【2026年版】自己破産した人の借金は誰が払う?連帯保証人・家族への影響と免責の仕組みを完全解説

「自分の知人が自己破産したけれど、その借金は一体誰が払うことになるの?」

「自己破産で借金がなくなるなら、債権者は泣き寝入りするしかないの?」

このような疑問や不安を抱いていませんか?

自己破産は法律で定められた制度ですが、その仕組みを正しく理解していないと、思わぬトラブルや損失を招く可能性があります

特に連帯保証人がいる場合や家族への影響については、事前に把握しておかないと、後で大きな後悔をすることになりかねません。

この記事では、自己破産における借金の行方について、破産法に基づく免責決定の仕組み、連帯保証人への影響、家族への責任の及び方、さらに免責されない借金の種類まで、実例を交えながら詳しく解説します。

債権者の視点からの対応策や、保証人を守る方法についても具体的にお伝えします。

執筆・監修者、豊川祐行弁護士

2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。

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自己破産した人の借金は誰が払うの?基本的な仕組み

自己破産で免責決定が下された借金は、原則として誰も代わりに支払う必要がありません。ただし、連帯保証人がいる場合は例外となります。

自己破産における借金の取り扱いは、多くの人が抱く疑問の一つです。

結論から言うと、自己破産で免責決定が下された借金は、原則として誰も代わりに支払う必要がありません。

破産法に基づく免責制度により、債務者本人の支払い義務が法的に消滅し、債権者は回収を諦めることになります。

ただし、連帯保証人がいる場合や、家族への影響について正しく理解しておくことが重要です。

自己破産というと「誰かが代わりに払うのでは?」と心配される方も多いですが、基本的にはそのような心配はありません。
免責制度のポイント
  • 債務者本人の支払い義務が法的に消滅
  • 債権者は法的に回収を諦める
  • 連帯保証人がいる場合は例外
  • 家族が代わりに支払う義務はない

債権者にとっては損失となりますが、これは法的に認められた債務整理制度の一環であり、社会復帰を促進する目的があります。

債権者は貸し倒れリスクを織り込んで金利設定を行っているため、一定の損失は事業上想定されているものです。

注意:連帯保証人がいる場合、その保証人には支払い義務が残ります。自己破産を検討する際は、保証人への影響も必ず確認しましょう。

免責決定で本人の支払い義務はなくなる

裁判所の免責許可決定により、破産者本人の借金返済義務は法的に完全免除されます。

裁判所から免責許可決定(破産法第252条)が下されると、破産者本人は借金を返済する法的義務が完全に免除されます。

これは破産法によって定められた法的効力であり、債務者の経済的再生を図る制度の核心部分です。

免責決定は破産者にとって「借金ゼロ」を意味する重要な決定なんですね。

免責決定が確定した時点で、破産手続開始決定前に負っていた債務については、法律上の弁済義務が消滅します。

これにより、債権者は破産者に対して支払いを求めることができなくなり、強制執行なども不可能となります。

重要なポイント
免責決定確定後は、債権者からの取り立てや強制執行が法的に禁止されます。

ただし、すべての債務が免責されるわけではありません。

税金や社会保険料、損害賠償金など、破産法第253条に定められた非免責債権については、自己破産後も支払い義務が継続します。

また、免責不許可事由がある場合は、免責決定自体が下されない可能性もあります。

税金や社会保険料、故意による損害賠償金などは免責されない「非免責債権」として残るため注意が必要です。

連帯保証人がいる場合の責任

自己破産で債務者が免責されても、連帯保証人の責任は残り続ける

自己破産において最も注意すべきなのが、連帯保証人の存在です。

債務者が自己破産して免責決定を受けても、連帯保証人の支払い義務は一切影響を受けません。

むしろ、主債務者が支払不能となったことで、債権者は連帯保証人に対して債務の全額を請求することになります。

連帯保証人は主債務者の自己破産により、突然多額の債務を負うリスクがあります

連帯保証人は主債務者と同等の責任を負うため、民法第454条により、催告や検索の抗弁権がありません。

つまり、債権者は主債務者の財産を先に処分する必要がなく、直接連帯保証人に請求できます。

このため、主債務者の自己破産により、連帯保証人が突然多額の債務を負うことになるケースが多発しています。

連帯保証人は「保証人」とは全く別物で、主債務者と同じ責任を負うことになります。自己破産を検討する際は、必ず連帯保証人への影響を考慮しましょう。
連帯保証人の対応策
連帯保証人も支払いが困難な場合は、同様に債務整理を検討する必要があります。

任意整理、個人再生、自己破産などの選択肢がありますが、それぞれメリット・デメリットが異なるため、専門家への相談が重要です。

連帯保証人への影響を考慮し、自己破産前に十分な相談と説明を行うことが道義的責任と言えます。

家族や配偶者への影響はあるの?

自己破産は本人のみの手続きで、家族が法的責任を負うことはありませんが、実生活への影響は避けられません。

自己破産は債務者本人のみの手続きであり、配偶者や子供などの家族が法的責任を負うことは一切ありません。

民法では夫婦それぞれの財産と債務は原則として分離されており、一方の破産が他方の法的地位に直接影響することはありません。

法的には家族に責任は及びませんが、実際の生活にはどのような影響があるのでしょうか?

ただし、実生活における影響は避けられません。

破産者名義の財産は処分対象となるため、住宅が破産者単独名義の場合は売却されることになります。

また、破産者の信用情報に事故情報が登録されるため、住宅ローンやクレジットカードの新規契約が困難になり、家計運営に支障をきたす可能性があります。

配偶者が連帯保証人になっている場合は別問題です。この場合は前述の通り、配偶者に債務の支払い義務が移転します。

また、夫婦共有名義の財産については、破産者の持分のみが処分対象となりますが、実質的には家族全体の生活基盤に影響を及ぼします。

職業制限について
破産手続き中は一定の職業に就けない資格制限もありますが、これも本人のみが対象で、家族の職業選択に制限はありません。

子供の進学や就職への直接的な法的影響もありませんが、経済的な制約により間接的な影響が生じる可能性は考慮する必要があります。

家族への影響のまとめ
  • 法的責任は本人のみで家族には及ばない
  • 住宅などの財産処分により生活環境が変化
  • 信用情報への影響で家計運営に制約
  • 連帯保証人になっている場合は別途責任が発生

自己破産しても払わなければいけない借金がある

自己破産をしても免責されない借金(非免責債権)があり、破産後も支払い義務が継続します

自己破産は借金の支払い義務を免除する法的手続きですが、すべての借金が免責されるわけではありません。

破産法第253条第1項では、公益性や被害者保護の観点から免責されない債務(非免責債権)が定められており、自己破産後も継続して支払い義務が残る借金があります。

非免責債権は破産手続きが完了しても支払い義務が残るため注意が必要です

非免責債権は主に税金・社会保険料、養育費・慰謝料、故意による不法行為の損害賠償など、社会的な責任や道義的な観点から免責が適切でないとされる債務です。

これらの借金は破産手続きが完了しても債務者本人が支払わなければならず、連帯保証人がいる場合は保証人に請求が移ることもあります。

自己破産をしても全ての借金がなくなるわけではないんですね。特に税金や養育費などは支払い義務が残るため、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。
主な非免責債権
  • 税金・社会保険料
  • 養育費・慰謝料
  • 故意による不法行為の損害賠償
  • 破産者が悪意で加えた不法行為による損害賠償
  • 罰金・科料・追徴金

税金や社会保険料は免除されない

自己破産を行っても税金や社会保険料の支払い義務は免除されません。これらは非免責債権として法律で定められています。

税金や社会保険料は破産法第253条第1項第1号により非免責債権として規定されており、自己破産を行っても支払い義務が免除されません。

これは国家や地方自治体の財政基盤を維持し、公的サービスの継続性を確保するためです。

非免責債権となる税金・社会保険料
  • 国税:所得税、消費税など
  • 地方税:住民税、自動車税、固定資産税など
  • 社会保険料:国民健康保険料、国民年金保険料、介護保険料、後期高齢者医療保険料など

対象となる税金には所得税、住民税、自動車税、固定資産税、消費税などの国税・地方税すべてが含まれます。

また、社会保険料についても国民健康保険料、国民年金保険料、介護保険料、後期高齢者医療保険料などが非免責債権となります。

自己破産後も税金や社会保険料の滞納がある場合は、適切な相談窓口で支払い計画について相談することが重要です。
自己破産をしても税金の支払い義務は残るため、事前に相談窓口で支払い計画について話し合っておくことが大切ですね。

自己破産後もこれらの滞納がある場合は、分割納付の相談や減免制度の活用を検討することが重要です。

国税庁や市町村窓口では収入状況に応じた支払い計画の相談に応じており、適切な手続きを行うことで現実的な解決策を見つけることができます。

相談窓口
  • 国税の場合:最寄りの税務署
  • 地方税の場合:市町村の税務課
  • 社会保険料の場合:厚生労働省関連窓口や市町村の保険年金課

養育費や慰謝料は支払い義務が残る

養育費や慰謝料は自己破産をしても支払い義務が継続する非免責債権です。

養育費や慰謝料は破産法第253条第1項第4号により非免責債権として扱われ、自己破産を行っても支払い義務が継続します。

これは子どもの健全な成長や被害者の生活保障という社会的要請が、債務者の経済的更生よりも優先されるためです。

非免責債権となる理由
  • 子どもの健全な成長への社会的要請
  • 被害者の生活保障の必要性
  • 親としての扶養義務の継続

養育費については子どもの生活費、教育費、医療費など生活に直結する費用であり、親としての扶養義務は経済状況にかかわらず継続します。

離婚時に取り決めた養育費の未払い分も、将来分も含めてすべて非免責債権となります。

養育費は子どものための費用なので、親の経済状況が変わっても支払い義務は続くんですね。

慰謝料についても、離婚に伴う精神的損害への賠償や不倫による慰謝料など、故意または重過失による人身損害に基づく賠償債務は免責されません。

ただし、支払い能力に応じた分割払いや減額交渉は可能な場合があります。

当事者間での協議や裁判所での調停を活用することが現実的な解決策となります。

解決方法のポイント
  • 支払い能力に応じた分割払いの交渉
  • 減額交渉の可能性を検討
  • 家庭裁判所での調停活用
  • 当事者間での協議による解決

故意の不法行為による損害賠償

破産法第253条第1項第2号により、故意の不法行為による損害賠償債務は免責されず、自己破産後も支払い義務が残ります。

破産法第253条第1項第2号では、破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権を非免責債権として規定しています。

これは故意に他人に損害を与えた場合の責任を免除することは道義的に適切でなく、被害者保護の観点から必要な措置です。

故意の不法行為による非免責債権の具体例
悪意による不法行為として以下のケースが該当します。
  • 詐欺による財産的損害
  • 横領・窃盗などの財産犯による損害
  • 暴行・傷害による人身損害
  • 名誉毀損や信用毀損による精神的損害

具体的には、詐欺、横領、窃盗などの財産犯による損害、暴行・傷害による人身損害、名誉毀損や信用毀損による精神的損害などが該当します。

また、飲酒運転や無免許運転による交通事故の損害賠償も、故意に近い重過失として非免責債権となる場合があります。

重要なのは「悪意」の認定基準で、単なる過失ではなく、他人を害することを認識しながら行った行為である必要があります。
悪意の認定は個別のケースごとに判断されるため、同じような行為でも結果が異なることがあるのですね。

重要なのは「悪意」の認定基準で、単なる過失ではなく、他人を害することを認識しながら行った行為である必要があります。

裁判所は行為の態様、動機、被害の程度などを総合的に判断して悪意性を認定するため、個々のケースによって判断が分かれることもあります。

破産後の対応策
  • 被害者との示談交渉
  • 分割払いの合意
  • 現実的な支払い計画の策定

これらの損害賠償債務も自己破産後に残るため、被害者との示談交渉や分割払いの合意など、現実的な解決方法を模索することが必要となります。

連帯保証人がいる借金の場合はどうなる?

自己破産により主債務者の債務が免責されても、連帯保証人の責任は継続し、債権者は連帯保証人に対して全額請求が可能

自己破産した人の借金について、最も重要な問題となるのが連帯保証人の存在です。

主債務者が自己破産により債務を免責されても、連帯保証人の債務は免除されないため、債権者は連帯保証人に対して残債の支払いを求めることができます。

これは破産法の基本的な仕組みであり、連帯保証人は主債務者と同等の責任を負うという法的性質によるものです。

自己破産を検討する際は、必ず連帯保証人への影響を十分に考慮する必要があります

連帯保証人がいる借金の場合、主債務者の自己破産は保証人にとって非常に深刻な影響をもたらします。

債務額が高額な場合、保証人も経済的に立ち行かなくなる可能性があります。

そのため、自己破産を検討する際は、連帯保証人への影響を十分に考慮した上で手続きを進める必要があります。

連帯保証人への配慮は非常に重要ですね。事前の相談や対策を検討することが大切です。
連帯保証人への影響のポイント
  • 主債務者の自己破産後も連帯保証人の責任は継続
  • 債権者は連帯保証人に対して全額請求可能
  • 高額債務の場合、保証人も経済的困窮に陥る可能性
  • 事前の相談と対策検討が重要

連帯保証人に請求が移る

主債務者の自己破産により、債権者は連帯保証人に対して債務全額の履行を直接請求できるようになります。

主債務者が自己破産手続きを開始すると、債権者は連帯保証人に対して直接債務の履行を求めることができるようになります。

この請求は、破産手続開始決定と同時に行われることが一般的であり、保証人は主債務者の債務額全額について支払義務を負うことになります。

主債務者が破産しても、連帯保証人の責任は免除されないという点が重要ですね。

連帯保証人への請求のタイミングは、破産手続開始決定後に債権者が保証人の存在を確認した時点から始まります。

債権者は主債務者への請求を停止し、保証人に対して一括返済や分割返済の交渉を行うことになります。

この際、保証人には期限の利益の喪失が適用されるため、残債務全額が即座に弁済期となる場合があります。

重要な点として、主債務者の自己破産により債務が免責されても、連帯保証人の債務は継続するという法的構造があります。

これは民法における連帯保証契約の性質上、保証人が主債務者と独立した債務を負っているためです。

そのため、債権者は保証人に対して法的措置を取ることも可能です。

連帯保証人への請求のポイント
  • 破産手続開始決定と同時に請求が可能
  • 債務全額について支払義務が発生
  • 期限の利益喪失により即座に弁済期となる場合がある
  • 主債務者の免責後も保証債務は継続

保証人を守る方法はあるの?

連帯保証人への影響を最小限に抑えるには、任意整理で保証債務を対象外にする方法が効果的です。

連帯保証人への影響を最小限に抑える方法として、任意整理手続きの選択があります。

任意整理では裁判所を通さずに債権者と直接交渉を行うため、連帯保証人がいる債務を対象外にして手続きを進めることができます。

これにより、保証人への請求を避けながら他の債務を整理することが可能になります。

任意整理なら債務を選んで整理できるので、保証人に迷惑をかけずに済むのですね。
事前対策のポイント
保証人との密な連絡と状況の正確な伝達が重要です。

事前の対策としては、保証人との密な連絡を取り、状況を正確に伝えることが重要です。

保証人が事前に準備できる時間があれば、資産の整理や返済計画の検討が可能になります。

また、債権者との交渉において、保証人の経済状況を考慮した分割返済の提案を行うことで、保証人の負担を軽減できる場合があります。

保証人保護のための具体的対策
  • 任意整理で保証債務を対象外にする
  • 保証人への事前の状況説明
  • 分割返済の提案による負担軽減
  • 保証人の資産整理への協力
法的保護措置として求償権がありますが、自己破産後は実際の回収が困難になることが多いのが現実です。

法的な保護措置として、保証人が主債務者に対して求償権を行使することができます。

これは民法第459条に規定されている権利です。

しかし、主債務者が自己破産している場合、実際の回収は困難になることが多いのが現実です。

そのため、事前の相談と適切な債務整理方法の選択が最も効果的な保護策となります。

債務整理でお困りの場合は、法テラスで無料相談を受けることができます。
事前の相談と適切な債務整理方法の選択が、保証人を守る最も確実な方法といえるでしょう。

保証人も自己破産することになったら

連帯保証人も主債務者とは別個の破産手続きを行い、独立した免責許可の判断を受けます

連帯保証人も債務の支払いが困難になり自己破産を検討する場合、主債務者とは別個の破産手続きを行う必要があります。

保証人の破産手続きでは、保証人自身の資産と負債の状況に基づいて免責許可の判断が行われます。

この場合、保証人は主債務者の破産とは独立した手続きとして扱われます。

保証人も主債務者と同じように、個別に破産手続きを進める必要があるんですね。
保証人が自己破産する際の注意点として、主債務者との関係性が問題となる場合があります

特に家族や親族が保証人になっている場合、偏頗弁済(特定の債権者への優先的な返済)に該当する行為がないか慎重に確認する必要があります。

また、保証人としての債務以外にも個人的な債務がある場合は、それらも含めて総合的な債務整理を検討する必要があります。

保証人の破産手続きのポイント
  • 偏頗弁済に該当する行為がないか慎重に確認
  • 保証債務以外の個人的な債務も含めて総合的に検討
  • 主債務者との関係性による問題の有無を確認

手続きの進行においては、主債務者と保証人が同時期に破産申立てを行う場合、裁判所が関連性を考慮して同じ破産管財人が選任されることがあります。

これにより手続きの効率化が図られる一方で、利益相反の問題が生じないよう適切な管理が行われます。

保証人の破産手続きでも免責不許可事由に該当する行為がないか厳格に審査されるため、正確な申告と誠実な対応が求められます。

重要なポイント
破産手続きは破産法に基づいて行われ、保証人も主債務者と同様に厳格な審査を受けることになります。

家族が知っておくべき自己破産の影響

自己破産は債務者本人のみに適用される法的手続きで、基本的に家族への直接的な責任は発生しません。ただし、連帯保証人などの特定条件下では例外的に影響を受ける可能性があります。

自己破産は債務者本人の法的手続きであり、基本的には家族に直接的な責任が生じることはありません。

しかし、一定の条件下では家族に影響が及ぶ場合があるため、正確な理解が重要です。

家族への影響について不安に感じる方も多いですが、法律上の原則を理解することで適切な判断ができます。

自己破産手続きでは、破産者本人の借金は裁判所の免責許可により法的に返済義務が免除されます。

この返済義務は原則として家族に承継されることはなく、配偶者や子供が代わりに支払う必要はありません。

ただし、連帯保証人になっている場合など、特定の状況では例外的に影響を受ける可能性があります。

連帯保証人として契約している家族は、主債務者が自己破産しても保証債務が残存するため注意が必要です。

自己破産に関する詳細な規定は、破産法に定められています。

配偶者や子供の借金への影響

自己破産は個人単位で管理されるため、基本的に家族の借金や信用情報に直接的な影響はありません。ただし、連帯保証人になっている場合は例外です。

配偶者や子供が既に持っている借金やクレジットカードに対して、家族の一人が自己破産することによる直接的な影響はありません。

信用情報機関への登録も個人単位で管理されているため、破産者以外の家族の信用情報には影響しません。

これは安心できる点ですね。家族それぞれの信用情報は独立して管理されているということですね。
重要な例外:連帯保証人の問題があります。

ただし、重要な例外として連帯保証人の問題があります。

配偶者や親族が破産者の借金の連帯保証人になっている場合、主たる債務者が自己破産しても連帯保証人の返済義務は残り続けます。

この場合、債権者は連帯保証人に対して債務の全額を請求することができるため、実質的に大きな影響を受けることになります。

連帯保証人への影響
破産法では、破産者の免責が決定されても連帯保証人の責任は継続します。
  • 主たる債務者の自己破産後も連帯保証人の返済義務は消滅しない
  • 債権者は連帯保証人に債務の全額を請求可能
  • 連帯保証人も自己破産を検討する必要が生じる場合がある

夫婦間であっても、一方の自己破産が他方の個人的な借金の返済義務に影響することはありません。

それぞれの信用情報は独立して管理されており、配偶者の自己破産によって新たなクレジットカードの発行やローンの申込みが制限されることもありません。

ポイント
個人信用情報は金融庁の監督下にある信用情報機関によって個人単位で厳格に管理されているため、家族間での影響は基本的にありません。

家族名義の財産は処分されるの?

自己破産で処分されるのは破産者本人名義の財産のみ。家族名義の財産は原則として処分対象外です。

自己破産における財産処分の対象となるのは、破産者本人名義の財産のみです。

配偶者や家族名義の財産については、名義が明確に分かれていれば処分対象になりません。

名義がはっきりしていることが重要なポイントですね

民法の夫婦財産制度においても、婚姻後に取得した財産であっても名義が明確に分かれていれば、配偶者名義の財産は保護されます。

例えば、妻名義の預金口座や車両、不動産などは、夫が自己破産しても処分対象にはならないのが原則です。

保護される家族名義の財産例
  • 配偶者名義の預金口座
  • 配偶者名義の車両
  • 配偶者名義の不動産
  • 子供名義の学資保険
ただし、財産隠しや名義変更による財産の仮装が疑われる場合には注意が必要です。

破産法では、破産手続き開始前に意図的に財産を家族名義に変更したり、実質的には破産者のものである財産を形式的に家族名義にしている場合、裁判所により否認権の行使や詐害行為として認定される可能性があります。

財産隠しと疑われるケース
  • 破産手続き直前の名義変更
  • 実質的には破産者の財産なのに形式的に家族名義
  • 対価なしでの財産移転
  • 意図的な財産隠し

住宅についても、配偶者単独名義であれば基本的に処分対象外となります。

しかし、住宅ローンの連帯債務者や連帯保証人になっている場合は、ローンの返済義務が残るため注意が必要です。

住宅ローンの連帯保証人になっている場合は、自己破産後も返済義務が続くので要注意です
財産の種類処分対象注意点
破産者本人名義処分対象原則としてすべて処分
配偶者名義処分対象外名義が明確に分かれている場合
家族名義処分対象外財産隠しでない場合

クレジットカードや住宅ローンへの影響

自己破産による家族への影響は本人名義のカードや契約のみ。家族個人名義のクレジットカードや住宅ローンは通常通り利用・申込み可能

家族のクレジットカード利用や新規発行については、自己破産した本人以外に影響はありません。

配偶者や子供が個人名義で持っているクレジットカードは引き続き利用でき、新規でカードを作ることも通常通り可能です。

住宅ローンの新規申込みについても同様で、自己破産していない家族メンバーの信用情報には影響しないため、収入やその他の審査要件を満たしていれば問題なくローンを組むことができます。

金融機関の審査では申込者本人の信用情報のみが参照されるため、家族の自己破産歴が審査に影響することはありません。

信用情報機関について
  • CIC(株式会社シー・アイ・シー)
  • JICC(日本信用情報機構)
  • KSC(全国銀行個人信用情報センター)
信用情報は個人単位で管理されているので、家族の破産歴が他の家族の審査に直接影響することはないんですね
ただし、家族カードについては注意が必要です。自己破産した本人が契約者となっている家族カードは、本人のカードと同時に利用停止になる可能性があります。

この場合、家族は新たに個人名義でクレジットカードを申し込む必要があります。

各種ローンへの影響まとめ
  • 家族個人名義のクレジットカード:影響なし
  • 家族個人名義の住宅ローン:影響なし
  • 自動車ローンなど各種ローン:家族個人名義なら影響なし
  • 家族カード:本人契約分は利用停止の可能性

自動車ローンやその他の各種ローンについても、家族個人の名義であれば自己破産の影響を受けることはありません。

ただし、破産者が連帯保証人になっているローンがある場合、新たな保証人を立てるか、一括返済を求められる可能性があるため、事前に金融機関との相談が重要です。

詳しい相談については、金融庁の金融サービス利用者相談室(平日10:00~17:00)でも対応しています。

自己破産を検討するときに確認しておくこと

自己破産は借金から解放される有効な手段ですが、事前確認すべき重要事項があります。

自己破産は借金から解放される有効な手段ですが、手続きを行う前に必ず確認すべき重要事項があります。

自己破産を申し立てると、原則として借金の支払い義務は免責されますが、すべての債務が消滅するわけではありません。

破産法では、破産者の財産を債権者への支払いに充てた上で返済できなかった債務について、裁判所の許可があれば法律上は支払わなくてもよいとする「免責」制度が設けられています。

しかし、保証人がいる借金や一部の債権については特別な取り扱いとなるため、事前の確認と対策が必要です。

特に重要なのは、連帯保証人への影響、免責されない債権の把握、そして適切なタイミングでの専門家への相談です。

これらの要素を見落とすと、自己破産後も想定外の問題が発生する可能性があります。

自己破産は借金問題の解決策として有効ですが、事前の準備と理解が重要です。特に保証人への影響は深刻な問題になることがあるので、必ず専門家に相談しましょう。
自己破産前に確認すべき重要ポイント
  • 連帯保証人への影響と対策
  • 免責されない債権の種類と範囲
  • 専門家への相談タイミング
  • 財産処分に関する注意事項

保証人がいる借金をチェックしよう

自己破産における最重要ポイント:保証人の債務は消滅しないため、事前の十分な話し合いが必要

自己破産において最も注意すべきは、連帯保証人や保証人がいる借金の取り扱いです。

主債務者が自己破産しても、保証人の債務は消滅せず、債権者は保証人に対して全額の返済を求めることができます。

破産法では、主債務者の破産によって保証人の責任が免除されることはないと定められています。

連帯保証人と保証人では責任の重さが異なりますが、どちらも借金を肩代わりする義務があることに変わりはありません。

連帯保証人の場合、主債務者と同等の責任を負うため、債権者は主債務者に請求することなく、直接連帯保証人に全額請求することが可能です。

連帯保証人は民法第454条により、主債務者と同じ立場に立たされるため、より重い責任を負うことになります。

保証人がいる借金を確認する際は、以下の点を整理しましょう。

  • 住宅ローンや事業資金の借入
  • クレジットカードやキャッシングの契約
  • 奨学金の借入
  • 親族や知人からの借金
保証人への影響を最小限に抑える方法
  • 自己破産前に保証人と十分に話し合う
  • 保証人も含めた債務整理を検討する
  • 弁護士に相談して最適な解決策を模索する

保証人への影響を最小限に抑えるため、自己破産前に保証人と十分に話し合い、場合によっては保証人も含めた債務整理を検討する必要があります。

免責されない債権を把握する

自己破産の免責許可決定を受けても、破産法253条に定められた非免責債権については支払い義務が残ります。

これらの債権を事前に把握し、今後の返済計画を立てることが重要です。

非免責債権は自己破産後も支払い義務が継続するため、事前の把握と返済計画の立案が必要

主な非免責債権には以下があります。

税金・社会保険料

所得税、住民税、固定資産税などの税金、国民健康保険料、国民年金保険料は優先的破産債権として非免責債権となります。

これらは自己破産後も支払い義務が継続します。

税金や社会保険料は破産しても免除されないので、滞納がある場合は分割納付の相談を早めに行いましょう
損害賠償債権

故意または重大な過失による不法行為に基づく損害賠償請求権は免責されません。

交通事故の損害賠償や、詐欺による被害の賠償責任などが該当します。

故意・重過失による損害賠償は免責対象外のため、特に注意が必要
養育費・婚姻費用

離婚に伴う養育費や婚姻費用の支払い義務は、破産後も継続します。

これらは扶養義務に基づく債権として保護されています。

罰金・科料

刑事罰として科された罰金や行政罰の科料についても、免責の対象外となります。

非免責債権の主な種類
  • 税金・社会保険料(所得税、住民税、国民健康保険料等)
  • 故意・重過失による損害賠償債権
  • 養育費・婚姻費用
  • 罰金・科料

非免責債権の総額を事前に把握し、自己破産後の家計収支を検討することで、現実的な生活再建計画を立てることができます。

ポイント
破産前に非免責債権の総額を正確に把握し、破産後の収支計画に組み込むことが生活再建の第一歩

弁護士に相談するタイミング

自己破産は複雑な法的手続きのため、適切なタイミングでの弁護士相談が成功の鍵となります。早期相談により手続きの選択肢を広げ、より良い解決策を見つけることができます。

自己破産手続きは複雑な法的手続きであり、適切なタイミングで弁護士に相談することが成功の鍵となります。

早期の相談により、手続きの選択肢を広げ、より良い解決策を見つけることができます。

弁護士への相談が特に重要なタイミングは以下の通りです。

弁護士への相談が重要なタイミング
  • 債務整理を検討し始めた段階
  • 保証人がいる借金が判明した段階
  • 免責不許可事由が疑われる場合
  • 債権者からの督促が激しくなった段階

債務整理を検討し始めた段階

自己破産以外にも任意整理や個人再生などの選択肢があるため、まずは総合的な判断を仰ぐことが重要です。

収入、財産、債務の状況を整理し、最適な解決方法を検討します。

債務整理には複数の選択肢があるので、まずは専門家に相談して自分に最適な方法を見つけることが大切ですね。

保証人がいる借金が判明した段階

保証人への影響を最小限に抑える方法を検討し、場合によっては保証人も含めた債務整理を提案してもらえます。

保証人がいる場合、自己破産により保証人に請求が移る可能性があります。事前の相談で適切な対策を講じることが重要です。

免責不許可事由が疑われる場合

ギャンブルや浪費による借金、財産の隠匿などがある場合でも、適切な対応により免責許可を得られる可能性があります。

破産法第252条では免責不許可事由が定められていますが、弁護士の適切なサポートにより免責許可を得られるケースも多くあります。

債権者からの督促が激しくなった段階

弁護士に依頼することで受任通知が送付され、債権者からの直接的な督促を止めることができます。

受任通知の効果
弁護士が受任通知を送付すると、債権者は債務者に直接連絡することが法的に制限されます。これにより精神的負担を大幅に軽減できます。

相談時の準備事項

弁護士との相談では、正確な情報を包み隠さず伝えることが重要です。

借金の総額、収入・支出の詳細、財産の状況、借入の経緯などを整理して相談に臨むことで、より具体的で実効性のあるアドバイスを受けることができます。

正確な情報を整理して相談することで、弁護士からより具体的で実効性の高いアドバイスを受けることができますよ。
執筆・監修者、豊川祐行弁護士

2010年、早稲田大学卒業後、同大学大学院法務研究科を修了し、2016年東京弁護士会にて弁護士登録。都内法律事務所での勤務を経て独立し、数多くの人を助けたいという想いから「弁護士法人あまた法律事務所」を設立。

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