警察白書によると、日本は戦後歴史的に見ても少ない犯罪件数を記録しており、特に殺人事件や空き巣、窃盗などの主要犯罪は減少しています。防犯に関する意識も高くなり、空き巣や窃盗の対策には防犯カメラ、殺人事件では科学的に犯人を証明できるような捜査技術の発展が目覚ましい抑制効果に繋がっていることが考えられます。
しかし、日本で大きな問題になっている詐欺犯罪があります。それが、「詐欺犯罪」。
詐欺とは
詐欺罪とは、人を欺いて財物を交付させたり、財産上不法の利益を得たりする犯罪行為です。詐欺罪の成立には「人を欺く行為」「欺く行為で被害者が錯誤に陥ること」「錯誤に陥った被害者が財産上の何らかの処分行為を行うこと」「財産上の利益が第三者へ移る」などの4つの構成要件が必要となります。
詐欺罪は窃盗罪と近い関係にありますが、相手を錯誤に陥れているというところが窃盗罪と異なります。
詐欺犯罪の刑罰
刑事事件では詐欺犯罪はどのような刑罰が科せられるのでしょうか?その答えは「10年以下」の懲役です。
詐欺罪には、罰金刑がないため、懲役刑が科せられ、初犯の場合でも執行猶予が付かなければ、刑務所に入ることになります。実際の裁判例では、有罪判決のおよそ85%が3年以内の刑期となっています。また、執行猶予が付いている場合は全体の51%です。
詐欺犯罪の相談事例
詐欺犯罪の被害件数は増加しており、国民生活センターや弁護士事務所には多くの相談が寄せられています。ここでは、実際にどのような詐欺犯罪に関する相談事例があるのかをご紹介します。
架空請求詐欺
架空請求詐欺は「サイトの利用料金未納」の名目で支払いを命じ、架空の未納料金を振り込ませて金銭を騙し取る手口の詐欺です。請求手段は、電子メール、SMS、ハガキなど多様で、支払い方法も銀行口座への振り込みだけではなく、プリペイドカードやコンビニ決済などがあります。
などの相談が増えています。
融資保証金詐欺
有名金融会社と似たような社名を名乗り、その会社の広告を作成して融資者を信用させ、融資させる条件として保証料・保険金・紹介料などの名目で金銭を振り込ませた後に音信不通となる手口です。普通では考えられない金利や融資額で誘う手口が増えています。
などの相談が増えています。
還付金等詐欺
市役所などの公的機関の職員を装い「還付金手続きの期間が過ぎています」と手続きをしたほうが良いかのように信じ込ませてATMへ誘導します。ATMの操作では、自分の口座へ還付金が支払われるのだと錯覚させ、実際は金銭を振り込ませる手口の詐欺です。
などの相談が増えています。
情報商材詐欺
「〇〇するだけでお金が稼げる」「たった〇〇するだけで〇〇万円稼げる」などの甘い言葉で勧誘してくる手口の詐欺です。短期間でお金を稼ぐことができることに魅了され、情報商材を購入しても、実際に広告の言葉通りに稼ぐことはできません。
「お金を稼ぐことができると聞いて高額な情報商材を購入したのにも関わらず、実際に稼ぐことができなかった。返金することはできるのか?」などの相談が増えています。
仮想通貨詐欺
インターネットを通じて電子的に取引される暗号資産(仮想通貨)に関するトラブル事例が増えています。
「仮想通貨取引で差益を得られるビジネスに投資をしたが配当がない。実際は取引をしていないのではないだろうか。」「知人から仮想通貨の儲け話を聞き、紹介された人物に運用費用として50万円を手渡したところ、サポート用のUSBを渡されたが解約したい」などの相談が増えています。
オークション詐欺
インターネットの掲示板やコミュニティサイト等で「コンサートのチケットを売ります」「ギフトカードを格安で売ります」などの情報を見て取引をしたところ、代金を騙し取られてしまう詐欺です。
などの相談が増えています。
詐欺犯罪の解決方法
詐欺犯罪の被害に巻き込まれた場合に、トラブルを解決するためのポイントを押さえておきましょう。ここでは、詐欺犯罪の解決方法をご紹介します。
事実を証明するための証拠を集める
詐欺罪に当たると立証するためには、これらの事実を証拠により証明しましょう。
証拠になり得るもの
・契約時に使用された説明資料や契約書
・お金を振り込んだことを証明できる振込証明書
上記のような証拠になりそうなものは、すべて保存することが大切です。また、電話やメールの内容、お金の振込日などは、時系列別に記録しておきます。
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被害に遭遇したら迷わずに相談する
インターネットによる詐欺犯罪は増加しています。ネット犯罪は顔を合わすことがないため、被害者は加害者を特定することは難しいですが、この状況を打開するために「振り込め詐欺救済法」ができました。
この法律は、振込先の金融機関へ申請することで、加害者側の銀行口座を凍結することができる仕組みです。相手が銀行口座から金銭を引き出す前で残高が残っていれば、被害額を給付してもらえます。加害者を特定することはできなくても、振込先が分かれば行動できる対策もあるのです。そのため、詐欺犯罪に遭遇したと感じたら、迷わずに相談することが重要となります。
クーリングオフ制度を利用する
クーリングオフは消費者を保護するための制度です。強制的に加入・契約させられたものは、相手の合意がなくても解約できる制度です。以前は、クーリングオフの適用は限定的でしたが、詐欺被害が増大するごとに適用範囲は広がっています。
詐欺被害の相談先「あまた法律事務所」の魅力
詐欺犯罪の相談先として「警察」「国民生活センター」などがありますが、公的機関で解決できない問題は「あまた法律事務所」にご相談ください。あまた法律事務所では、さまざまなアプローチで詐欺犯罪を解決に導きます。ここでは、詐欺被害の相談先としての「あまた法律事務所」の魅力をご紹介します。
他事務所と比べて低価格の弁護士費用
繰り返しになりますが、詐欺犯罪に遭遇したら早い段階での相談が必要となります。あまた法律事務所でも詐欺犯罪に関する被害相談を実施しています。あまた法律事務所の弁護士費用は他事務所と比べて低価格の弁護士費用を設定しています。また、初回相談を無料で行っていますので、まずはご相談してみてください。
詐欺犯罪に強い弁護士事務所
あまた法律事務所は、詐欺犯罪に強い弁護士事務所です。振り込め詐欺救済法やチャージバックなどによる詐欺被害の返金を得意としています。たくさんの詐欺被害に関する相談が寄せられているため、類似の解決事例をもとに、解決方法を提案します。
集団訴訟にも対応
あまた法律事務所では、集団訴訟プラットフォームMatoMaのサービスを展開しています。情報商材などの特殊詐欺では証拠が重要となります。被害者の会のメンバーに加入をすれば、集まった証拠を利用することができるのです。
詐欺犯罪の立証は難しいですが、被害人数が増えるほど、警察も事件性が高いと判断します。また、悪質業者に対して訴訟を起こす勇気が持てない場合でも、集団訴訟であれば、多くの仲間がいるため訴訟のハードルが下がるでしょう。あまた法律事務所に相談をしていただければ、集団訴訟にも参加することができます。
まとめ
この記事では、増え続けている詐欺犯罪について解説をしました。警察や国民生活センターでも、詐欺犯罪の注意喚起がされていますが、詐欺の手口は巧妙化しており相談件数は増え続けています。
「私は詐欺犯罪に巻き込まれることはない」と考えている人ほど、詐欺被害に巻き込まれてしまうのです。