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任意整理は債務整理の中でもデメリットが少ないとは言われているけれども、やはり実際にいろいろ制限されたりするのではないか?と思うとなかなか踏み切ることができない。

その中でも多いのが、任意整理を行ったら持ち家や車を処分する必要があるのではないかという不安です。

この記事では、任意整理に対する不安の中でも多い、任意整理後に持ち家や車はどうなるかについて、また、賃貸物件に住んでいる場合の注意点などについてまとめた記事になります。

そもそも任意整理とは?他の債務整理とどこが違うの?

「個人再生」「自己破産」「任意整理」が代表的な債務整理の方法になります。

この中で、任意整理が他の二つ大きく違う点は、裁判所を通さないということになります。「個人再生」「自己破産」は裁判所に申し立てを行いますが、任意整理は、あくまでも貸金業者と債務者本人(または代理として弁護士)による交渉によって今後の返済計画について和解を目指すものです。

裁判所を通さないことで、他の債務整理方法よりもデメリットが少ないと言えるでしょう。

・官報への掲載がない
裁判所に申し立てを行う「個人再生」「自己破産」をした場合は、政府が発行する官報に掲載されます。官報は一般の人が普通に見るようなものではありませんが、誰でも閲覧が可能なので、氏名や住所などを掲載されることで、会社や知人にバレることを恐れて債務整理に踏み切れないという方も少なくありません。

・所有財産を調査されない
裁判所を通す債務整理の場合は、現在の債務の状況や所有している資産について全てを申告しましょう。任意整理の場合は、債務者本人が整理を行うものと行わないものを選ぶことが可能です。また、整理対象にしたもの以外の債務状況や、所有資産については申告する必要はなく、調査されることもありません。

任意整理をしたら持ち家は没収されてしまうのか?

ローンが完済済みの持ち家ならば、任意整理を行っても全く影響がないと言っていいでしょう。では、ローン支払い中の持ち家の場合はどうでしょうか?

ローンが完済するまで、家にはローン会社から抵当権がつけられます。返済ができなくなった場合は、ローン会社が差押えを行い、家を第三者に売却することによってローンの未回収部分を補填します。

任意整理の場合でも同様に、住宅ローンを借りている金融機関を整理対象にすることで、抵当権のある家を引き取られてしまい、残債と相殺される可能性が高いです。

しかし、任意整理は、債務者自身が整理する対象を選択することができるので、ローンを借りている金融機関を対象に加えないことで、今まで通りローンの返済を行うことが可能です。

前述したように、全ての所有資産を申告したり、調査されたりすることもありませんので、今まで通り持ち家を所有したいと思うのであれば、住宅ローンを借りている金融機関を外して任意整理の交渉を行うことで、持ち家に住めなくなってしまうというリスクはなくなります。

車についても同様で、ローンの支払いが終わるまでは所有権はローン会社にあります。

車の必要性があまりなく、毎月の返済額が大きいといった場合は、車のローンを整理対象に入れることも選択肢の一つとなりますが、仕事や日常生活で車が必要であれば、車のローンを任意整理の対象から外して、今まで通りローンを払い続けることをおすすめします。

任意整理と賃貸物件

ローンを任意整理の対象に含めないことで、今まで通り持ち家に住み続けることができるのはわかりましたが、賃貸物件に住んでいる場合にはどのような影響があるのでしょうか?

今住んでいる賃貸物件に住み続けることはできる?

任意整理を行った場合は事故情報として信用情報機関に登録されてしまいます。この情報は新規のローンや融資を行う際に、金融機関が閲覧して審査を行うため、登録情報が削除されるまでの期間は、新たな融資を受けることはできません。

しかし、信用情報機関の事故情報、所謂ブラックリストは金融機関が参照するものであって、不動産会社は閲覧しませんので、任意整理を行ったことが不動産会社に知られたりする可能性は低く、また知られた場合でも、それを理由に退去を強いられることはありません。

家賃をクレジットカードで支払っている場合は要注意

任意整理を行ったことによって退去を強いられることはありませんが、気を付けなければならないのは、家賃を滞納している場合です。

賃貸物件の中には、契約時にクレジットカードで家賃を支払うように決められている場合があります。クレジットカード払いの家賃を滞納していて、それを任意整理の対象に含めた場合は、その後クレジットカードを使用することができなくなり、カードで家賃を支払うことができなくなります。

任意整理で和解が成立したのであれば、退去を命じられることはないとは思いますが、賃貸物件の場合、2年に1度契約を更新する必要がありますので、指定のクレジットカードが使えないということで、更新ができなくなる可能性があります。

POINT
基本的に任意整理を行ったことによって賃貸物件を退去させられることはないが、家賃を滞納している場合は注意が必要!

任意整理しても賃貸物件を借りることはできる?

信用情報機関ブラックリストに掲載されていても、不動産会社がブラックリストを閲覧することはありませんので、任意整理が直接の原因となって賃貸物件の入居が断られるということはありません。

しかし、賃貸物件に入居する際には、保証人が必要になります。家賃を滞納した場合に代位弁済を行う保証人をつけなければ入居できないという物件がほとんどです。

親戚や知人を保証人にする場合なら問題はありませんが、信販系の保証会社と契約している物件の場合は、新規の融資などと同様に、保証の申込があった際に信用情報機関の事故情報を閲覧します。

ブラックリストに掲載されている場合、信販系の保証会社から家賃支払いの保証を受けることができないため、入居することができない可能性が高いです。

家賃支払い保証のタイプ

家賃の支払い保証のタイプは以下のように分けることができます。

1.保証人タイプ親や知人などを保証人として契約する
2.信販系の保証会社アプラス・ライフ・セゾン・セディナなど信販系クレジットカードを発行している会社
3.全国賃貸保証業協会アルファー・アーク・エルズサポート・興和アシストなど
4.賃貸保証機構フォーシーズ・アレモ・日本セーフティーなど
5.独立系アールエムトラスト・イントラスト・SFビルサポートなど

ブラックリストを閲覧するのは、信販系保証会社だけになるので、保証人に頼んだり、その他の保証会社であれば、任意整理後でも、入居時の保証契約の支障になることはありません。

任意整理後に新規入居する時の注意点

信販会社が保証会社となっている賃貸物件も少なくはありませんが、賃貸物件の数は多く、信販系以外の会社が保証をしてくれる物件も多いです。最近では減少しているものの、保証人をつけるタイプの契約もまだ多いと思います。

不動産会社やWEBで物件を探すときには、保証会社が掲載されていますので、その保証会社が信販系かどうかのチェックを行うこと、また入居条件にクレジットカードでの家賃支払いが決められている物件を外すことで、問題なく入居は可能になります。

家賃を滞納しているならば引っ越しも考えてみる

任意整理後、引っ越しをする必要がなくても、今支払っている家賃が自分の収入に対して適切なものか考えてみる必要はあります。

自己破産とは違い、任意整理は3~5年(原則3年)で完済するための和解交渉であり、途中で支払いが不可能になった場合、和解は無効になり、個人再生自己破産といった債務整理の申し立てを行わなければならない可能性がでてきます。

返済期間で重視する必要があるのは、返済分の確保です。

家賃が高くて返済分を捻出するのもやっとという生活であるならば、もっと家賃が安い物件への引っ越しなども考えてみる必要があります。

また、金融機関で信用情報を共有しているのと同様に、LICC(全国賃貸保証協会)の中にも、家賃の滞納履歴などを共有しているところがあります。

そのためLICC(全国家賃保証協会)の保証がついている賃貸物件で、家賃を滞納するとLICCの他の物件の入居審査が厳しくなることがあります。

まとめ

任意整理の対象として持ち家や車のローンを外すことで、引っ越しをせずに借金を減らすことができることがわかったと思います。また、任意整理することを理由に賃貸物件の退去を迫られることもありません。

返済が苦しいために、毎月利息分しか返済できないという状態が続いていたり、既に支払いの滞納をしているのであれば、なるべく早くに相談することをおすすめします。

高金利の場合、ほとんどが利息分の支払いとして消えてしまう返済方法もあるため、どのくらい続くのか、一度自分で計算してみてください。任意整理では大幅に元金が減額されることは期待できませんが、多くのケースで将来的に発生する利息がカットされます。

利息がカットされれば今と同じ返済金額を支払っても、短い期間で借金の返済を終わらせることができるのです。

弁護士法人あまた法律事務所は、債務整理に力を入れており、今までも数多くの借金に苦しむ人を救ってきました。
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