交通事故による示談で重要となる点の一つが、慰謝料の金額です。示談は弁護士を介さずに当事者同士だけで済ませることも可能ですが、本来請求できるはずの相場金額に届かず、低い慰謝料で着地してしまう可能性があります。
そこで、弁護士に依頼することによって、手続きの負担軽減や慰謝料増額などのメリットを得ることが可能になります。
後遺障害等級認定の申請方法は？
手続きには2種類の方法から選択することが可能で、大まかな流れは変わりませんが、最終的に受け取れる金額や手間の部分で違いがあります。
申請方法
1つ目は、被害者自身が申請手続きを行う「被害者請求」と呼ばれる手続き。
そしてもう1つは、相手側の保険会社に申請手続きを任せるという「事前認定」の手続きです。
事前認定の場合は、相手側の保険会社が手続きを行ってくれるので、そのぶん手間がかからないというメリットがあります。しかし、後遺障害診断書の他に、自分に有利な証拠を提出できません。
一方で被害者請求の場合は、自分に有利な証拠の提出や、不利な事情を補う文章を作成して提出できるなどは大きなメリットになると言えるでしょう。
しかし、証拠や資料の収集や手続きは自分の負担になるため、有利に手続きを進められる代わりに手続きの手間が多くなるということは懸念点になります。
必要となる書類
そもそも、上記2つの種類から申請方法を選択する前に、後遺障害診断書を取得する必要があります。まず症状固定まで治療を行い、その後、後遺障害診断書が取得可能になります。
事前認定を選択した場合、必要書類は基本的にこの後遺障害診断書があれば問題ありません。一方で被害者請求を行う場合は、ここから交通事故証明書や事故発生状況報告書、レントゲン画像など様々な資料を集める必要があり、等級認定を行う組織に送る作業が出てきます。
2種類の申請方法では、ベストな資料で後遺障害認定の申請ができる被害者請求の方が得策であると言えますが、手続きが難解で手間がかかる部分がネックになります。
後遺障害等級に納得いかない場合は何ができる？
認定された等級が思っていたよりも低かった場合や、認定されない「非該当」となった場合、異議申し立てをすることも可能です。これは、後遺障害認定の再審査を求める手続きです。
ただし、再審査は同じ機関が判定することになるので、同じ内容で申請すると認定結果が変わらないという可能性は高くなってしまいます。
成功させるためには、一回目の敗因をきちんと分析したうえで、新たな診断書や資料などのデータを揃えて臨む必要があります。
後遺障害等級認定に強い弁護士に頼むべき理由
このように、後遺障害等級認定を申請する方法には、手間がかからないぶん支払いの額や順番が不利になりえる事前認定と、手間がかかるぶん支払額や受け取り順が優遇される被害者請求の2種類があるとお伝えしてきました。
それでは、専門知識を持った弁護士に依頼するメリットにはどのような点があるのでしょうか。ここでは、その強みについて解説していきます。
後遺障害等級について詳しい
まずは、専門的な知識や経験が豊富であるということが、大きな助けになります。
被害者請求を行う場合は、どのような書類を揃える必要があるかというところから準備を進めなくてはいけません。弁護士に相談することで、進め方や必要となる書類などのサポートが受けられるという強みがあります。
被害の程度にあわせた正しい等級を得やすい
後遺障害の等級には14段階の種類があり、どの等級に対しての手続きを進めるか、適切な判断をしてもらうことが可能です。
また、提出書類の内容確認や、認定するために有利となりえる追加書類をチェックすることも可能になります。結果として、実際の症状に見合った適切な後遺障害等級認定の可能性を高めることができると言えます。
後遺障害等級を認定するためには、多種にわたる手続きをクリアする必要があります。しかし、弁護士に依頼することでその手間が省けるだけなく、効率的な判断をすることが可能になるのです。
まとめ
この記事では、後遺障害認定申請は弁護士に依頼した方が良い理由についてご説明してきました。
適切な慰謝料を受け取るには被害者請求を行った方が恩恵は大きくなりますが、被害者請求は自分で書類を集めたり手続きを進める必要があるため、一人で完遂することは容易ではありません。
そこで、弁護士に相談することで手続きの手間が無くなり、適切な等級の判断と、認定の可能性を高めることが可能です。
最終的に受け取れる慰謝料も増額されるケースが多いことから、弁護士に委任するメリットは大きいと言えます。
あまた法律事務所ではこれまで後遺障害認定についても様々な実績があり、適切な認定が受けられるよう多くのお客様をサポートしてきました。
