借金を滞納するとどうなる?裁判までの流れを段階的に解説

「今月は少し厳しかったから支払いができないから来月にまとめて払おう。」
クレジットカードの利用や借金の返済で期日になってもお金が用意できずに支払いが滞ってしまうことがあると思います。
1か月程度であれば待ってもらえることもありますが、滞納をし続けていると事態はどんどん悪くなってきます。

今回は借金を滞納するとどうなるのかを段階的に解説していきます。

カード会社や消費者金融の支払いを滞納するとどうなる?

借金支払いの滞納を続けた場合、原則的には以下のような段階の流れになります。
1.支払い催促の電話
2.郵便での催促
3.一括請求
4.裁判所を通した差し押さえ手続き

支払い催促の電話

返済期限日までに支払いがない場合、金融機関は債務者に電話をかけて、状況確認や支払いの催促をします。毎日のように電話をかけてきて、支払いを催促してくる業者もいます。

この時点では、期限内に返済ができなかった理由をきちんと説明したうえで、金融機関との間で決めた返済日までに借金を返済すれば、問題となることは少ないでしょう。

郵便での催促

支払い期限を過ぎてから2週間ほど経つと、返済を催促する旨の書面が届きます。返済方法や金額、返済の期日などが記述されています。

電話で支払いの催促を受けた場合と同様に、書面に書かれている返済期限日までに借金を返済するか、もしくは、連絡を入れて、再度債権者との間で決めた返済日までに借金を返済すれば、問題となるリスクはほとんどありません。

この時点で支払いができれば、大きな問題になることはあまりありません。

一括請求

電話や郵便による催促を無視し続けると、借金の残高を一括で支払うように請求されます。
クレジットカードの支払いなどで分割払いが認められていたのは債務者に「期限の利益」という契約での権利があったためです。料金の支払いを滞納しているとこの「期限の利益」を喪失し、一括請求をされてしまいます。

裁判を経て差し押さえ

書面や電話による催促を無視し続けると、債権者から裁判を提起される可能性が高くなります。裁判提起された場合、裁判所から書面が届くことになります。
裁判所からの支払督促は特別速達にて送付されるため、受け取り拒否ができません。また、この支払督促は法的な手続きとなりますので、何もせずにいると自分の財産を差し押さえられてしまう可能性があります。

裁判所から支払督促の書面が届いた場合は受け取りから2週間以内に異議申し立てをしましょう。一括請求が厳しい場合、分割払いを希望と記入し、送付しても問題ありません。
期限内に異議申立書を提出すると、差し押さえは行われず、裁判に移行します。

何もせずにいるとどんどん状況は悪くなってしまいます。支払いが難しかったとしても必要な行動はとりましょう。

借金滞納で裁判になると何が起こる?

支払督促に対して異議申し立てをして裁判になりますと、相手の返済請求に対して反論する機会を得ることになります。大体、異議申し立てをしてから2週間~1か月ほどかかることが多いです。特別送達にて裁判の日程などが送られてくるので、内容を確認して出廷しましょう。

延滞していても出廷すれば問題ない?

裁判となっても、債権者との話し合いで、分割払いを認めてもらうことは可能です。しかし、中には和解に応じてくれない業者もいます。
相手の要求に対して反論しなければ、相手の言い分がそのまま認められてしまい、差し押さえされてしまう可能性もあります。

裁判の流れとしては
・答弁書の作成・提出
・弁論期日
・審理(証拠や証人)
・※場合によっては和解期日
・和解が不成立なら判決

答弁書をはじめとする書類の準備や、出廷を考えるとかなりの時間が必要になります。日中に仕事をしている場合は、都合をつけて裁判の手続きを進めていくことになります。

裁判に負けたら差し押さえられるもの

もし、裁判で債権者の言い分がそのまま通ってしまい、差し押さえが執行されるとすると、一番対象となりやすいのが「給料」と「預金」です。

・給料だけでなく、退職金やボーナスなどは手取り金額の1/4まで
・手取りが44万円を超える場合は、手取り額から33万円を差し引いた金額

給料については上記の金額が差し押さえされてしまう可能性があります。

預金への差し押さえは返済額が足りない場合、口座残高が上限となります。残高よりも未払い金額が少ない場合は、未払い金額分が上限です。
預金の差し押さえは給料と違い、継続的に差し押さえられるわけではなく、差し押さえ後に入金されたお金は差し押さえの対象とはなりません。ただ、返済分を回収するまで複数回にわたって差し押さえをされてしまう可能性はあります。

滞納するデメリットは裁判以外にもある?

借金を滞納するデメリットは裁判のリスク以外にも、以下のようなものがあります。

ブラックリストに情報が載る

長期にわたり借金を滞納すると、その旨が信用情報機関に登録されてしまいます。これがいわゆる「ブラックリスト状態」であり、クレジットカードの利用や、新たな借入などが難しくなります。
借金を返すために借金をするということが出来なくなり、一人の力で借金問題を解決しようとしても難しい状態と言えるでしょう。

滞納を解決するために

弁護士に相談し、債務整理をする

生活が行き詰まり、借金を滞納するようになった場合には、その時点で弁護士などに相談することをオススメします。
借金を滞納し続けると、最終的には、債権者から裁判を起こされたり、給料等を差し押さえられる事態にまで発展します。
借金を返すために借金をしていたり、完済までの返済シミュレーションがうまくできないのであれば、一人で解決しようとせずに周りに相談しておくことが大切です。
早期に弁護士に相談することにより、債務整理の中でも「任意整理」「個人再生」「自己破産」の中から適切な方法を選ぶことができます。

関連記事

  1. クレジットカード 消費者金融の借金は債務整理できる?時効の援用とは?
  2. 債務整理 債務整理で口座凍結する?銀行での新規口座開設に影響はでるのか? …
  3. 借金の種類にはどんなものがある?債務整理で借金問題を解決しよう
  4. 個人再生 借金の連帯保証人になった場合の影響と対応方法は?
  5. 法人破産をしたら代表者は自己破産をする必要がある?
  6. 債務整理は弁護士と司法書士どちらに頼むべき?
  7. CMで見る借金減額は嘘なのか?債務整理で借金減額が可能な理由とは CMで見る借金減額は嘘なのか?債務整理で借金減額が可能な理由とは…
  8. 借金を減額する債務整理の手段ごとのデメリットまとめ 借金を減額する債務整理の手段ごとのデメリットまとめ

無料相談はコチラ

PAGE TOP