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自己破産とは、借金問題を法律的に解決する方法のひとつです。

自己破産とはどんな方法なのか、そして、どんなメリットとデメリットがあるのかを解説していきます。

自己破産とは

自己破産とは、裁判所に申し立てをして、裁判所の決定により原則借金の返済のすべてを免除してもらう方法です。債権者はこの決定に従うほかありません。

養育費や税金といった法律で定められたもの以外の借金については、返済しなくてよくなります。

支払不能の状態に陥っているときに自己破産ができると破産法15条1項で定められています。ですので、莫大な借金があっても、支払能力がある場合には自己破産はできません。あくまでも、支払いができなくなった時の救済という位置付けになります。

この支払不能というのが、ちょっとわかりにくいのですが借金の金額、収支状況、財産等を総合的に判断して「すべての借金を返済できるだけの視力が客観的にみて継続的にあるのか」を裁判所が判断します。借金の金額だけではなく、あくまでも支払能力が問題となるので、借金の金額が大きいから必ず自己破産ができるというわけではありません。

また、支払能力がないと判断されたとしても、借金を抱えた理由によっては免責…つまり借金返済の免除がされないケースもあります。

自己破産のメリットとデメリット

自己破産にはメリットとデメリットがあります。

自己破産のメリット
■借金を0にして再スタートできる
■破産手続開始決定後、債権者は強制執行ができない

まず、自己破産をして免責許可の決定がでれば借金の返済義務がなくなります。残されるのは養育費と税金等だけで、それ以外の借金はすべて免責、つまり、支払う必要がなくなるのです。
これは、莫大な借金で苦しんている人にとっては大きなメリットとなります。マイナスからではなくゼロからのスタートを切ることができます。

また、自己破産の手続きを開始した時点で、強制執行のリスクがなくなります。また、弁護士に依頼をして受任通知が届いた時点で、債権者は督促ができなくなりますので、ストレスだった督促が無くなることも大きなメリットといえるのではないでしょうか。

自己破産のデメリットもいくつか挙げられます。

自己破産のデメリット
■官報に記載される
■信用情報(いわゆる「ブラックリスト」)
■資格制限(一定の職業については、一時的に地位や資格を失うこともある)
■財産が処分される(原則として20万円以上の価値があるもの)

自己破産をしたら財産はどうなるのか

自己破産をした場合、裁判所の免責許可決定がでれば借金の返済義務はなくなります。ですが、その代わりに持っている財産は破産管財人によって処分されて債権者に分配されます。

ですが、すべての財産を処分されてしまうという訳ではなく、処分せずに手元に残して置いてもよい財産もあります。この”手元に残せる財産”を【自由財産】といいます。残せる財産と処分しなければならない財産についてご説明していきます。

自己破産をしたら財産はどうなるの?

自己破産をしたら、持っている財産は破産財団に属し破産管財人によって処分されます。破産法第34条1項は「破産者が破産手続開始の時において有する一切の財産」を破産財団とすると規定しており、国内にある財産だけでなく海外の財産も処分の対象になるとしています。

現金や不動産、動産だけでなく、債権や著作権、生命保険などの解約返戻金もここに含まれます。

ですが、自己破産の目的は手続きをする人から財産を奪って困らせることではありません。自己破産によって経済的に再スタートすることもこの制度の目的です。必要最低限の生活に必要な物まで処分されるということはありません。

破産財団に含まれる財団の範囲はとても広いのですが、その一方で差し押さえが禁止されているものや、法律で手元に残すことが認められている財産もあります。それが”自由財産”です。

処分しなくてもいい財産”自由財産”に該当する財産

自己破産をしても処分しなくてよい財産の自己破産については、破産に規定されています。

新得財産…破産法34条1項
99万円以下の現金…破産法34条3項1号
差押禁止財産…破産法34条3項2号  etc

です。

新得財産とは、自己破産の手続きをを開始した後に取得した財産のことです。自己破産の手続きを開始した後に手に入れた現金や不動産などは、破産財団に組み入れられないので自由財産、つまり処分する必要はありません。

現金は、民事執行施行令第1条に規定する66万円に2分の3を乗じた額の現金となりますので、99万円以下の現金は処分されず手元に残しておくことができます

差押禁止財産とは、法律で「差し押さえをしてはいけない」と決められている財産のことです。民事執行法131条に規定されているもので、以下のものは差押の対象になりません。

・債務者等の生活に欠くことができない衣服、寝具、家具、台所用具、畳及び建具
・債務者等の一月間の生活に必要な食料及び燃料
・標準的な世帯の二月間の必要生計費を勘案して政令で定める額の金銭
・主として自己の労力により農業を営む者の農業に欠くことができない器具、肥料、労役 の用に供する家畜及びその飼料並びに次の収穫まで農業を続行するために欠くことがで きない種子その他これに類する農産物
・主として自己の労力により漁業を営む者の水産物の採捕又は養殖に欠くことができない 漁網その他の漁具、えさ及び稚魚その他これに類する水産物
・ 技術者、職人、労務者その他の主として自己の知的又は肉体的な労働により職業又は 営 業に従事する者(前二号に規定する者を除く。)のその業務に欠くことができない 器具 その他の物(商品を除く。)
・ 実印その他の印で職業又は生活に欠くことができないもの
・仏像、位牌その他礼拝又は祭祀に直接供するため欠くことができない物
・ 債務者に必要な系譜、日記、商業帳簿及びこれらに類する書類
・ 債務者又はその親族が受けた勲章その他の名誉を表章する物
・ 債務者等の学校その他の教育施設における学習に必要な書類及び器具
・ 発明又は著作に係る物で、まだ公表していないもの
・ 債務者等に必要な義手、義足その他の身体の補足に供する物
・ 建物その他の工作物について、災害の防止又は保安のため法令の規定により設備しなければならない消防用の機械又は器具、避難器具その他の備品

ー民事執行法131条より

つまり、生活る為に必要な家具や家電、食糧や、燃料、衣類、仕事に必要なもの、宗教的に必要な物、義足や義手、学用品、避難器具などは処分する必要はありません。

そして、上記に加えて

・裁判所によって自由財産の拡張が認められた財産…破産法34条3項4号
・破産管財人によって破産財団から放棄された財産…破産法78条2項12号

自由財産となります。

自由財産の拡張とは、上記の自由財産には含まれていないものの、最低限度の生活を維持するために必要であると裁判所が判断できる制度です。裁判所が「必要な財産である」と認めた財産に限って、本来は自由財産に含まれない財産であっても、自由財産となり手放す必要がなくなります。

破産管財人によって破産財団から除外される財産は、処分して現金に換えることが難しい財産(買い手がいない、処分にコストがかかる)等の財産で、破産管財人に裁判所の許可のもとで、破産財団から除外する財産のことです。例えば、ローンが終わっていて、初年度登録から長い年月が経っている自動車などは価値がない物とみなされることも多く、手元に残せる場合もあります。

こうして破産財団から除外された財産は、自由財産ですので処分する必要はありません。

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自己破産の流れ

  1. 弁護士への依頼
  2. 受任通知の送付・取引履歴の開示請求
  3. 債権等の調査
  4. 申立書の作成
  5. 破産手続きの申立て
  6. 破産手続きの開始
  7. 管財人の選任・管財人との打合わせ(管財事件の場合)
  8. 裁判所での免責審尋
  9. 免責許可決定・確定

という流れで手続きをしていきます。

弁護士へ依頼をすると、弁護士は債権者に受任通知を出します。この通知を受け取った後は債権者は取立ができなくなります。ですので、督促の手紙や電話はこの時点でストップします。

その後、必要書類を作成して定められて所定の手続きをします。

自己破産には「同時廃止」「管財事件」という2つの種類があります。同時廃止もしくは管財事件の大きな違いは、期間の長さです。

破産管財人が選任される管財事件の場合は、自己破産を申し立てた人が持っている財産の調査や処分、そして債権者への配当といった手続きが必要になりますので、破産管財人が選任されない同時廃止より時間がかかるケースがほとんどです。

自己破産をするならどこに相談したらいい?

自己破産は自分で手続きをすることも不可能ではありません。ですが、自己破産の流れを見るとわかるとおり、自己破産の手続きはとても難しいです。自分で手続きをするのは難しいので、専門家である弁護士に依頼をする人がほとんどです。

弁護士に依頼することで、難しい手続きや書類作成はすべて弁護士に任せられますし、不安なことがある場合はいつでも相談もできます。

あまた法律事務所では、借金問題でお困りの方からのご相談を喜んでお受けしています。自己破産だけでなく、個人再生や任意整理といった方法から最も適した方法を選択し、アドバイスしています。そして、あまた法律事務所では、ご相談を無料でお受けしています。ホームページからご予約いただけますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

自己破産をする場合の費用は、同時廃止の場合は400,000円+税、少額管財の場合は500,000円+税となっています。

自己破産は、借金を0にして新しいスタートを切るために法律で認められている手続きです。自己破産を考えているという方は、全国対応しているあまた法律事務所にまずはご相談ください。

まとめ

自己破産をしてもすべての財産を手放さければならないということはありません。法律で定められている財産と、裁判所が認めた財産、そして、破産管財人が裁判所の許可のもとで破産財団から除外した財団は自己破産をしても手元に残せます。

自己破産の手続きはとても複雑ですので、弁護士に依頼して自己破産を進める方がよいでしょう。

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