Googleサジェストの削除は申請すれば可能ですが、削除依頼のすべてが受理されるとは限りません。Googleサジェストは検索候補が自動的に生成され表示されるシステムで、ネガティブな言葉が表示されるサジェスト汚染という現象が起きるケースがあります。
Googleに表示されるネガティブなワードは検索者に悪い印象を与えてしまうという問題点があり、削除しておきたいところです。


2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。
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この記事の目次
Googleサジェスト機能の詳細
「Googleサジェスト」は、Googleで検索したいキーワードを入力した際に、検索窓の下に自動的に表示される検索候補です。
サジェストには英語で「提案する」という意味を持ち、一緒に検索されやすいワードを提案するGoogleの機能です。検索キーワード+2語目、3語目のワードが自動的に出てくるため、検索エンジンの利便性を高めています。
Googleサジェストが表示される仕組み
Googleサジェストの表示はランダムではなく、Googleが蓄積したデータが基になっています。
表示基準は以下のように定められています。
- 検索ボリューム(キーワードがGoogleエンジンで検索されている回数)
- 多くの人が検索している
- キーワードを含むサイトの数
- ユーザーが検索した場所
- ユーザーの検索履歴(過去に他のユーザーが一緒に検索したワードや直前に検索したワードなど)
Googleサジェストで印象は変わる
Googleサジェストにはネガティブなワードばかりが表示されるケースがあり、検索者に悪い印象を与える「サジェスト汚染」が生じる恐れがあります。
Googleサジェストのワードは閲覧者にクリックされやすく、掲載・表示されれば企業名や商品名の知名度を上げたり販売数を増やす効果はあります。

Googleサジェストにネガティブワードが表示される仕組み
Googleサジェストはアルゴリズムにより自動生成されています。事実か虚偽かに関わらず、検索データなどでワードが表示されるシステムです。
サジェストは自動で表示される
GoogleサジェストはGoogle検索のアルゴリズムが自動生成しており、誰かが評判を落とすため意図的に工作しているものではありません。
Googleサジェストの表示基準は「検索ボリューム」のほか「多くの人に検索されていること」という条件があります。少数の人間が何度も同じキーワードでGoogle検索しデータを操作しようとしても反映されにくく工作は難しいのが現状です。
つまり、Googleサジェストに「企業名+ブラック」と表示されるのであれば、多くの人が実際にその企業の名前+ブラックとしてGoogleで検索していることになります。
サジェスト汚染は事実に関わらず起きる
Googleサジェストのネガティブワードは、事実に関わらず表示されます。
例えば、就職活動中に「今度面接を受ける会社はブラック企業ではないか?」と不安に思い「企業名+ブラック」で検索する人が多く、Googleサジェストにブラックと表示されてしまうケースがあります。
ブラックと一緒に検索する件数が多くなれば、Googleの検索アルゴリズムはニーズが高いと判断します。Googleのサジェスト汚染はユーザーの悪意ではなく、検索数が多いだけで事実と異なる内容でも表示されてしまうのです。
Googleサジェストが悪影響を与える事例
検索者に悪影響を与えるGoogleサジェストの具体的な事例を紹介します。
Googleサジェストにネガティブワードが表示されるようになると、検索者に悪いイメージを与えるリスクがあります。
個人名に「犯罪者」「逮捕歴」「少年院」などのキーワードがセットになると、実際に罪を犯したかどうかは関係なく社会的な信用の低下につながります。
就職で不利になる、離婚や婚約破棄の原因になる、賃貸住宅への入居を断られるなど、日常生活に悪影響を及ぼす可能性がありますし、周囲から白い目で見られ家族や子どもにも影響が出る恐れもあるでしょう。
「不倫」や「整形」「マルチ」といったプライベートに関するキーワードは、社会的な信用を低下させやすい傾向にあります。プライベートな事柄は真偽がわかりにくく、結婚や就職、会社や学校での生活に影響を与えるだけでなく、本人に大きな精神的ショックを与えやすいと言えます。
ネガティブな情報がネット上に残り続けデジタルタトゥー化するなど、被害の深刻化も考えられます。
就職活動中の検索者が応募をやめてしまうかもしれず、採用活動に影響を与える可能性があります。Googleサジェストで目にしたワードはよく調べもせず、検索者が真実だと思い込んでしまうケースは多く見られます。
企業イメージの低下につながり、外部の人間はもちろん、実際に働いている社員たちのモチベーションを低下させる恐れがあります。離職率が高くなり優秀な人が離れてしまう結果を招くこともあります。
企業の場合は「ブラック」だけでなく、「セクハラ」「パワハラ」「過労死」などのワードにも同様の悪影響が考えられるでしょう。
検索者に「この企業は財務状況が悪くなっているかもしれない」「倒産するかもしれない」といったイメージを与えます。
顧客離れが生じたり新規顧客の獲得が難しくなり売り上げが下がる可能性があります。また、信用が低下し融資を断られ本当に財務状況が悪化する事態も考えられます。
店名や商品の名前を検索した時、「トラブル」「詐欺」「悪徳」などのワードが表示されると、信用やブランドの低下、顧客離れにつながります。
異物混入事件が発生した食品は、多くの人が「商品名+異物」といったワードで検索を行います。結果、商品名を入れるだけで「異物」や「異物混入」がGoogleサジェストで表示されるようになり、「口にしてはいけない商品」としてのイメージが定着しやすくなります。

Googleサジェスト削除の基準
検索で悪影響のあるGoogleサジェストのワードを削除することは可能です。しかし、Googleの削除基準を満たしている必要があります。
Googleサジェストは表示されているキーワードに問題があるとGoogleに報告すれば削除される可能性があります。
Googleではユーザーが検索エンジンを便利に使用できるよう、違法なコンテンツなどが表示されなくするオートコンプリートポリシーを定めています。ポリシーに基づき、危険なコンテンツやハラスメントコンテンツ、露骨な性表現を含むコンテンツ、中傷にあたるコンテンツを表示しない仕組みです。
Googleのオートコンプリートには固有のポリシーがあります。選挙に関する候補や健康に関する候補のほか、「名前を示された個人に関連する微妙で中傷的な言葉」が含まれており、名前を出された個人に対するいじめや脅迫に結びつくようなワードは検索候補から省かれるとしています。
Googleサジェストを削除する方法
Googleサジェストを削除するには、Googleに申請する方法や裁判所を通した法的な手続きで削除する方法などがあります。
Googleの専用フォームから削除申請する
Google公式サイト内にある「法律に基づく削除に関する問題を報告する」フォームから削除の申請が可能です。
フォームに「検索したキーワード」や「不適切と考える予測キーワード」「権利侵害にあたるコンテンツが表示される国とその国の法律に従って検索候補が違法になる理由」といった問題のあるコンテンツについての情報と、「居住国・姓名・会社名・組織名」など申立者の情報を入力し送信します。
削除依頼には検索画面のスクリーンショットとデジタル署名も必要なので注意しましょう。申請の手順はそれほど難しくありませんが、コンテンツが表示される国(この場合は日本)の法律に照らしGoogleサジェストの内容がどのように権利侵害しているのかを明確に説明するのが重要です。
検索画面から不適切な候補を通報する
Googleでキーワードを入力した際、サジェスト一覧の右下に表示される「不適切な検索候補の報告」から削除申請を行います。クリックすると不適切な検索候補とその理由を問う選択肢が表示されるので、当てはまる項目をそれぞれチェックして送信します。スマートフォンでは検索候補を長押しすると「報告する」ウィンドウが出てきます。
通報は簡単な手続きで削除申請できるのはメリットですが、あくまでも第三者としての報告になります。どのように法律に反しているのか説明するような欄はありません。
元の記事を削除する
Googleサジェストの内容はキーワードが含まれるサイトの数によっても変化します。そのため、検索候補が出る元になった記事を削除すると、ネガティブワードを排除しやすくなります。
元記事の削除には3つの方法があります。
1つ目は記事が投稿されているサイトやSNSの管理者に連絡し削除依頼する方法です。
サイトによっては削除申請フォームを用意しているところもありますが、対応は運営によってまちまちなのが現状です。中には連絡しても返信はなく削除もされず、無視されるケースがあります。
2つ目は送信防止措置依頼書を作成し、プロバイダへ提出し削除依頼する方法です。
依頼書を受け取ったプロバイダは、記事の内容を審査し権利侵害に該当すると判断できれば削除を行います。ただ、プロバイダは表現の自由を守る観点から発信者の意見も聞くため、記事が削除される保証はありません。
3つ目は裁判所に削除仮処分の申立をする方法です。
仮処分は裁判で結果が出るまで待つ時間的な余裕がないときに裁判所が決める暫定的な措置であり、判決と同様の効果を持っているのが特徴です。通常の裁判が半年から1年ほどかかるのに対して、仮処分は申立から発令までは通常1~2か月程度と裁判よりも早く結果を出せます。

削除申請は弁護士に相談
Googleサジェストの削除には法律知識が必要になる場面が多く、個人が行うのは難しいと言えるでしょう。インターネットでのトラブルに強い弁護士に確認しながら手続きを進めるのが安心で効果的です。
例えば、削除フォームへの記入は誰でもできるように感じますが、削除にはGoogleサジェストの内容が法的に権利を侵害している部分を証明する必要があり、法律の知識は不可欠になります。
自分では違法だと思っても法律の観点では難しいと考えられるケースはあるため、自己判断だけではなく弁護士の意見を取り入れる方が有効です。
Googleサジェストを削除できないときの対策
Googleサジェストが削除してもらえない際は、業者に依頼するといった対策方法があります。
Googleサジェストは一般的に事実無根のワードであると証明できれば中傷として削除されやすいのですが、Googleサジェストや元記事の内容が真実であれば表示させる必要性はあると判断され削除は難しくなってしまいます。訴訟での削除も難しいのが現状です。
訴訟での削除は難しい
裁判でGoogleサジェストを削除するのは難しくなっています。
過去の裁判では「Googleサジェストを削除することで被害者側の不利益が検索サービスの利用者が受ける不利益を上回るとはいえない」として、サジェストのもつ公共性を重視する判例が出ています。

非表示を請け負う業者に依頼する
Googleサジェスト汚染の対策を請け負っている業者に削除依頼する方法です。
Googleサジェストでは表示されるワードの枠が最大8個までと決まっています。サジェスト汚染の対策業者は他ページの検索順位を上げ、悪評の書かれたページが検索されにくくします。そして、ポジティブキーワードをGoogleサジェストに表示させるようにし、現在存在しているネガティブキーワードをサジェスト枠から追い出す対策を行っています。
費用は月5~10万円です。Googleサジェストは削除しても時間が経過すれば復活する可能性があり、1回限りではなく継続的にサービスを利用するのが効果的です。
効果が現れるまでは、更新頻度等の関係から数週間から2か月ほどかかるのが普通です。
削除代行業者に注意
クライアントの代わりにGoogleへ削除申請を実施している業者が存在しています。ただ、弁護士でない者が法律事務を代行するのは非弁行為に当たる可能性があります。
弁護士法では弁護士以外が報酬を得る目的で法律事件に関する代理や仲裁、和解などの法律事務を行ってはならないと定めています。法律事務の範囲は削除仮処分のように裁判所に訴えを起こす場合だけとは限りません。過去にはサイトの通報フォームを利用した削除依頼が法律事務に当たるとする判決が出ています。
参考:東京弁護士会・非弁行為とは

弁護士に相談する
一時的にGoogleサジェストからネガティブワードを無くしても、元になった記事がそのままだと問題のワードが復活してしまう可能性が残されています。業者によるサジェスト対策には限界があり、ネガティブな記事を削除するのが効率的な対策といえます。
記事の削除には削除仮処分の申立が必要になりますが、こうした法律事務を代行できるのは弁護士だけです。そのため、元記事を削除するのであれば弁護士へ相談しサポートを受けてください。
弁護士なら記事の削除だけでなく投稿者を特定し慰謝料の請求訴訟の提起ができるのもメリットです。
初回の相談は無料、着手金は無料といったサービスを実施している弁護士事務所を選べば、弁護士費用を気にせずに利用できます。
まとめ
Googleサジェストのネガティブワードを削除しないと、社会的な信用を落としイメージを損なう可能性が高くなります。削除依頼の申請や元記事を削除するといった対策をできるだけ早く講じるのがおすすめです。
ただ、法的な手続きが発生するため、個人での対処は難しいのが現状です。弁護士に相談し最適な対策を指南してもらうのがおすすめです。無料相談サービスがある弁護士事務所なら気軽に相談できます。

2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。
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