官報で自己破産がバレる?官報に掲載される期間とは

債務整理

自己破産をした人であれば誰でも、そのことを知られたくないと思うのが自然でしょう。自己破産をしたことは官報に掲載されますが、どのような情報がどれだけの期間掲載されているのでしょうか?

今回は、自己破産と官報の関係を中心に、解説します。

執筆・監修者、豊川祐行弁護士

2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。

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1 官報と自己破産の関係とは?

自己破産をすることには、一定のデメリットが伴いますが、そのうちの一つとして「官報への掲載」と言われることがあります。
自己破産をすることと、官報との間にはどのような関係があるのでしょうか?

(1)官報の目的

「官報」とは、国が定期的に発行する機関紙のことをいいます。いわば、国が発行する新聞のようなものです。
官報には、次の項目で見るように、国に関するさまざまな事項が数多く掲載されており、国はそれらの事項を国民に周知徹底することを目的として、官報を発行します。

大半の国民は官報を購読していませんが、国は官報を発行することをもって国民に周知したものと扱うわけです。

(2)官報に記載されること、内容

官報には、実にさまざまな事項が掲載されます。官報の掲載内容としては、主に、以下のような事項が挙げられます。

①法令に関する事項

国会の召集や衆議院の解散、法改正などに関する事項が掲載されます。法令に関する事項は、一般国民にとって、理解することが難しい場合もあるため、解説などが併せて掲載されています。

②広報的な事項
国会の議案・議事に関する事項、一定の役職に就いている者の人事異動、皇室に関する報告事項、そして、内閣の閣議決定に関する資料などが掲載されます。

③国民の権利義務に関する事項
自己破産や個人再生、失踪宣告、会社の組織変更などが掲載されます。

このように、官報には国に関係する数多くの事項が掲載されており、これらの事項に関心が強いような方は、定期的に官報を購読することにより、国の動向を把握することができます。

(3)自己破産をすると掲載される

直前で見たように、自己破産をすると、③国民の権利義務に関する事項として、その旨が官報に掲載されることになります。これは、自己破産をすることの効果として、一定の職業や資格が制限を受けることになるため、国民の権利義務に関する事項として掲載されることになっているのです。

具体的にどのような情報が掲載されるかというと、氏名と住所、破産手続開始決定がなされた日時、免責許可決定がなされた日時、そして、裁判所名などが掲載されます。

執筆・監修者、豊川祐行弁護士

2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。

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2 官報に掲載される期間はどのくらい?

どのタイミングで官報に掲載され、また、それがいつまで続くのかという点は、自己破産をする人にとって気になるところだと思います。
以下では、官報に掲載されるタイミングとその期間について、見ていきます。

(1)いつのタイミングで載る?

自己破産を申立てると、裁判所によりなされる破産手続開始決定により、手続きが開始されます。その後、所定の手続きを経て、最終的に裁判所によりなされる免責許可決定により、破産手続きは終了します。

掲載のタイミングは、ここでいう「破産手続きの開始決定時」と「免責許可決定時」の合計2回ということになります。

 簡単に言い換えると、破産の手続きが始まった時と終わった時に、それぞれ1回ずつ官報に掲載されることになります。

(2)インターネット版官報

官報は、官報販売所で購入することも可能ですが、官報販売所は各都道府県においても数少ないです。

現在では、インターネットで官報を閲覧することもでき、具体的には、国立印刷局のインターネット版官報で無料で官報を閲覧することができます。

もっとも、無料閲覧が可能なのは、直近で30日までとなっているため、それ以前に遡って官報を閲覧するためには、有料版に登録をする必要があります。

POINT
官報の無料閲覧が可能なのは、直近で30日まで!それ以降は有料で見ることができる。

(3)官報に掲載される期間

官報の掲載期間、特に決まっていません。

紙媒体で発行される官報との関係でいえば、その官報(コピーを含む)を持ち続けているかぎり、永遠に見ることが可能です。
また、インターネット版官報との関係でいえば、直近で30日分までが無料で閲覧できる対象となっているため、30日を超えると無料閲覧ができなくなります。

有料版では、昭和22年まで遡って官報を閲覧することができるため、誰もが見られなくなるわけではありません。

3 官報に載ると自己破産が周囲にバレる?

官報から自己破産をしたことがバレるとなると、人によっては、自己破産を断念するかもしれません。

ですが、官報により自己破産をしたことが周囲にバレるといった心配はほとんどありません。その理由は、主に次の二点にあります。

一点目として、官報を購読している人が極めて少ないということが挙げられます。日常的に官報を購読しているのは、ごく一部の職種に就いている者に限られています。

たとえば、金融機関等に勤務する従事者や役所の税務担当者などが挙げられます。


このように、基本的には、日常的に官報を購読している人は、皆無に等しいといってもよく、官報から自己破産がバレる可能性も限りなく低いということがいえます。

もっとも、闇金のような業者には注意が必要です。闇金業者の中には、自己破産をした人を官報でチェックし、そこに記載されている氏名や住所などを使って、ダイレクトメールなどを送ってくる業者もいます。

融資の案内等を内容としたダイレクトメールの多くは、闇金業者によるものと考えて良いでしょう。
このようなメールは無視することが一番の対策になりますが、万一、借入れをしてしまった場合には、一刻も早く弁護士に相談することをお勧めします。

二点目として、官報は毎日発行されており、そこには大量の情報が掲載されているということが挙げられます。自己破産にかぎっても、官報に掲載される情報は、全国を対象としたものになっています。

そのため、万一、官報を購読されたとしても、自身が自己破産をしたという情報に目が止まる可能性は極めて低いといえます。

また、インターネット版官報で、名前を検索されるとバレるのでは?と心配されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この点、インターネット官報は、PDFデータになっているため、検索することにより必ずしもその情報がヒットするわけでもありません

このように、自己破産をすることにより、官報に掲載されることにはなるものの、そこから自己破産をしたことがバレるといった可能性は極めて低いといっていいでしょう。

4 自己破産をしたほうがいいケース

これまで見てきたように、自己破産をすると、官報に載ることになります。ですが、官報から自己破産をしたことがバレる可能性が極めて低い以上、自己破産を検討する際に、この点をデメリットとして考える必要はないでしょう。

以下では、自己破産をした方が良いといえるケースについて見ていきます。

(1)返済の見通しが立たない

返済の見通しが立たなくなった場合には、自己破産を検討した方が良いでしょう。

たとえば、リストラ等により失職した場合や大幅に減給された場合、それまでは立てられていた返済の見通しが一気に崩れることもあります。
このような場合、状況が好転するのを待っていても、債権者が借金の返済を猶予してくれるわけではありません。

事態が悪化することを避けるためにも、一刻も早く自己破産を検討すべきケースといえます。

(2)処分されて困る財産を保有していない

自己破産をすると、一部の例外を除き、自身の財産は処分されるのが原則です。たとえば、持ち家などの不動産や自動車などは、例外はあるものの、原則として処分されます。反対にいうと、これらの財産を保有していない場合には、自己破産をすることへの障害がなくなります。

自己破産を検討する場合、「財産をどうするか」ということが問題になることが少なくありません。その意味で、処分されて困る財産を保有していない場合には、自己破産を検討しても良いでしょう。

以上のように、借金の返済について見通しが立たなくなり、一方で、処分されて困るような財産を保有していない場合には、自己破産をした方が良いといえるケースにあたります。

とはいえ、自己破産を検討する場合には、これらのことに加え、債務者の収支状況なども考慮したうえで、自己破産をするかどうかを決定することが重要になってきます。

このような判断は、時に難しいこともあるため、誤った判断をしないためには、弁護士などの専門家に相談することが確実でしょう。

5 自己破産と官報の関係まとめ

自己破産をすることのデメリットとして、官報への掲載が挙げられることがあります。ですが、官報から自己破産をした事実がバレてしまう心配はほとんどありません。

もっとも大切なのは、自身が自己破産をすべき状況にあるかどうかを正確に見極めることです。自己破産をすることに抵抗を覚えている方もいらっしゃると思いますが、債務整理の方法は自己破産に限られていません。

あまた法律事務所では、これまでの実績の下で、債務者の方にもっとも適した方法を模索・提案しております。まずは、無料相談を一度ご利用いただくことをお勧めします。

執筆・監修者、豊川祐行弁護士

2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。

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