債務整理で使う「債務」と「借金」の言葉の意味の違いとは?

債務・借金・負債は異なる意味の言葉です。

今回の記事では、債務・借金・負債の意味について、それぞれ詳しく触れていきましょう。

執筆・監修者

執筆・監修:豊川祐行

2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。 あまた法律事務所へのお問い合わせはこちら

債務・借金・負債の違いは?

借金の対象は金銭だけになりますが、債務は金銭だけではなく、物品なども対象の範疇になります。
債務と借金を勘違いしていると消費者金融の契約などで認識の相違が生まれる場合もあります。

それぞれの意味をきちんと把握しておきましょう。

債務の意味

債務とは、法律用語で「法的に物を渡すこと・お金を払うこと・何かを行う義務が発生していること」の総称です。例えば日本政府は借金が多く、財政難と言われていますが、国債も含めた国の債務は政府債務と呼ばれます。

債務整理の場合では、債務とは「お金を返す義務」のことを指します。

また、債務に対して債権とは、「物やお金等の”財産的な権利”を、履行してもらう権利」のことです。
例えば10万円の貸し借りが生じた場合、借りた10万円を返済する義務が「債務」となり、その義務を履行してもらう権利が「債権」となります。
お金を返してもらう人のことを、「債権者」と呼びます。

借金の意味

借金とは、法的に「金銭消費貸借契約」を交わしてお金を借りることです。
借金は、貸主から金銭の交付を受け、借り主は受けた金銭と同額、または契約で取り決めした利息を含む返済額を返済する義務があります。
債務整理では、貸主は銀行・クレジット会社・消費者金融などがあたります。

負債の意味

負債とは、簡単に言うと会社の借金のことです。企業の簿記会計用語で「企業が第三者に支払う義務があるもの」を総称したものを負債と呼びます。

企業がどのように資金を調達し、どのように運用しているかを表したものを貸借対照表、またはバランスシートと呼びますが、この表は資産・負債・純資産の3つの項目に分かれています。

同じような言葉でも、その内容は異なります。
借金問題の解決を検討する際は、その違いを把握したうえで理解することが大事です。

債務整理で借金問題を解決する方法

それでは現実問題として、借金問題を解決するにはどのような手段を選択するのが有効的なのでしょうか。

債務整理は借金の減額や免除に効率的な方法ですが、債務整理についもその種類は一つだけではありません。また、その中でどのような手段を選択するかは非常に重要ですが、その判断をするのは容易ではありません。

ここでは、債務整理の種類や内容、借金減額の流れについて触れていきます。

債務整理とは?

債務整理とは、簡単に言うと借金を減額したり、支払い方法や期限に猶予を持たせたりすることで、現状の借金生活よりも負担を少なくするための救済措置のことを指します。

例えば、返済の利息をカットして元金のみを返済するようにしたり、借金全ての法的返済義務を無くしてしまうなどの手段があります。

また、債務整理の手続きを進めるうえで、過払い金の存在が発覚することもあります。過払い金とは、文字通り払い過ぎていた金銭のことです。この場合は、過払い金の減額や、過払い金を使って借金を完済できる可能性も考えられます。

ここでは、任意整理と自己破産の内容について簡単にご紹介します。

債務整理の種類

債務整理と言っても、手続きの種類や内容もさまざまです。

例えば任意整理は、借金の利息をカットし、元金だけを長期間にわたって返済するという手続きです。任意整理は裁判所を通さない手続きで、手間や費用も他の債務整理と比べて比較的負担が少ないことが特徴です。

一方で、業者に和解を断られてしまうと、そもそもの手続きを行うことができないという注意点も存在しています。

自己破産は、借金全ての返済義務を免除してもらうという手段です。借金が無くなるということは非常に大きなメリットですが、自己破産を行うには裁判所から条件に適合していると認められないと手続きを進めることができません。

また、保証人に影響が出たり、必要最低限以外の財産は処分対象になってしまうというリスクも存在します。

そしてこれらの他にも個人再生や特定調停などの任意整理も存在しますが、それらは全て、手続きを行うとブラックリストに載ってしまうというデメリットが共通しています。

借金減額の流れは?

債務整理を行った際、実際どのような流れで減額までに至るのでしょうか。

それは債務整理の種類によっても異なりますが、基本的には弁護士や司法書士などに借金問題を相談し、どのような手段が適しているかを決めるところから始まります。

方法が決まったら必要になる書類を作成し、任意整理以外は裁判所を介して手続きを進めていきます。債権者との和解や、裁判所の認定を得ることができれば、減額や免除が認められるというのは大まかな流れです。

これらの手続きは、弁護士や司法書士に依頼せず自分だけで行うことも不可能ではありません。しかし、書類の作成には専門知識が不可欠であり、全ての手続きを個人で行うことはかなりの労力がかかってしまうため、全てを一人だけで行うことは極めて難しいと言えます。

迷ったら弁護士へ

このようなことから、借金問題の解決を検討する際は弁護士へ相談することをおすすめします。弁護士事務所によっては無料相談を行っているところもあるので、強い味方になってくれることでしょう。

また、司法書士に相談することも可能ですが、司法書士は弁護士よりも担当できる範囲が狭いということを注意する必要があります。ケースによっては、書類は司法書士が作成してくれても、裁判所に赴いて行う手続きは関与できないという場合もあります。

弁護士であれば相談から着地まで、トータルでサポートしてくれるケースが多く、効率的な判断になることが多いです。
以上のような理由から、借金の解決を検討する際は、まず最初に弁護士に相談することが得策と言えます。

債務・借金・負債の意味についてまとめ

この記事では、債務と借金の言葉の意味の違いや、債務整理の減額方法などについて解説してきました。

債務、借金、そして負債はそれぞれ内容の異なる言葉であり、債務整理を検討する際には意味を知っておくと有効的です。また、債務整理にもさまざまな種類があり、その内容も手段によって手続き方法や効果が異なります。

どの債務整理を選択するかはとても大事なことですが、同時に判断が難しいのも事実です。
迷ったら一人で抱えるのではなく、専門知識を有した弁護士に相談することを強くおすすめします。


執筆・監修者、豊川祐行弁護士

2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。

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