facebookのなりすましが発生するとどのような悪影響が生じるでしょうか。
facebookのなりすましとは?
facebookのなりすましとは、本人に見せかけるような本人の画像を掲載して「同姓同名」のアカウントを作成し、その後、本人の友達に友達申請やメッセージを送信するなどして、あたかも本人のように振る舞うことです。
facebookは実名を登録して利用するのが基本ですので、名前を登録してその人の写真を投稿すれば、誰でも簡単に他人になりすますことができます。そのため、facebookは他のSNSと比べてなりすまし被害が多い傾向があります。
facebookでなりすましを行う目的は様々ですが、多くの場合は、出会い系サイトや情報商材サイトへの誘導、個人情報の抜き取り、アカウントの乗っ取りの場合がほとんどです。
facebookのなりすましの事例
facebookのなりすまし被害は多数発生しています。ここでは、facebookのなりすましの事例の中でも有名なものを紹介します。
前澤友作氏になりすまして詐欺が行われた事例
「ZOZOTOWN」を運営していた前澤友作氏になりすましたアカウントが詐欺行為を行った事例です。
詐欺の手順としては、まず、偽アカウントから突然友達申請が届き、「5万円をあげるのでこちらから登録」などのメッセージとURLが送信されます。リンクを開くと「100万円の現金を手に入れよう」というメッセージや、多くの人が当選した内容のメッセージが画面下に次々と表示されます。
このURLをクリックすると不審な動画配信サイトのアカウント登録ページに移動します。そして、アカウント登録を促して課金させることで、高額な利用料を請求するのです。
GACKT氏のfacebookアカウントが乗っ取られた事例
2020年11月21日、歌手で実業家のGACKT氏がフェイスブックが乗っ取りの被害に遭っていることを報告しました。
アカウントを乗っ取ることで本人になりすまし、乗っ取り犯による投稿もされています。投稿のほとんどは動画とコメントだけでしたが、中にはオフィシャルのPRに見せかけて、他のリンクを踏ませる投稿もされていました。
facebookのなりすましの見分け方
facebookを利用している方は、日頃からなりすましアカウントの存在に注意を払わなければなりません。
では、facebookのなりすましアカウントはどのように見分ければ良いでしょうか。なりすましアカウントを見分けるポイントは以下の通りです。
・投稿が少ない、自己紹介ページのみ編集されている
・アカウント作成から日が浅い
・名前欄がイニシャル
・共通の友達が少ない
・いいねが少ない
・友達数が異常に多い、もしくは少ない
・友達申請のメッセージの文章が不自然
・結婚しているはずなのに、旧姓で登録している
・アイコンが設定されていない、顔写真が掲載されていない
以上の特徴のアカウントを発見した場合は、なりすましアカウントの場合があります。
facebookで禁止されている行為
Facebookでは、利用者による不正行為や不適切な表現をなくすためにコミュニティ規定を設けています。
facebookはできるだけ自由な表現が認められており、オープンな討論ができる環境を整備しています。しかし、インターネットでは不適切なコンテンツが次々と現れ、増加していることも事実です。
このことから、以下の項目を侵害する投稿がなされたときは、表現が制限される場合があります。
facebookで利用者に表示されるコンテンツは信頼できなければなりません。ですので、利用者のなりすましやフェイクニュース(偽の情報報道)が行われた場合は、facebookから厳しい処置がなされる場合があります。
facebook社はfacebookが安全な場所となるように努めています。利用者を脅かすような暴力描写、性的表現、いじめ行為は、他の人を脅迫したり、排除したり、黙らせたりすることにつながるおそれがあるため禁止されています。
個人のプライバシーは十分に保護されなければなりません。身体への危害または金銭的な損害を招くおそれのある個人情報や非公開情報をシェアしたり、提供したりするコンテンツは削除対象になります。
facebook社は、すべての人の尊厳と権利は平等だと考えています。利用者は他の人の尊厳を尊重しなければならず、嫌がらせや誹謗中傷発言があった場合は相応の処置がなされます。
コミュニティ規定への違反に対する処分は、違反の深刻さや、違反歴によって異なります。例えば、以前に警告を受けた経験がある利用者が、その後もポリシー違反を続けた場合には、その利用者の投稿機能が制限されたり、プロフィールが無効になったりする場合があります。
facebookのなりすましアカウントの削除方法
他の人になりすましているアカウントやページは、コミュニティ規定に違反しているため削除依頼できます。特定個人や、著名人になりすましているアカウントがあった場合は、自身がFacebookアカウントを持っていなくても、なりすましアカウントを報告できます。
なりすましアカウントを報告する際は、facebookアカウントの有無によって手順が異なります。また、Messengerアプリからも報告できます。
それぞれの手順は以下の通りです。
facebookアカウントを持っている場合
facebookアカウントを所有している場合は、なりすましを行っているプロフィールやページから違反報告を行えます。
まず、プロフィール画面のカバー写真の下にある「•••」ボタンをタップし、「サポートを依頼またはプロフィールを報告」を選択します。その後、画面の指示に従い、報告理由を入力することでなりすましを報告できます。
facebookアカウントを持っていない場合
facebookアカウントを所有していない場合は、ヘルプセンターにある専用フォームから報告できます。
PCの場合は、ヘルプセンターの左側のタブから「ポリシーと報告」、「不正利用の報告」、「アカウントをお持ちでない場合」を順番に選択し、ページの下部にある「こちらのフォーム」というリンクをクリックすることで報告用のフォームに移行できます。
専用フォームで必要事項を入力する必要があります。入力する必要事項は以下の通りです。
- 氏名
- 連絡先メールアドレス
- なりすましプロフィールのフルネーム
- (ある場合は)なりすましプロフィールに登録されているメールアドレスまたは携帯電話番号
- 本人確認書類(アップロードして送信する)
- なりすましプロフィールのURL
Messengerで報告する場合
Messengerとは、Facebookユーザー同士がリアルタイムでメッセージのやり取りを行えるアプリです。App StoreやGoogle Playでアプリをインストールすることで無料で利用できます。
報告する際は、まず、「チャット」でスレッドを開き、上部にある相手の名前をタップします。次に、ページ下部までスクロールして「問題を報告」をタップし、「他の人になりすましている」を選択します。そして、なりすまし相手を選択し、「フィードバックを送信」をタップします。
さらに、「スレッドを報告」、「スレッド全体を報告」の順にタップして、審査を依頼するスレッドを送信し、なりすましアカウントを報告できます。
facebookのなりすましアカウントが削除されないときの対策
削除依頼したとしても、運営側が必ず対応してくれるわけではありません。そのような場合は弁護士に相談することも検討しましょう。
誹謗中傷による名誉毀損といった著しい被害を受けてしまった場合は、発信者を特定して訴訟を起こすのも手です。裁判で勝つことができれば、相手に対して損害賠償請求や刑事責任追及など、法的な責任を問うこともできます。
いずれにしても、なりすましアカウントを放置すると半永久的に悪い影響が生じます。facebook以外のサイトに風評被害が拡散する可能性もあるので早急に対策をしましょう。
今後、なりすましアカウントの被害にあわないためには、日頃から自分の名前で「エゴサーチ」を行ってなりすましアカウントが現れていないか確認するのが大切です。
また、知人の名前のアカウントから友達申請が送られてきた場合は、プロフィールをきちんと確認してから承認しましょう。
まとめ
基本的にfacebookは本名を登録します。しかし、中には実名を利用して本人になりすますアカウントも存在します。もしも急に知人や有名人の名前で友達申請が来たときは、申請時のメッセージやプロフィールに注意しましょう。
偽アカウントに気付いたら、プロフィール画面などから早急に報告しましょう。facebookが規約違反と判断したアカウントは削除されます。仮に、申請しても削除されなかった場合は弁護士など専門家に相談しながら手続きを進めましょう。