請求することができなくなりますので、治療費が上限の120万円を超えてしまいそうな場合は、最初から労災に申請した方がいいでしょう。

・自賠責の適用が複雑なケース
車の所有者は自賠責に加入しているものの、使用者と所有者が違い、自賠責保険の適用が難しい場合は労災への申請を優先するのがいいでしょう。

・被害者本人の過失割合が大きい場合や過失に争いがある場合自賠責保険では、被害者の過失割合が大きいと支払い金額が減額されます(重過失減額)。被害者過失が100%の場合は、慰謝料や治療費などの支払いはゼロになります。

下記の表でわかるように、被害者過失が7割を超えたときから重過失減額となりますので、事故の過失割合が大きくなりそうな場合は、労災への申請を優先する方がいいです。

労災は過失が大きい場合でも、原則として支払いの金額が減額されることはありません

【被害者過失割合での減額率】

 

過失割合死亡・後遺障害傷害
70%未満減額なし減額なし
70~80%20%程度の減額20%の減額
80~90%30%程度の減額
90%~100%未満50%程度の減額
100%支払いなし支払いなし

交通事故にあったときの見舞金の相場は?

交通事故の加害者が見舞金という形で、被害者に対してお金を渡すことがありますが、あくまでも加害者の任意によるものなので、決まった相場のようなものはありません。

参考にするならば、任意保険会社が支払う「対人臨時費用」になります。
この費用は、被害者の葬儀の香典や見舞金として支払われるためのもので、相手の怪我の程度などにより2~20万円程度の金額が用意されています。

加害者からの見舞金は受け取った方がいいか?

見舞金は加害者の誠意の表れだと思いますので、素直に受け取っていいと思いますが、見舞金の金額が大きい場合だけでなくても損害賠償や慰謝料の一部として加害者が主張してくる可能性もありますので注意は必要です。

また、刑事裁判の場合は見舞金を被害者が受け取ったことにより加害者の刑が減刑される場合があることも覚えておいてください。

まとめ

通勤途中や仕事中の交通事故では労災、自賠責のどちらを優先し請求するかによって、受け取る金額に差ができる場合があります。

また、自賠責で足りない分を任意保険で補う場合などは、相手の保険会社との交渉になり、法律知識が少なかったり、交渉に不慣れな方では、一方的に相手にとって都合のいい結果に終わり、被害者が損をするというケースも少なくありません。

交通事故関連の事案に強い弁護士に相談することにより、労災と自賠責のどちらを優先した方が自分にとってメリットが大きいかなどについて適切なアドバイスをしてもらえます。

弁護士法人あまた法律事務所では、交通事故の被害者の方のために無料相談を受け付けています。労災と自賠責のどちらを優先したらいいかわからない方や、実際にどのくらいの金額が受け取れるのか不安に思われている方は、是非一度利用してみてください。

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