【2026年最新】事故8対2の示談金相場を完全解説!ケース別の計算方法と減額実例

交通事故で8対2の過失割合と言われた場合、過失相殺により示談金が2割減額されるため、適正な金額を理解して保険会社と交渉することが重要です。

交通事故で保険会社から「8対2の過失割合」と言われ、示談金がどれくらい減額されるのか分からずに困っていませんか?

「自分の受け取れる金額が本当に適正なのか」「むち打ちや骨折などの症状別にどれくらいの相場なのか」「8対2という割合に納得がいかない場合はどうすればいいのか」といった疑問を抱える方は非常に多いのです。

過失相殺の仕組みを正しく理解せずに示談してしまうと、本来受け取れるはずの金額より大幅に少ない示談金で合意してしまう可能性があります。

また、保険会社の提示する過失割合がそもそも適正でない場合もあり、泣き寝入りしてしまうケースも少なくありません。

この記事では、8対2の過失割合になりやすい具体的な事故パターンから、民法に基づく過失相殺による示談金の計算方法、むち打ちや重傷など症状別の詳しい相場まで、実際の計算例と比較表を使って分かりやすく解説しています。

さらに、過失割合に納得がいかない場合の異議申立て方法や、示談交渉を有利に進めるための具体的なポイントもご紹介します。

この記事を読めば、8対2の事故における適正な示談金額を自分で判断できるようになり、保険会社との交渉でも自信を持って対応できるようになります。

執筆・監修者、豊川祐行弁護士

2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。

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事故で8対2の過失割合って何?示談金への影響は?

交通事故の過失割合8対2とは、加害者80%・被害者20%の責任分担で、示談金は被害者の過失分(20%)が減額される仕組みです。

交通事故における過失割合8対2とは、事故の責任が加害者側に80%、被害者側に20%あると判断されることを意味します。

この割合は、損害保険協会の基準や過去の判例をもとに決定され、示談金の計算に大きな影響を与える重要な要素です。

過失割合が8対2に設定される典型的なケースとしては、青信号で直進中の車両と右折車両との衝突事故や、一時停止違反による出会い頭の衝突などがあります。

完全な被害者ではなく、わずかな過失が認められる場合に適用されることが多い割合です。

8対2の過失割合では、被害者にも軽微な責任があると判断されるため、受け取れる示談金が減額されてしまうんですね。
過失相殺による示談金への影響
示談金への影響について具体的に説明すると、過失相殺という仕組みにより、本来受け取れる損害賠償額から被害者の過失分(この場合は20%)が減額されます。

例えば、治療費や慰謝料などの総損害額が100万円の場合、8対2の過失割合では被害者が受け取れる示談金は80万円となり、20万円が減額されることになります。

過失相殺は民法第722条に基づく法的な制度です。
過失割合8対2が適用される主な事故パターン
  • 青信号直進車と黄信号右折車の衝突(直進車に軽微な前方不注意がある場合)
  • 一時停止標識のある道路からの出入りによる衝突(優先道路側にも軽微な過失がある場合)
  • 車線変更時の接触事故(変更先の車両にも軽微な過失がある場合)

ただし、過失割合は事故の具体的状況によって変動する可能性があります。

信号の色、道路状況、車両の速度、安全確認の状況などの詳細な事実関係により、最終的な割合が決定されます。

保険会社から提示された過失割合に納得できない場合は、弁護士に相談して適切な過失割合の検証を行うことが重要です。

過失割合に納得がいかない場合は、専門家に相談することで適正な割合に修正される可能性があります。

損害額過失割合8対2の場合の受取額減額される金額

50万円40万円10万円
100万円80万円20万円
200万円160万円40万円

8対2になりやすい事故パターンをチェックしよう

交通事故の過失割合8対2は、一方に8割、もう一方に2割の責任があることを示し、示談金算定に直接影響する重要な判定です。

交通事故の過失割合で8対2という判定は、一方の当事者に8割の責任があり、もう一方に2割の責任があることを示します。

この過失割合は、事故の状況や当事者の行動を総合的に判断して決定され、示談金の算定にも直接影響します。

8対2という過失割合は、どちらか一方だけが悪いのではなく、双方に責任があるケースで使われることが多いんですね。

8対2の過失割合が適用される典型的なケースとして、追突事故での前車の過失、右折車と直進車の出会い頭事故、車線変更時の接触事故などがあります。

これらの事故では、どちらか一方が完全に悪いわけではなく、双方に何らかの注意義務違反や交通ルール違反が認められるため、このような過失割合になります。

8対2の過失割合が適用される主なケース
  • 追突事故での前車の急ブレーキや合図不履行
  • 右折車と直進車の出会い頭事故
  • 車線変更時の安全確認不足による接触事故
  • 一時停止無視による軽微な接触事故

過失割合の判定は、道路交通法の規定、判例、損害保険料率算出機構が発行する「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」などを参考に行われます。

8対2という割合は、軽微な過失がある側の責任を2割として認定することで、事故の公平な解決を図るものです。

過失割合の判定は法的根拠に基づいて行われるため、感情的な判断ではなく客観的な事実と法律に基づいて決定されます。

追突事故で前の車にも過失があるケース

通常の追突事故では後続車が100%の過失を負いますが、前車に過失が認められて8対2になる特殊なケースが存在します。

通常の追突事故では後続車が100%の過失を負いますが、前車に過失が認められて8対2になる特殊なケースが存在します。

最も典型的なのは、前車が正当な理由なく急ブレーキをかけた場合です。

道路交通法第24条では急ブレーキの禁止が定められており、危険を避けるためやむを得ない場合以外は急ブレーキをかけてはならないとされています。

前車に過失が認められる具体例
  • 前車が渋滞でもないのに突然停止した場合
  • 駐車場所を探すために急に減速した場合
  • 携帯電話を拾うために急停車した場合

具体的には、前車が渋滞でもないのに突然停止した場合、駐車場所を探すために急に減速した場合、携帯電話を拾うために急停車した場合などで、前車の過失が2割程度認定されることがあります。

この場合の過失割合は後続車80%、前車20%となります。

前車にも過失があるケースは珍しいですが、無謀な運転をしていた場合は責任を問われることがあります。

また、前車のブレーキランプが故障していて点灯しなかった場合や、前車が車両の整備不良により突然エンストした場合なども、前車に2割程度の過失が認められる可能性があります。

ただし、後続車には前方注視義務と安全な車間距離を保つ義務があるため、基本的には後続車の過失割合が高くなります。

ただし、後続車には前方注視義務と安全な車間距離を保つ義務があるため、基本的には後続車の過失割合が高くなります。

右折時の出会い頭事故

右折車と直進車の事故では、信号状況や道路状況により8対2の過失割合が適用されるケースがあります。

信号機のある交差点での右折車と直進車の事故では、信号の状況によって8対2の過失割合が適用されるケースがあります。

基本的に右折車は直進車に道を譲る義務があるため、右折車の過失割合が高くなりがちですが、直進車にも一定の注意義務があります。

右折時の義務については道路交通法第34条で定められているんですね。

典型的な8対2のケースは、右折車が青信号で交差点に進入し黄信号で右折した際に、直進車も黄信号で交差点に進入してきた場合です。

この状況では右折車80%、直進車20%の過失割合となることが一般的です。

直進車も黄信号での交差点進入について注意義務違反があると判断されるためです。

ポイント
黄信号での交差点進入は、右折車・直進車ともに注意義務違反として過失の要因となります。

信号機のない交差点では、道路幅員の違いによって過失割合が決まります。

明らかに広い道路を直進していた車と、狭い道路から右折してきた車の事故では、右折車80%、直進車20%となることがあります。

直進車も交差点での減速や安全確認を怠った場合に2割の過失が認められます。

交差点では右折車・直進車ともに安全確認義務があり、これを怠ると過失が認定される可能性があります。

車線変更時の接触事故

車線変更時の接触事故では、車線変更車80%、直進車20%の過失割合が基本となり、車線変更車により重い責任が課せられます。

車線変更時の接触事故では、車線変更を行った車の過失割合が高くなりますが、後方車にも一定の注意義務があるため8対2の過失割合となるケースがあります。

基本的には車線変更車80%、直進車20%となることが多く、これは車線変更車に安全確認義務があるためです。

車線変更時の事故では、変更する側により重い責任があるのが基本的な考え方ですね。

車線変更車が8割の過失を負うのは、道路交通法第26条の2で車線変更時の安全確認義務が定められているからです。

ウインカーの合図、後方確認、安全な距離での車線変更などが義務付けられており、これらを怠った場合は重い責任を負います。

車線変更車の義務
  • ウインカーによる合図
  • 後方の安全確認
  • 十分な距離での車線変更
  • 他車の進行を妨げない配慮

一方で、直進車の過失が2割認められるのは、車線変更車のウインカーを確認していたにも関わらず進路を譲らなかった場合や、制限速度を大幅に超過していた場合、車線変更を妨害するような運転をしていた場合などです。

また、直進車が初心者マークを付けていた場合は、過失割合が1割軽減されて車線変更車80%、直進車10%となることもあります。

初心者マークを付けた車両への配慮義務により、直進車の過失割合が軽減される場合があります。

高速道路での車線変更事故では、より高い注意義務が求められるため、車線変更車の過失割合がさらに高くなる場合があります。

逆に、渋滞時の合流では、お互いに譲り合いの義務があるとして過失割合が修正されることもあります。

道路状況によって過失割合が変わることもあるので、具体的な事故状況の詳細な検討が重要ですね。

道路状況車線変更車直進車

一般道路(基本)80%20%
高速道路85%15%
渋滞時合流70%30%
初心者マーク車関与80%10%

8対2の過失割合で示談金はどう計算される?

8対2の過失割合では、被害者の過失分である2割が損害額から減額され、最終的に8割の示談金を受け取ることになります。

交通事故で8対2の過失割合が認定された場合、被害者側が8割、加害者側が2割の責任を負うことになります。

この過失割合は示談金の計算に直接影響し、被害者が受け取る最終的な示談金額は、本来の損害額から自分の過失分である2割が減額されることになります。

過失割合は法的な責任の分担を表すもので、示談金の計算に大きく影響します。

示談金の計算では、まず治療費、慰謝料、休業損害、逸失利益などの総損害額を算定します。

その後、民法第722条第2項に基づく過失相殺により被害者の過失分(この場合は2割)を差し引いた金額が、実際に受け取れる示談金となります。

計算例
総損害額が1000万円の場合 8対2の過失割合 → 被害者受取額:800万円 (1000万円 × 80% = 800万円)

例えば、総損害額が1000万円の場合、8対2の過失割合では被害者は800万円を受け取ることになります。

過失相殺は法的に定められた制度であり、被害者にも一定の責任がある場合には必ず適用されます。

過失相殺で示談金が2割減額される仕組み

過失相殺とは、交通事故で双方に責任がある場合に、責任の程度に応じて損害額を調整する法的制度。8対2の過失割合では、被害者の損害額が2割減額されます。

過失相殺とは、交通事故において双方に責任がある場合に、それぞれの過失の程度に応じて損害額を調整する制度です。

民法第722条第2項に基づく法的な仕組みで、被害者にも事故発生について一定の責任がある場合、その責任割合分を損害額から減額します。

8対2の過失割合というのは、加害者が8割、被害者が2割の責任があるという意味ですね。

8対2の過失割合の場合、被害者には2割の責任があると判断されているため、本来請求できる損害額の2割が減額されます。

この減額は、入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、治療費、休業損害、逸失利益など、すべての損害項目に適用されます。

重要なポイント
ただし、自賠責保険(国土交通省)からの支払い分については、被害者の過失が7割未満の場合は減額されません。

過失相殺が適用される理由は、事故の公平な解決を図るためです。

被害者にも一定の責任がある以上、その責任分については自己負担とするのが法的な考え方となっています。

過失相殺の仕組み
  • 双方に責任がある場合に損害額を調整
  • 被害者の責任割合分を損害額から減額
  • すべての損害項目に適用
  • 自賠責保険は過失7割未満なら減額なし

具体的な計算例で分かること

8対2の過失割合では、総損害額の2割が減額されて最終的な受取額が決まります。

実際の計算例を通じて、8対2の過失割合での示談金額を確認してみましょう。

計算例の内訳
  • 入通院慰謝料:200万円
  • 後遺障害慰謝料:500万円
  • 逸失利益:800万円
  • 治療費等:100万円
  • 総損害額:1600万円

この場合の最終的な受取額は以下のように計算されます:

過失相殺の計算方法
総損害額1600万円 × (100% – 過失割合2割) = 1600万円 × 80% = 1280万円

つまり、本来1600万円の損害があっても、過失相殺により320万円が減額され、実際の受取額は1280万円となります。

過失割合が2割でも、320万円もの減額になるのですね。事前に計算方法を理解しておくことが大切です。

弁護士基準で算定した場合と自賠責基準で算定した場合でも、過失相殺の考え方は同じです。

ただし、弁護士基準の方が各損害項目の単価が高いため、過失相殺後の最終受取額も高くなる傾向があります。

自賠責保険については特別なルールがあります。国土交通省の自賠責保険制度における支払い限度額内(傷害120万円、後遺障害等級に応じて75万円~4000万円)については、被害者の過失が7割未満の場合は減額されないため、8対2の場合は自賠責分は満額受け取ることができます。

算定基準特徴8対2での影響

弁護士基準各項目の単価が高い高額だが2割減額
自賠責基準限度額内は過失7割未満で満額限度額内は満額受取可能

8対2の事故での示談金相場をケース別に見てみよう

交通事故の過失割合8対2では、被害者は相手方の過失分の80%の示談金を受け取れます。過失相殺により本来の損害額から20%が減額されます。

交通事故で過失割合が8対2となった場合、被害者が受け取れる示談金は相手方の過失分の80%となります。

この過失相殺により、本来受け取れるはずだった損害額から20%が減額される仕組みです。

過失相殺は民法第722条2項に基づく法的制度です。

示談金の構成要素には、治療費、慰謝料、休業損害、逸失利益などが含まれ、これらすべてに過失割合が適用されます。

例えば、総損害額が100万円の場合、8対2の過失割合では80万円が支払い対象となります。

過失割合によって示談金が大きく変わるため、事前に相場を知っておくことが大切ですね。

怪我の程度や後遺障害の有無によって基準となる慰謝料額が大きく変わるため、自分のケースに当てはめて相場を把握することが重要です。

以下では、具体的な怪我の種類別に8対2適用後の示談金相場を詳しく解説します。

示談金計算の基本構造
  • 総損害額 × 相手方の過失割合(80%)= 受取額
  • 治療費・慰謝料・休業損害・逸失利益すべてに適用
  • 怪我の程度により慰謝料基準が変動

軽傷(むち打ち・打撲)の場合の相場

むちうちや打撲などの軽傷では、通院3ヶ月で弁護士基準約53万円の入通院慰謝料が目安となります。

むちうちや打撲などの軽傷の場合、入通院慰謝料の基準額は比較的低く設定されています。

自賠責保険の支払基準(国土交通省)では1日あたり4,300円、弁護士基準では通院1ヶ月で19万円程度が相場となります。

軽傷の場合、自賠責基準と弁護士基準では大きな差があるんですね。適切な基準で請求することが大切です。

通院3ヶ月のむちうちの場合を例に挙げると、弁護士基準で約53万円の入通院慰謝料が基準額です。

これに治療費20万円、休業損害10万円を加えた総損害額83万円に対し、8対2の過失割合が適用されると約66万円が示談金となります。

軽傷の示談金計算例
  • 入通院慰謝料:53万円(弁護士基準・通院3ヶ月)
  • 治療費:20万円
  • 休業損害:10万円
  • 総損害額:83万円
  • 過失割合8対2適用後:約66万円

ただし、軽傷の場合は後遺障害認定を受けられないケースが多く、症状固定後の慰謝料は期待できません。

通院期間が長引くほど入通院慰謝料は増額されますが、必要以上の通院は認められないため、医師の指示に従った適切な治療が重要です。

軽傷の場合、後遺障害認定を受けられる可能性は低いため、入通院慰謝料が損害賠償の中心となります。

治療費については、健康保険を使用することで自己負担分を抑え、示談金の手取り額を増やすことができる場合があります。

健康保険の使用により、治療費の自己負担分を抑えることで、最終的な手取り額を増やせる場合があります。

重傷(骨折・手術が必要)の場合の相場

重傷事故では入通院慰謝料が大幅に増額され、手術費用や休業損害も含めて数百万円規模の賠償額となることが一般的です。

骨折や手術が必要な重傷の場合、入通院慰謝料は軽傷と比べて大幅に増額されます。

弁護士基準では、入院1ヶ月・通院3ヶ月で約116万円、入院2ヶ月・通院6ヶ月で約196万円が相場となります。

重傷の場合は治療期間が長引くため、軽傷と比べて慰謝料額が大きく変わってくるのですね。

具体例として、大腿骨骨折で入院1ヶ月・通院6ヶ月のケースを見てみましょう。

入通院慰謝料149万円、治療費150万円、休業損害100万円の合計399万円が基準額です。

8対2の過失割合を適用すると約319万円が示談金となります。

重傷事故の損害項目
  • 入通院慰謝料:149万円
  • 治療費:150万円
  • 休業損害:100万円
  • 合計基準額:399万円
  • 過失相殺後:約319万円

重傷の場合は手術費用や入院費用が高額になるため、治療費だけで数百万円に達することも珍しくありません。

また、長期の入院により仕事を休む期間が延びるため、休業損害も相当額になります。

重傷事故の損害賠償は民法および自動車損害賠償保障法に基づいて算定されます。

手術痕が残る場合や機能障害が生じる可能性がある重傷では、後遺障害認定を受けられる可能性も高くなります。

症状固定後の状態によっては、さらに後遺障害慰謝料や逸失利益が加算される場合があります。

重傷の場合は治療が長引くだけでなく、後遺障害の可能性も考慮する必要があるため、早期の専門家相談が重要です。
ポイント
重傷事故では入通院慰謝料に加えて、高額な治療費と長期間の休業損害が発生し、さらに後遺障害認定により追加の賠償が期待できる場合があります。

後遺障害が残った場合の相場

後遺障害認定を受けた場合、後遺障害慰謝料と逸失利益が追加で支払われ、示談金額は大幅に増額されます。 8対2の過失割合が適用されるため、実際の受取額は80%となります。

後遺障害認定を受けた場合、後遺障害慰謝料と逸失利益が追加で支払われ、示談金額は大幅に増額されます。

これらの金額にも8対2の過失割合が適用されるため、実際の受取額は80%となります。

後遺障害慰謝料の基準額(弁護士基準)
  • 14級:110万円
  • 12級:290万円
  • 8級:830万円

後遺障害慰謝料は自動車損害賠償保障法施行令に定められた等級によって決まり、弁護士基準では14級で110万円、12級で290万円、8級で830万円が相場です。

例えば12級認定の場合、290万円の80%である約232万円が支払われます。

後遺障害等級は1級から14級まであり、数字が小さいほど重い障害を意味します
逸失利益の計算方法
年収 × 労働能力喪失率 × ライプニッツ係数(年数による)

逸失利益は年収と労働能力喪失率、年数によって計算されます。

年収500万円、35歳の場合、12級(労働能力喪失率14%)では約490万円、8級(労働能力喪失率45%)では約1,570万円が基準額となります。

8対2の過失割合を適用すると、それぞれ約392万円、約1,256万円が支払い対象です。

等級労働能力喪失率基準額(年収500万円・35歳)8割支払額
12級14%約490万円約392万円
8級45%約1,570万円約1,256万円
逸失利益は将来得られたであろう収入の減少分を補償するものです。
総示談金は、入通院慰謝料、治療費、後遺障害慰謝料、逸失利益を合計した金額の80%となります。

後遺障害が認定されたケースの総示談金は、入通院慰謝料、治療費、後遺障害慰謝料、逸失利益を合計した金額の80%となります。

12級認定のケースでは、総損害額1,000万円程度に対し、示談金約800万円が相場となることが多いです。

 後遺障害認定には適切な検査と診断書の作成が不可欠 であり、認定の有無により示談金額が大きく変わるため、専門家のサポートを受けることが重要です。

後遺障害認定は一度しか申請できないケースが多いので、最初から専門家に相談することをお勧めします。

8対2の過失割合に納得いかない時のやり方

過失割合8対2の提示に納得いかない場合、客観的証拠と論理的根拠をもって交渉することで見直しが可能です。感情的にならず、適切な手順を踏むことが重要です。

交通事故で保険会社から「過失割合8対2」と提示されたものの、この判定に納得がいかないというケースは珍しくありません。

過失割合は示談金の金額を大きく左右する重要な要素で、2割の過失があるとされると受け取れる補償額も2割減額されることになります。

しかし、保険会社の初回提示が必ずしも適切とは限らず、適切な手順を踏むことで過失割合の見直しが可能な場合があります。

過失割合は道路交通法などの法令に基づいて判断されるため、法的根拠を理解することが重要です。

過失割合の修正を求める際は、感情的になるのではなく、客観的な証拠と論理的な根拠を持って交渉することが重要です。

保険会社も営利企業であり、確たる証拠がない限り簡単には譲歩しませんが、適切な手順を踏めば見直しの余地は十分にあります。

過失割合の基準は損害保険料率算出機構の判例タイムズなどを参考に決められているんです。まずはその基準を理解することから始めましょう。
過失割合交渉のポイント
  • 客観的な証拠の収集と整理
  • 法的根拠に基づいた論理的な主張
  • 感情的にならず冷静な対応
  • 専門家のアドバイスの活用

まずは相手の保険会社に理由を聞いてみる

過失割合に異議がある場合は、まず相手保険会社に8対2の判定根拠を確認し、具体的な資料提供を求めることが重要です。

過失割合に異議がある場合、最初に行うべきは相手の保険会社に対し、8対2という判定に至った具体的な根拠を確認することです。

保険会社の担当者に対して「なぜ8対2という過失割合になったのか、その判断根拠を詳しく教えてください」と質問し、以下の資料の提供を求めましょう。

  • 事故状況図(どのような事故状況を想定して過失割合を決めたか)
  • 参考にした判例や過失割合の認定基準
  • 事故の際に収集した証拠資料の一覧
  • 双方の主張内容の整理資料

保険会社は過失割合を決定する際、判例タイムズ社などの過失割合認定基準を参考にしています。

担当者から「○○のケースに該当するため8対2」といった説明があった場合は、その基準となった事例と実際の事故との相違点がないかを詳しく検証することが重要です。

やり取りのポイント
質問の際は冷静かつ具体的に行い、「納得できない」という感情論ではなく「事実関係の確認のため」という姿勢で臨むことが大切です。
保険会社側も協力的な対応を取りやすくなり、建設的な話し合いができますよ。

また、やり取りの記録を残すため、可能な限り書面やメールでのやり取りを心がけましょう。

口頭での約束や説明は後でトラブルの原因となる可能性があるため、必ず文書で記録を残すことが重要です。

事故状況を詳しく調べ直す方法

過失割合の見直しには事故状況の詳細な調査が不可欠。ドライブレコーダー映像、現場調査、目撃者証言、実況見分調書が重要な証拠となります。

保険会社からの説明を受けた後、自分でも事故状況を詳しく調べ直すことが過失割合見直しの鍵となります。

新たな証拠の発見や事故状況の詳細な分析により、過失割合が変更される可能性があります。

保険会社の判断が全てではありません。自分でしっかりと証拠を集めることで、より適正な過失割合に見直してもらえる可能性があります。

まず重要なのは、ドライブレコーダーの映像です。

自分の車だけでなく、相手の車や付近を走行していた第三者の車両、店舗や道路に設置された防犯カメラの映像も貴重な証拠となります。

事故から時間が経つと映像が消去される可能性があるため、速やかに映像の保存を依頼することが重要です。

事故現場の詳細な調査も効果的です。

現場に戻り、以下の点を詳しく確認しましょう。

  • 道路標識や信号機の位置と状態
  • 見通しの良し悪し(建物や植栽による死角の有無)
  • 路面状況(白線の位置、道路の傾斜など)
  • 制限速度や一時停止標識の設置状況
現場調査のポイント
事故現場は時間の経過とともに変化する可能性があります。可能な限り早期に現場調査を行い、写真撮影も忘れずに行いましょう。

目撃者の証言も重要な証拠となります。

事故直後に現場にいた人や、近隣の住民、商店の関係者などから証言を得られる場合があります。

目撃者がいた場合は、連絡先を聞いておき、後日改めて詳しい状況を聞き取ることが大切です。

目撃者の証言は客観的な証拠として非常に有効です。事故直後の混乱した状況では聞き取りが困難でも、後日落ち着いてから詳しく話を聞くことができます。

警察の実況見分調書も過失割合を判断する重要な資料です。

事故から一定期間が経過すると、当事者は実況見分調書の写しを取得できるようになります。

この調書には事故状況や双方の主張が記録されており、保険会社の判断と異なる内容が記載されている場合は、過失割合見直しの根拠となります。

実況見分調書の取得は、警察庁の情報公開制度を利用して行うことができます。

証拠収集のチェックリスト
  • ドライブレコーダー映像の確保
  • 防犯カメラ映像の保存依頼
  • 事故現場の詳細な写真撮影
  • 目撃者の連絡先確保と証言聴取
  • 実況見分調書の開示請求

弁護士に相談した方がいいケース

保険会社との過失割合交渉が困難な場合や損害額が大きい事故では、弁護士への相談が有効です。弁護士費用特約を活用すれば実質負担なく依頼できます。

保険会社との直接交渉では過失割合の見直しが困難な場合や、以下の条件に該当する場合は、弁護士への相談を検討することをお勧めします。

弁護士に依頼すべき主なケースとして、損害額が大きい事故が挙げられます。

示談金が数百万円を超えるような場合、過失割合がわずか1割変わるだけでも数十万円の差が生じるため、弁護士費用を支払っても十分なメリットがあります。

また、事故の内容が複雑で、一般的な過失割合の基準では判断が困難な場合も専門家の知見が必要です。

複雑な事故の場合、保険会社の担当者だけでは適切な過失割合の判断が難しいこともあるんですね

弁護士に依頼する最大のメリットは、法律の専門知識と豊富な判例に基づいた交渉ができることです。

保険会社も弁護士が代理人となった場合は、より慎重に証拠を検討し、適切な過失割合の検討を行う傾向があります。

さらに、弁護士が関与することで示談金の算定基準も、保険会社基準から裁判所基準に変更される可能性があり、過失割合の修正と合わせて大幅な増額が期待できます。

弁護士に依頼するメリット
  • 法律の専門知識と豊富な判例に基づく交渉
  • 保険会社による慎重な証拠検討の促進
  • 示談金算定基準の裁判所基準への変更可能性
  • 過失割合修正と合わせた大幅増額の期待

弁護士費用についての心配がある場合は、自動車保険の弁護士費用特約の利用を検討しましょう。

この特約を利用すれば、通常300万円まで弁護士費用が保険でカバーされるため、実質的な負担なく弁護士に依頼することができます。

多くの自動車保険に月額数百円程度で付帯できる特約のため、事前に加入状況を確認することが重要です。

弁護士費用特約の加入状況は事故前に確認しておくことが重要です。事故後の加入では適用されません。

弁護士に相談する際は、事故の状況を整理した資料、保険会社とのやり取りの記録、収集した証拠資料を持参すると、より具体的で有効なアドバイスを受けることができます。

初回相談は無料で行っている法律事務所も多いため、まずは気軽に相談してみることをお勧めします。

弁護士への相談は敷居が高いと感じる方も多いですが、まずは無料相談から始めてみると良いでしょう

弁護士への相談については、日本弁護士連合会で弁護士検索や相談窓口の案内を行っています。

示談交渉で知っておきたいポイント

8対2の過失割合では、被害者の損害額から2割が減額され、残り8割が相手方からの賠償額となる

8対2の過失割合が適用される交通事故では、被害者側にも2割の過失が認められるため、加害者側から受け取れる示談金は本来の損害額から2割減額されることになります。

例えば、治療費や慰謝料などの総損害額が100万円の場合、8対2の過失割合では80万円が相手方からの賠償額となり、残り20万円は自己負担もしくは自身の保険でカバーすることになります。

過失割合によって受け取れる金額が大きく変わるため、事前に計算しておくことが大切ですね

8対2の過失割合は、追突事故での前方不注意や、交差点事故での一時停止違反など、双方に一定の責任がある事故で適用されるケースが多く見られます。

このような状況では、示談交渉の進め方や保険の活用方法を正しく理解することで、最終的に受け取れる金額に大きな差が生まれる可能性があります。

過失割合の根拠となる法律
過失割合の判定は道路交通法に基づく交通ルール違反の程度や事故の状況を総合的に判断して決定されます。

示談交渉では、過失割合の妥当性を検証することも重要です。

警察の実況見分調書や目撃者の証言、ドライブレコーダーの映像などの客観的証拠を整理し、必要に応じて過失割合の見直しを求めることも可能です。

ただし、過失割合の変更には明確な根拠が必要であり、感情的な主張では相手方の理解を得ることは困難です。

過失割合の見直しを求める際は、客観的な証拠に基づいた論理的な主張が必要です
示談交渉で重要なポイント
  • 過失割合による減額計算の理解
  • 客観的証拠の収集と整理
  • 保険活用による自己負担の軽減
  • 過失割合見直しの可能性検討

8対2でも自分の保険は使える?

8対2の過失割合でも自分の保険は使用可能。保険使用により自己負担額を大幅軽減できる場合がある。

8対2の過失割合が適用される事故でも、自身の自動車保険を使用することは可能です。

むしろ、過失がある事故では自分の保険を活用することで、最終的な自己負担額を大幅に軽減できる場合があります。

過失があっても保険を使えるのは安心ですね。どんな仕組みになっているのでしょうか?

一般的な自動車保険では、対人賠償保険や対物賠償保険で相手方への賠償を行い、人身傷害保険や車両保険で自身の損害をカバーします。

8対2の事故では、自分の過失分(2割)については自身の保険で相手方に賠償し、相手の過失分(8割)については相手方の保険から賠償を受けることになります。

保険の仕組み(8対2の場合)
  • 自分の過失分(2割)→ 自分の保険で相手に賠償
  • 相手の過失分(8割)→ 相手の保険から賠償を受ける
  • 自身の損害は人身傷害保険・車両保険でカバー

保険を使用する場合、等級への影響を考慮する必要があります。

3等級ダウン事故に該当する場合、翌年度から3年間は事故有係数が適用され、保険料が大幅に上昇します。

しかし、人身傷害保険の使用や相手方への対物賠償については、等級に影響しない場合もあるため、保険会社に詳細を確認することが重要です。

注意:等級ダウンによる保険料上昇は3年間継続するため、長期的な影響を考慮した判断が必要

保険料の上昇額と保険金の受取額を比較検討し、長期的な視点で保険使用の可否を判断することが賢明です。

特に修理費用が少額の場合は、保険を使わずに自費で修理した方が経済的なケースもあります。

保険使用判断のポイント
保険使用前に必ず検討すべき項目
  • 修理費用と保険料上昇額の比較
  • 等級ダウンによる3年間の影響
  • 人身傷害保険など等級に影響しない補償の活用
  • 保険会社への詳細確認

なお、自動車保険に関する制度は自動車損害賠償保障法に基づいており、金融庁による監督の下で運営されています。

示談金を少しでも多くもらうコツ

8対2の過失割合が決まっていても、適切な損害額算定と交渉術で示談金を最大化することが可能

8対2の過失割合が決まっている状況でも、示談金額を最大化するための交渉術があります。

まず重要なのは、損害額の算定基準を正確に把握することです。

自賠責保険基準、任意保険基準、弁護士基準(裁判所基準)の3つの基準があり、弁護士基準が最も高額になる傾向があります。

3つの損害算定基準
  • 自賠責保険基準:最低限の補償額
  • 任意保険基準:保険会社独自の基準
  • 弁護士基準(裁判所基準):最も高額な基準

治療費については、必要かつ相当な治療に限定されますが、医師の指示に従った適切な治療であれば認められます。

通院慰謝料は通院期間と実通院日数に基づいて算定されるため、医師の指示を守って継続的に通院することが重要です。

症状固定後に後遺障害が認定された場合は、別途後遺障害慰謝料と逸失利益が請求できます。

治療は医師の指示に従って継続することが、適正な慰謝料算定のポイントになります。

休業損害については、給与所得者の場合は直近3か月の平均給与を基に算定されます。

自営業者や専業主婦の場合も適切な資料を準備することで休業損害を請求できます。

証拠資料の準備が不十分だと、適正な損害額が認定されない可能性があります

収入証明書類や診断書、医師の休業指示書などの証拠資料を漏れなく準備することが、適正な損害額の認定につながります。

  • 収入証明書類(給与明細、源泉徴収票など)
  • 診断書・医師の休業指示書
  • 治療費の領収書
  • 通院記録

交渉においては、感情的にならず事実と法的根拠に基づいて主張することが効果的です。

相手方の保険会社は交渉のプロであるため、専門知識を身につけるか、必要に応じて弁護士に依頼することも検討しましょう。

損害賠償に関する法的根拠は、民法および自賠責保険法に基づいています。

専門的な交渉が必要な場合は、弁護士に相談することで示談金額の大幅な増額が期待できます。

示談書にサインする前にチェックすること

示談書への署名は法的拘束力を持つ重要な手続きです。一度署名すると内容変更や追加請求は原則不可能になるため、署名前の慎重な確認が必要です。

示談書への署名は法的な効力を持つ重要な手続きです。

一度署名してしまうと、後から内容の変更や追加請求は原則として不可能になるため、署名前の確認が極めて重要です。

示談書は民法上の和解契約として法的拘束力を持ちます。署名後の撤回は原則として認められません。

示談書で確認すべき主要項目として、まず事故の詳細(日時、場所、事故状況)が正確に記載されているかをチェックします。

過失割合についても明記されているか、または双方が合意している内容と一致しているかを確認しましょう。

事故の詳細は後々のトラブルを避けるためにも、一文字一文字丁寧に確認することが大切ですね。

示談金額については、内訳が明確に記載されているかを確認します。

治療費、慰謝料、休業損害、修理費用など、各項目の金額が適正かどうかを検証します。

特に将来の治療費が見込まれる場合は、その取り扱いについて明記されているかを確認することが重要です。

金額確認のポイント
  • 各損害項目の内訳が明確に記載されているか
  • 金額の根拠となる資料との整合性
  • 将来の治療費に関する取り決め
  • 税金の取り扱いについて

支払い方法と支払い期日についても詳細に確認します。

一括払いか分割払いか、支払い期日はいつか、遅延した場合の取り扱いはどうなるかなど、具体的な条件を把握しておきましょう。

確認項目チェックポイント

支払い方法一括払い・分割払いの別
支払い期日具体的な日付の明記
遅延損害金支払い遅延時の取り扱い
振込手数料負担者の明確化

示談書には通常、“清算条項”が含まれており、「本件事故に関して、当事者間に今後一切の債権債務がない」旨の記載があります。

この条項により、署名後は追加請求ができなくなるため、後遺症の可能性がある場合は慎重に判断する必要があります。

清算条項の重要性
  • 署名後の追加請求は原則として不可能
  • 後遺症が発覚しても再請求できない
  • 症状固定前の署名は特に慎重に判断

不明な点がある場合は、専門家に相談してから署名することをお勧めします。

少しでも疑問に感じる点があれば、弁護士などの専門家に相談してから署名するのが安心ですね。
執筆・監修者、豊川祐行弁護士

2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。

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