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免責が認められれば、借金の返済が免除となる「自己破産」の制度。

金額に関わらず、今まで苦しんできた借金の返済から抜け出せるのは大きなメリットですが、その反面、自分が所有している財産を処分しなければならないことや、政府の発行する機関誌「官報」に掲載されてしまうこと、一定の資格を利用することが制限されるなど、デメリットもあります。

信用機関に事故情報が登録されるため、情報が消去されるまでの間、約10年程度は借り入れや、ローンを組めないというデメリットもあります。

理由は何にせよ、自己破産をしたのは自分自身なので、自分に対してデメリットの部分が影響するのは仕方がないとしても、子供に影響が出てしまうことはないのだろうか?と心配する方も少なくありません。

親の自己破産は子供には影響があるものなのでしょうか?

親が自己破産した場合の子供への影響は?

親が自己破産をした時に子供にはどのような影響があるのか?
影響があるものと、影響がないものにわけて説明してみましょう。

子供には影響がないもの

・子供の就職や転職には影響がない
破産者本人は、資格が制限されたり、就ける職業が制限されます。ただし、制限を受けるのは破産手続きが開始されてから終了するまでの間になり、破産手続きが終了し身分回復となったら、制限はなくなります。

破産者の子供は、破産手続き中であっても、職業や資格制限を受けることはありませんので、親が自己破産したことが理由となって、子供の就職や転職が不利になることはありません。

・住民票や戸籍には載らない
結婚などで、住民票や戸籍を取り寄せたときに、親の自己破産が相手に知られてしまうのではないか?と心配する方もいますが、自己破産したことが住民票や戸籍に載ることはありません。

・子供や家族はブラックリストに載らない
破産者本人の情報は、金融事故情報として信用機関に一定期間掲載されるため、新たな借り入れをしたり、ローンの利用はできなくなりますが、破産者の家族の情報などはブラックリストには掲載されないので、子供が借り入れを行ったり、ローンを組むことは可能です。

・子供名義の資産は処分されない
自己破産をすることで、破産者の資産は処分されますが、同居をしている場合でも、子供名義の車や貴金属、證券などの資産は処分されることはありません。

・破産した親の保証人ではない子供に返済の義務はない
借金の返済義務がなくなっているため、債権者が本人に対して督促や取り立てを行うことはできません。道義的な責任を理由として、子供に対して、債権者が支払をするように言ってきても、借金の保証人でない場合は、親子や夫婦であっても、法律上返す必要はありません。

・破産したことは戸籍に掲載されない
結婚などで戸籍を取り寄せたときに、親が自己破産したことがバレるのではないか?と心配される方もいますが、破産したことが戸籍に掲載されることはありません。

・奨学金の貸与
子供が進学のため、学生支援機構などの奨学金を借りる場合、保証人が必要となります。自己破産した親は保証人にはなれませんが、配偶者は保証人になることができます。

また、保証人を頼める人がいない場合でも、保証機関を利用することで、保証人無しでも、奨学金の借り入れができるようになっているので心配はいりません。

子供が不利益を受けてしまうケース

・学資保険
子供の進学のために積み立てて来た学資保険は、子供の名義にしてあることが多いです。破産者の名義ではないので、破産後も保有できると思われがちですが、実質的に積み立てているのは名義人の子供ではなく、親なので、自己破産した場合は解約されてしまう可能性があります。

但し、解約して払戻金が20万円に満たない場合であれば、そのまま所有することが可能です。

・引っ越しや転校の必要があることも
家族で賃貸住宅に居住している場合であれば、特に影響はありませんが、持ち家に居住していた場合、不動産などの高額資産は処分の対象となるため、今まで通り家に住み続けることはできなくなります。

そのため、新たな住居に引っ越しする必要があり、新しい居住地によっては、子供は転校しなければならない可能性があります。

・保証人になれない
自己破産して、ブラックリストに掲載されている間は、お金を借りることや、ローンを組むことができなくなるだけではなく、子供の借り入れ、ローンの保証人・連帯保証人になることができません。

家族への影響を少なくする債務整理の方法とは?

自己破産をした場合でも、本人以外にはほとんど影響がないことがわかったと思います。それでも、家や車が処分されてしまい、今まで通りの生活ができなくなってしまいます。また子供が、親の借金やローンの保証人を引き受けてくれていた場合は、その後、返済に追われてしまうことになります。

家族への影響を少なくするにはどのような方法があるのでしょうか?

自己破産で家族に影響するものは?

自己破産したときに、家族に影響が及ぶ可能性があるのは、処分されてしまう資産と、ブラックリストに掲載された時に生ずるデメリットです。

20万円以上の価値がある資産は、処分されてしまうので、持ち家はほぼ処分対象となってしまいます。車の場合、新車ならば査定金額が20万円を超える可能性が大きいので、処分対象となりますが、何年も使用している中古車であれば、処分対象外になる可能性もあります。

本人以外の家族はブラックリストには載らないため、家族がクレジットカードを作れなくなったり、今まで利用してきたカードの利用が不可能になることはまずありませんが、保証人が必要の場合は、他の人に保証人になってもらうことが必要になります。

債務整理の方法は自己破産だけではないため、家族への影響を少しでも少なくしたいのであれば自己破産以外の手段で借金問題を解決する方法もあります。

家や車を所有したまま債務整理する方法

所有している資産を全て処分しても返済できなかった借金は、返済が免除されるのが自己破産という債務整理方法です。

不動産や新車などは、処分されてしまうため、今までと同じ生活を続けるのは難しい面も出てきます。家を所有したまま、借金問題を解決したい場合に、おすすめなのが個人再生です。

個人再生は、借金の返済が免除されることはありませんが、持ち家を所有したまま、借金を大幅に減額できる債務整理の方法です。裁判所に手続きを申し立てしている時点で住宅ローンが残っている場合であっても、住宅資金特別条項を利用することで、今までと同様にローンを支払い、家に済み続けることができます。

自己破産とは違い、借金の総額が5,000万円以上ある場合は利用できない、減額された借金は原則3年間支払いを続けなければならないという条件はありますが、資産を残したまま債務を整理することができます。

子供が借金の保証人になっている場合

子供が借金の保証人になっている状態で、自己破産した場合、本人は返済が免除されますが、子供が保証人になっている借金は、その後子供が返済していかなければなりません。

自己破産は、破産者の資産を換価して、全ての債権者に対して公平に配当するものであるので、債権者一覧を裁判所に提出しなければなりません。

子供が保証人になっている借金だけを外すことはできませんし、故意に外して報告した場合は免責不許可事由となり、免責にならない可能性がでてきます。子供が保証人になっている借金だけは自分で支払いたいという場合は、任意整理という債務整理の方法があります。

任意整理は、債権者と債務者がその後の支払方法について交渉を行い、返済期間を延長したり、将来的に発生する利息分をカットすることで、毎月の返済金額を減らす方法です。

自己破産や個人再生のように、裁判所を通すものではなく、あくまでも債権者と債務者と間で取り決められるものなので、債務整理を行いたくない借金については外すことができます。

つまり、子供が保証人になっている借金の分を外して、他の借金に対して任意整理を行うことで、子供に迷惑をかけることなく自分で借金を支払うことができます。

親の借金を調べる方法

どんなに借金が多くて返済に困っていても、子供に対して借金のことは話さない親は多いと思います。しかし、自分の親が借金に苦しんでいる場合、少しでも早く借金問題を解決してあげる必要があります。

自分の親に借金があるかどうか調べるならば、JICCやCICなどの信用機関に、親に開示要求をしてもらうか、親から委任状をもらって借金の有無を調べることが可能です。

また、銀行などから借り入れをしている場合は、不動産を担保にしてお金を借りているケースが多いので、不動産の抵当権を調べることで、借金の有無を把握することができます。

自己破産した親に経済的な援助はできる?

自己破産した親に対して、子供が経済的な援助をすることは可能です。
破産手続きのために弁護士費用を出してあげたり、破産後の生活費などの面で経済的に援助するなど、いろいろな方法がありますが、破産手続きが完了する前にはやってはいけないこともあるので注意が必要です。

・親に貸している借金を隠す
自己破産の手続きは、全ての債権者に対して公平に資産を配当する必要があるので、親子間であっても、借金がある場合は債権者一覧に記入し、報告しなければいけません。故意に隠したときは、免責にならない可能性があるので気を付けてください。ただし、子から親に対して、借金を免除することはできます。

・財産などの名義変更を行う
資産を処分されることを防ぐ目的で、不動産や車、證券などの資産の名義を親から子供に変更することは、財産隠しに該当する可能性があります。悪質な場合は、免責が許可されずに、自己破産しても返済が免除にならない可能性があります。

まとめ

自己破産をすることで、子供に対しての直接的な影響はほとんどありません。しかし、持ち家を処分されたり、車を処分されることにより、今まで通りの生活が出来なくなってしまう可能性があります。

個人再生で住宅を残す方法や、任意整理で子供が保証人になっている分については外して債務を整理する方法を書きましたが、利用するためには条件があります。

早いうちに、借金問題の解決に取り組むことで、自分の希望にあった債務整理の方法を選ぶことができますが、時間が経つごとに、選択肢は少なくなり、方法も限られてしまいます。

既に返済できなくて、滞納している方だけでなく、毎月、利息分だけを支払い続けていて、いつ借金が完済できるかわからないという生活を送っている方も、できるだけ早く弁護士事務所の無料相談などで、借金問題の解決について話を聞いてみることをおすすめします。

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