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クレジットカード会社は、消費者金融に比べ、借り入れをする際に行われる審査が厳しく、固いイメージがあるため、その貸付利率についても、当然に利息制限法の範囲内で定められているものと考えている方が多いのではないでしょうか。

しかし、クレジットカードローンを組んでいる方でも、場合によっては、過払い金が発生していることがあります。
また、多くの人が利用する「リボ払い」についても、過払い金が発生する可能性があることをご存知でしょうか。

そこで今回は、クレジットカードローンや「リボ払い(返済方法)」について、どのような場合に過払い金が発生するのか、ということを中心に解説していきます。

1 過払い金とは?

「過払い金」とは、利息制限法が定める利率を上回る利率で取引をすることによって発生する、「払い過ぎた利息」のことをいいます。

現在は規制も強化され、利息制限法が定める上限の範囲で金銭を貸し付けている貸金業者がほとんどですが、以前は、利息制限法が定める利率を上回る利率(たとえば、29.2%)で金銭を貸し付ける貸金業者が少なくありませんでした。

そのため、10年以上前に貸金業者と取引を開始したようなケースでは、過払い金の発生を疑う必要があります。

過払い金が発生していることが判明した場合、債務者は、過払い金を返還するよう債権者に請求することができます(いわゆる「過払い金の返還請求」)。

しかし、過払い金の返還を請求したとしても、債権者が素直に応じるケースは少ないといえます。債務者が請求する過払い金額に対し、減額交渉をしてくる債権者が多く(たとえば、過払い金額の5割・7割に相当する額)、任意で過払い金の全額を取り戻すことは難しいのが現状です。

このように、任意で過払い金の全額を取り戻すことは難しいのが現状であり、裁判を起こすことまで想定しておかなければなりません。
そのため、弁護士などの専門家に過払い金の返還請求を依頼することが多くなっています。

2 過払い金の計算の仕方

現在では、およその過払い金額を計算するためのソフトなどがインターネット上で簡単に見つかります。

しかし、正確な過払い金額を算出するためには、債権者から「取引履歴」の開示を受けたうえで、その取引履歴に基づいた引き直し計算が必要になります。

ここでいう「取引履歴」とは、債務者と債権者に係る全取引の履歴のことをいい、具体的には、全取引の取引日、借入額・支払額などが記載されたものをいいます。

貸金業者は、債務者から取引履歴の開示を求められた場合には、その求めに応じる義務があるため、債務者は、郵送や電話などによって、取引履歴を入手することができます。

取引履歴が手元に届いたら、正確な過払い金額を算出するために「引き直し計算」をする必要があります。
ここでいう「引き直し計算」とは、約定利率を利息制限法が定める利率に引き直して計算することをいい、具体的には、借金額に応じて、15%~20%の範囲で利率を引き直して計算します。

引き直し計算では、取引履歴に記載されている情報のうち、主に、「取引日」「借入額」「支払額」3点を全取引にわたり入力していきます。最後に、利息制限法が定める利率を入力することによって、過払い金の発生の有無、過払い金額がわかるようになっています。

先に見たように、以前の消費者金融などでは、貸し付けをする際の利率が29.2%であることが多く、利息制限法が定める利率を大きく上回っていたため、取引期間などによっては、過払い金が多額に発生しているケースも見受けられました。

3 クレジットカードでも過払い金は発生する?

みなさんもご存じのように、クレジットカードの使途は、主に①ショッピングと②キャッシングの2通りあります。
クレジットカードで過払い金が発生しているかどうかは、この使途によって分けて考える必要があります。

(1)使途①:ショッピング

ショッピングや飲食代などの支払いにクレジットカードを利用した場合、この支払いは、法律上「借金」ではなく「立替払い」という扱いになります。
クレジットカードをお持ちの方はすぐに理解できると思いますが、ショッピングや飲食代などの支払いにクレジットカードを利用すると、そのお店との関係では、その場で決済が完了します。

これは、クレジットカード会社がカードの利用者に代わってお店に支払いを済ませているためです(立替払い)。

クレジットカード会社は、後日カード利用者のために立て替えた支払額を直接カード利用者に請求し支払いを受けるという仕組みになっています。

このように、ショッピングや飲食代などの支払いにクレジットカードを利用した場合は、「借金」ではなく「立替金」「利息」ではなく「手数料」という扱いになるため、過払い金の対象には含まれないということになります。

(2)使途②:キャッシング

クレジットカードでキャッシングをした場合には、過払い金が発生している可能性があります。

ここでいう「キャッシング」とは、ATMなどを使ってお金を借りることをいい、借金の限度額が数万円~数十万円で設定されていることが多い一つの融資方法です。
このように、キャッシングは、ショッピングなどの支払いにクレジットカードを利用する場合とは異なり、れっきとした「借金」として扱われます。
そのため、キャッシングの貸付利率が利息制限法が定める利率を超えている場合には、過払い金が発生している可能性があります。

以上のように、クレジットカードの場合は使途を確認する必要があり、ショッピングや飲食代などの支払いにクレジットカードを利用している場合には、過払い金は問題となりませんが、キャッシングでクレジットカードを利用している場合には、過払い金が発生している可能性があるのです。

POINT
ショッピングや飲食代などの支払いにクレジットカードを利用している場合には、過払い金は問題となりません

4 「リボ払い」の仕組み

「リボ払い」とは、利用者が決めた金額に従って毎月支払っていく返済方法のことをいいます。
以前にはあまり見られない返済方法でしたが、月々の支払額を低く抑えられることから、消費者にとって負担が軽くなるというメリットがあり、リボ払いを利用している方は多いといえるでしょう。

もっとも、リボ払いにはデメリットも存在します。リボ払いでは、支払いにクレジットカードを何度利用したとしても月々の支払額が同じであるため、利用者は自分がいくら分利用しているのかを把握しにくくなります。

また、リボ払いの利率はその利用額を問わず固定されていることが一般的であるため、クレジットカードの利用分が少額であると損をすることにもなります。
さらに、クレジットカードの利用分が多額になり、リボ払いを頻繁に利用すると、完済にいたるまで支払いが長期化し、金利を支払い続けなければならなくなります。

このように、リボ払いは、利用者が自分に合った支払額を設定できるというメリットがあるものの、利用の仕方次第では、多額の金利を支払うことにもなりかねないため、クレジットカードの利用分とのバランスを考えながら、計画性をもって月々の支払額を設定することが必要になってきます。

5 「リボ払い」で過払い金は発生する?

リボ払いについて、過払い金が発生するかどうかは、支払いが発生した原因によって分けて考える必要があります。リボ払いが発生する原因は、主に、①ショッピングと②キャッシングの2つに分かれ、クレジットカードの場合と同様です。

(1)使途①:ショッピング

ショッピングや飲食代などの支払いにクレジットカードを利用した場合、その支払額が「借金」ではなく「立替金」、「利息」が「手数料」として扱われることになるのは先に見たとおりです。
そのため、この場合に、返済方法としてリボ払いを利用していたとしても、過払い金の対象には含まれません。

(2)使途②:キャッシング

クレジットカードでキャッシングした金銭が「借金」として扱われることは先に見たとおりです。
そのため、その返済方法としてリボ払いを利用している場合、過払い金が発生している可能性があります。

リボ払いは、月々の支払額を低く抑えられるというメリットがありますが、その分、完済するまでの取引期間が長くなる傾向にあります。
そのため、過払い金が発生している場合には、その額が高額となっている可能性もあります。

6 過払い金の返還請求をする際の注意点

クレジットカード会社に過払い金の返還請求をする際には、請求前にあらかじめ以下の点を確認しておくことが必要です。

(1)ショッピングでの利用分

キャッシングでの利用分について、過払い金の発生が判明した場合であっても、同じクレジットカードをショッピングや飲食代の支払いにも利用している場合には、ショッピングでの利用分を確認しておくことが必要です。

たとえば、過払い金額が50万円であるのに対し、ショッピングでの利用分が100万円であると、過払い金の50万円は、ショッピングでの利用分と対当額で相殺され、ショッピングでの利用分50万円が債務として残ってしまいます。

(2)クレジットカードが使えなくなる可能性

過払い金の返還を請求したクレジットカード会社との関係では、クレジットカードが使えなくなる可能性があります。後に見るように、過払い金の返還を請求した場合において、信用情報機関に登録されないこともありますが、クレジットカード会社の社内に事故情報として記録が残ります(いわゆる「社内ブラック」)。

もっとも、クレジットカード会社によって社内ブラックとして記録を残すかどうかの判断は異なりますし、他のクレジットカード会社との関係では何の影響もありません。
とはいえ、過払い金の返還を請求する場合には、あらかじめ、支払いのカードを別のカードに変更しておくなどの準備をしておくことをお勧めします。

(3)信用情報機関に登録される可能性

「信用情報機関」とは、消費者金融やクレジットカード会社などが加盟しており、債務者の支払状況などを管理している機関のことをいいます。
債務整理をした場合には、「事故情報(金融事故)」として信用情報機関に登録されることになり(いわゆる「ブラックリストに載る」ということ)、登録が抹消されるまでの間、債務者は、新たに借金をしたり、クレジットカードの発行を受けることが難しくなります。

信用情報機関に情報が登録されている期間は、およそ完済後5年間とされており、この間、債務者は経済的な信用を失うことになります。

たとえば、過払い金が発生しているものの、ショッピングでの利用分も存在する場合において、過払い金額がショッピングでの利用分を上回っている場合には、過払い金額とショッピングでの利用分が対当額で相殺された後に債務が残ることにはならないため、信用情報機関に事故情報が登録されることはありません。

しかし、ショッピングでの利用分が過払い金額を上回っている場合には、過払い金額とショッピングでの利用分が対当額で相殺された結果、債務が残ることになるため、信用情報機関に事故情報が登録されることになります。

(4)過払い金の返還請求と時効

過払い金の返還請求には、時効があり、その期間が経過すると、債務者は過払い金の返還を債権者に請求できなくなります。
具体的には、借金を完済してから10年が経過してしまうと、過払い金の返還を請求することはできません

そのため、債権者から取引履歴の開示を受けるなどして、完済した時期を正確に把握することが必要になります。

また、それだけでは足りず、場合によっては、裁判を起こすなどして、時効を中断する措置を講じなければならず、自分で対応するにはハードルが高いといえるかもしれません。

7 過払い金の返還請求を弁護士に依頼するメリット

クレジットカードの利用分やリボ払いによる過払い金を債権者(クレジットカード会社)から取り戻すためには、クレジットカード会社と交渉をすることが必要になります。
クレジットカード会社は、普段から過払い金の案件を多く扱っていることからも、この手の交渉には慣れています。

そのため、一個人が自分で交渉を行おうとすると、知識や経験で勝るクレジットカード会社に有利に交渉を進められ、結果的に債務者に不利な内容で和解をさせられる可能性があります。

その点、普段から多くの交渉を手掛けている弁護士に依頼すれば、すべて弁護士が対応してくれ、債務者に有利となるように交渉を進めてくれます
また、裁判にまで発展したとしても、弁護士は裁判にも慣れているため、債務者にとっては有利に働くといえるでしょう。

なお、弁護士に依頼した場合の弁護士費用を心配されている方もいるかもしれません。

弁護士費用は、法律事務所によって支払額や支払うタイミングに違いがあります。経済的に苦しい方であれば、できるだけ弁護士費用の負担を軽くしたいと考えるのが自然でしょう。

当事務所では、既に完済している債権者に対して過払い金の返還請求をする場合には、初期費用(法律相談料、着手金)が一切かからず、実際に債権者から回収した過払い金の中から弁護士費用を清算させて頂いております。

8 まとめ

過払い金は、消費者金融に限られず、クレジットカード会社との関係でも発生している可能性があります。クレジットカード会社に対し、過払い金の返還を請求する際には、消費者金融のケースとは違い、独自に確認・検討しておかなければならないことがあり、これらの確認を誤ると、自分にとって不利益となる可能性があります。

当事務所は相談料が無料となっておりますので、まずは、当事務所にご相談することをお勧めします。

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