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債務整理には、自己破産、個人再生、任意整理という3つの方法があります。

それぞれの方法にメリットやデメリットがあるのですが、今回は個人再生にスポットを当ててご紹介していきます。では、個人再生とはどんな方法なのか、そして、相談先や流れを詳しく見ていきましょう。

個人再生とは?

個人再生は、法律で認められている借金問題の解決方法の一つです。個人再生については、民事再生法第13章に規定されています。個人再生には2つ種類があって、小規模個人再生給与所得者等再生があります。

小規模個人再生は、債権者の頭数の半数以上もしくは借金額の過半数の反対があった場合には再生が認められません。これに対し、給与所得者等再生にはそのような要件がありません。

裁判所で所定の手続きをして個人再生が認められれば、小規模個人再生では、以下の①と②、給与所得者等再生では、以下の①から③とを比較して、多額のものを原則3年で支払っていくことになります。

①借金が500万円未満であれば100万円、借金が500万円から1500万円未満であれば5分の1、1500万円から3000万円未満であれば300万円、借金が3000万円から5000万円未満であれば10分の1の金額

②申立人が申立時点で保有している財産の総額(清算価値)

③((申立人の2年間分の収入ー所得税等)÷2ー最低生活費)×2(可処分所得要件)

裁判所に認可された再生計画によって、原則3年かけて分割で返済し、再生計画通りに返済が完了した場合、計画書に含んでいない借金は返済が免除されます。

自己破産との違い

裁判所を通す債務整理の方法として、個人再生の他に自己破産があります。

自己破産の手続きによって、免責が許可されれば、借金の支払義務がなくなります。しかし、破産するためには、所有を認められたもの(自由財産等)以外の財産をすべて換価処分し、債権者へ弁済、配当を行わなければならないため、基本的に持ち家も処分する必要があります。

個人再生では、特別条項を適用することで、ローンが残っている持ち家を残し、その後も今まで通り住み続けることが可能となります。

また、自己破産した場合、免責・復権によって身分が回復するまでは、資格が制限されたり、就業が制限されるケースがあるので、職業によっては、破産手続中に支障をきたす可能性がありますが、個人再生では資格や就業の制限はありません。

個人再生ができる条件

まず、借金の返済のために生活が困窮しており、今のままでは返済ができなくなるという恐れがあることが前提となります。

また、債務の上限金額が設定されているので、5,000万円を超える債務がある場合は個人再生の手続きができません。

借金が免責になる自己破産と違い、個人再生は再生計画に従って借金の返済を続ける必要があるので、継続的または反復して収入を得る見込みがあることも条件の一つとなります。

  • 今のままでは返済できなくなる恐れがある
  • 借金の総額が5,000万円以下である
  • 将来において継続的または反復して収入を得る見込みがある

基本的にこの3つの条件すべてを満たすことで、個人再生の手続きは可能になります。

個人再生のメリット

個人再生のメリットは

  • ローンが残っている家を残せる場合がある
  • 借金の大幅な減額
  • 資格制限がない

という点です。

場合によって、生活のベースとなる自宅を残すことが可能なので、再生計画後の生活は、大きく変わることがなく引っ越しの必要もありません。そして、任意整理のように和解後の利息だけを減らすのではなく、元金の大幅な減額ができるのも個人再生のメリットです。

個人再生のデメリット

個人再生には以下のようなデメリットもあります。

個人再生のデメリット
・官報に名前が載る
・信用情報機関に登録される
・収入が無い場合は手続きできない

個人再生は裁判所の手続きによるものですので、官報に名前、住所等が掲載されます。そして、信用情報機関に登録されてしまうので、いわゆるブラックリストに載った状態となり、クレジットカードの作成や新規のローンを組むことなどは難しくなります。
基本的に、借金を返済し終えてから5~10年は信用情報機関に登録された情報が消えません。

また、原則3年間は返済を続けなければならないので、継続的または反復した収入が必要とされ、無職の方や無収入の方などは個人再生を利用できません。

個人再生を弁護士に依頼する以外の方法

弁護士に依頼しなくても個人再生の手続きは可能です。
弁護士以外ですと、司法書士に頼むか、個人で行うことでもできます。

司法書士に頼んだ場合

個人再生の手続きを司法書士に依頼することも可能ですが、弁護士と司法書士では権限が違うので注意が必要となります。

弁護士へ依頼した場合、弁護士は債務者の代理人となりますが、司法書士は、代理人となることはできず、あくまでも書類作成の代行を行うことが業務となります。

そのため、裁判所へ提出する書類などの作成を債務者に代わって作成することは可能ですが、裁判官や個人再生委員との面談には同席できず、債務者だけで面談に出席する必要があります。

POINT
弁護士へ依頼した場合は債務者の代理人となることができるが、司法書士は、代理人となることはできず、あくまでも書類作成の代行を行うだけである。

個人で行う場合

弁護士や司法書士に依頼せずに、自分で申し立てを行うことも可能です。
しかし、個人再生の手続きで用意する必要がある書類は非常に多く、期間内に書類を取りそろえてすべて作成するのは、法律知識のない素人ではかなり大変な作業になります。

また、弁護士に依頼した時は、受任通知を債権者に送ることで、本人への督促がストップしますが、自分自身で個人再生手続きを行っている時は、申立ての手続きをするまで督促や取り立てが止まりません

個人再生の手続きの流れ

個人再生の手続きはどのような流れで進むのでしょうか?

個人再生を弁護士に依頼した場合のスタートから返済まで【東京地裁】

1.無料相談
法律事務所の無料相談を利用して、個人再生が可能かどうか?費用はどのくらいかかるかなどの確認を行います。

2.委任契約
個人再生の手続きを弁護士に依頼することを決めたら、委任契約を結びます。契約を結んだときから着手金が発生します。

3.受任通知送付
弁護士から債権者に対して、受任通知を送付します。送付した時点で、債権者は債務者に対しての直接連絡や取り立てができなくなるので、今まで借金を滞納して督促を受けていた人も今後取り立てされることがなくなります。

4.取引履歴の開示要求
債権者に対して、今までの取引履歴の開示を求め、入手後、利息の引き直し計算を行います。現在の正規の利息に合わせて計算を行い、過払いがあった分は、残債から差し引きますので、ここで正確な負債総額が明らかになります。

5.収支、財産の調査
個人再生では、再生計画に従って返済をする必要があります。現在の収支で返済が可能かどうか確認するために、収入証明や給与明細などや、家計簿を提出し、確認してもらいます。

また、財産を換価して債権者に対して弁済、配当を行わなければならないため、所有している財産の一覧を用意し、必要があれば通帳や車検証、不動産登記簿謄本などを弁護士に提出します。

6.個人再生申立書の作成
裁判所に個人再生の申し立てを行うために、個人再生申立書を作成します。申立書には債権者一覧や財産目録などを添付するため必要書類の準備も行います。

7.申し立て
管轄の地方裁判所に個人再生の申し立てを行います。申し立てが受理されたら、官報への広告費用なども支払います。

8.個人再生委員の選任
申立てをしてから個人再生委員が選任され、誰が選任されたか通知が届きます。選任された委員と連絡を取り、その後の打ち合わせの日程を調整します。

9.個人再生委員との打ち合わせ
原則として申し立てから1週間以内に個人再生委員との打ち合わせを行います。
打合せでは、裁判所に提出した申立書に基づいて、債務や資産の状況確認を行い、書類が不足していた場合などは再提出を求められます。

10.履行可能性テスト
原則として申し立てから1週間以内に、再生計画認可決定後に、きちんと弁済を続けていけるかを判断するために、個人再生委員が指定する銀行口座に、一月当たりの計画弁済予定額と同額の予納金を毎月振り込みます。ここから、再生委員の報酬が支払われ、余った分は債務者に返還されます。

11.個人再生手続開始決定
裁判所へ予納金の振り込みが完了し、申立てを行ってから3週間以内に、個人再生委員が裁判所に対して意見書を提出します。提出された意見書に基づいて裁判所は、個人再生の手続きが妥当であるかどうかの判断を行います。

申立てが再生手続き相当と判断された場合は、個人再生の手続きが開始されます。

申立てから再生手続きが開始されるまでの期間は概ね4週間程度になります。

12.債権届出・債権調査
裁判所から債権者に対して、個人再生の手続きが開始された旨を伝える通知を発送します。これによって期限内(申し立てから10週間以内)に債権者は、裁判所へ債権の届け出を行い、その後、債権届出書は債務者の下へ届けられます。

13.報告書の提出
債権届出書記載されている債権について認めるかどうか確認し債権認否一覧表を作成し、報告書とともに、裁判所へ提出を行います。報告書の提出期限は申し立て開始から10週間程度になります。

14.再生計画案の作成・提出
明らかになった債権を元にして、今後の弁済総額や弁済方法などの再生計画を作成して裁判所と個人再生委員に提出します。

15.意見書の送付
再生計画案を提出した後、申立てを行ってから約20週間後までに、個人再生委員から意見書が裁判所へ送られます。

意見書を確認して、債権者からの聴取が必要だと判断した場合は、債権者から意見を聴取し、再生計画案に同意するか確認を行います。小規模再生の場合、一定数以上の債権者が不同意ならば、再生手続きは廃止となってしまいます。

債権者からの意見を聴取した結果を踏まえて、個人再生委員は申し立てから24週間以内に、裁判所に対して意見書を提出します。

16.裁判所による再生計画認可・不認可の決定
申立てから25週目までに、再生委員から送られた意見書に基づいて、裁判所は再生計画を認可するかどうか決定します。

17.個人再生手続の終了
再生計画が認可もしくは不認可となった場合、決定から2週間程度で官報にその旨が掲載されます。官報への公告から2週間が経過した時点で、再生計画の認可が確定し、個人再生手続きは終了となります。

弁護士の費用と債権者への返済の支払いタイミング

個人再生手続きを依頼する場合、費用として、着手金と予納金がかかります。着手金は弁護士に支払うものですが、予納金は個人再生委員裁判所へ支払うものになります。

弁護士の着手金については、契約を結んだときから発生しますが、支払いについてはどのタイミングで支払うか?分割での支払いが可能かなど弁護士事務所によって違いがありますので、無料相談のときに確認しておくのがいいでしょう。

債権者への弁済は、再生計画が認可され、手続きが完了してから支払い開始になります。弁護士が受任通知を送ってからの返済はストップしていますので、手続き完了まで返済をする必要がありません。

この間が債務者にとって、生活を立て直す非常に重要な期間となります。

支払が開始されるまで、今まで返済に充てていたお金を貯蓄しておくことで、その後の生活に使用していくことができます。

また、返済に充てるお金を弁護士費用に充てることも可能なので、お金がなくて弁護士への依頼ができないと思っている方でも大丈夫です。

個人再生をするべきか分からない場合

債務整理には個人再生以外にも任意整理、自己破産という方法もあり、自分にあった方法を選択することが必要です。

個人再生だけが借金解決の方法とは限らない

個人再生は、借金の減額幅は大きいですが、官報に掲載されてしまうなどのデメリットもあります。もっとも、官報を見ている人は少ないと思います。借金額がそれほど多額ではなく、個人再生するよりも、スピーディーに解決する任意整理で十分支払いが可能になる場合もあります。

また、借金の総額は5000万円以下で、定期的な収入があっても、収支のバランスが悪いことなどから、個人再生を行っても、その後の返済が苦しくなる可能性がある場合は、自己破産を検討する必要があるかもしれません。

弁護士への無料相談を利用しよう

自分が個人再生の手続きができるかどうか不安ならば、弁護士事務所の無料相談を利用して、相談してみることをオススメします。

前述したように、個人再生を行わず、任意整理でも解決できそうな場合や、自己破産をする必要がある場合についてもアドバイスをしてもらえるので、現在の状況を隠すことなく伝えるようにしましょう。

まとめ

個人再生は債務整理の中でも、用意する書類が多く、手続きも複雑なため、ほとんどの方が弁護士を代理人として手続きを進めています

しかし、弁護士事務所にも、債務整理があまり得意でないところ、借金問題の解決に力を入れていないところもあります。

個人再生の場合、再生委員との打ち合わせなどで、弁護士の交渉力が必要となる場面も多いので、債務整理の経験が豊富な弁護士事務所を選択することが重要です。

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